おっす、わしロマ爺。ぴっちぴちの新米教皇~もう辞めさせとくれっ!?~

月白ヤトヒコ

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ほんじつも、おかしパトロールかいし!

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 ふっふ~ん、今日はどんな毒が入ってるかな~♪

 ろまんしすのおかしに毒を入れるのは、圧倒的に人間が多い。

 食べ物を粗末にする奴はめっ! て思うことが多いが、毒が入るとわれらが食べていいことになっている。故に、このおかしは粗末にはならない。むしろ、毒が入れられる瞬間を出待ちして、おかしを狙うのだ。

 そして、ろまんしすのねぇねはおかしの感想やおかしに入ってた毒の種類をお手紙にして伝えると、ちょっと怖い笑顔でにこにこと喜んでいた。ねぇねの子供達やにぃにの子供達もちょっと怖い笑顔で喜ぶから、続けている。

 偶に、われらでは対処できない呪術を掛ける人間もいる。そういうときには上位精霊のにぃにやねぇね達に『おかしをたすけてあげて~!』とお願いをする。

 火や光のにぃに、ねぇね達は、ゴォォォっ!! だったりジュワッ! とおかしを箱のまま呪いごと燃やし尽くしたり、蒸発させる。火や光のにぃに、ねぇね強い!

 水のねぇねは、穢れは嫌いと言って呪われたおかしの処理を手伝ってくれないけど、『もう、食い意地を張るのも大概になさいな。呪いは食べちゃ駄目でしょ』と、おかしを食べようとして穢れを受けたわれら下位精霊を浄化してくれる。ねぇね優しい♪

 風のにぃにやねぇね達は気紛れ。ビュオォォ! と穢れを吹き飛ばして手伝ってくれたり、全く手伝ってくれなかったり。手伝ってくれる他のにぃにやねぇねを教えてくれたりする。

 土のじぃじやねぇねは、『大地は、流された血も、死も、罪、厄、穢れ、禍事まがごと一切全てを呑み込むものよな』とぱっくんと食べちゃう。ふところが深いぜ!

 夜様も『あらあら~? なかなかの狂気だこと』と言ってぱくっと食べたり、呪いを鎮静化したりしてくれる。夜様すごい♪

 こうして、呪われたおかしは救われるのだ。にぃにやねぇね達、すっごくすごい!

 ちなみに、呪われたおかしは箱ごと持って来るので、置かれてた場所に『のろわれたおかし たすけてくるね』とお手紙を出すのも忘れない。われらは気遣い屋さんなのだ。えっへん!

 というワケで――――

『ほんじつも、おかしパトロールかいし!』

『『『おー!』』』

 ねぇねの子供の子供に送る分の教会を出て行ったおかしを追跡するグループと、教会の子供達に配ったおかしを追跡するグループに……そのときの気分で分かれ、適当にあちこちを見て回る。

 毒や異物混入されたおかしを食べるのは、早い者勝ちだ。

 今日のわれは、教会を見て回る気分だ。

 教会にいる人間の幼体こどもは、生まれてまだ数年しか生きていないせいか、われらよりずっと幼くて偶にアホだ。

 もらったおかしを早く食べればいいのに、誰にも食べられないようにと、実に様々なところに隠すことがある。そして、自分も食べられなくなるのだ。

 木のうろや鳥の巣の中。ひび割れた壁の隙間。床下。屋根裏。暖炉の中に隠して、おかしが燃えたとギャン泣きしていた子もいた。

 家畜小屋に隠した子は、実はおかしを食べる気がなかったのではないかと疑っている。動物は雑菌や寄生虫などが多いから、すぐにおかしが有害になるのに。

 更には、おかしを隠した場所を忘れたりする。

 そういう風に、忘れられたおかしや保管? 場所が悪くてカビたり腐ったり、虫が湧いたり、ネズミなどの動物がかじったりして人間に有害となったおかしを、われらが処理するのだ。

 一応、おかしが無くなって体調悪くなるまでギャン泣きする子がいるし、可哀想だから、悪くなるギリギリまで待ってやる。しかーし、悪くなったら容赦なく食べるがなっ!!

 われらは、そうやって教会内の子供達の安全を守っているのだ。すごいだろ、えっへん!

 そして、今日も教会敷地内のあちこちに隠され、忘れられて傷んで行くおかしを処理して行く。

『あ、そろそろかびはえそー』
『たべてよし!』
『あ、むしがちゅーした』
『たべてよし!』
『あ、ネズミがふくろかじった』
『たべてよし!』
『きゃーっ♡』
『うまうま~♪』
『おかしはどこだーっ!?』

 ふっ、今日は大漁だぜ。

『ハッ、たいちょー!』
『どうした?』
『あのこ、おかしをうめてみずかけてる!』

 報告に、畑の方へと目を向けると、

「ふふっ、はやくおかしそだたないかなぁ♪」

 幼い人間の幼体こどもが、にこにこと満面の笑みを浮かべて、土に埋めたクッキーとキャラメルへと水を掛けていた。

『クッ、なんたることだ……っ!?』
『ぁ~……』
『ぅ、ううっ……かわいそー……』

 あの人間の子供は、生まれてまだ数年しか経っておらず……この世界の残酷な理をまだ理解していないのだろう。

 そう……『おかしは土に埋めても決して芽吹くことがない!』という非常に残酷な世界の理を、未だ知らぬのだ!

 われらは知っている。あの絶望を・・・

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