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それから2週間後王都にある王家御用たしの衣料品店にゼスタとリアナの姿があった。
リアナは国費で無駄な買い物をしているにも関わらずご満悦な様子だった。
「ゼスタ様、今日も一点物のドレスを買ってくれてありがとうございます。この真紅のドレスとってもすてきです。」
「ああ、かわいいリアナのためならなんでも買ってあげるよ。」
「ゼスタ様、ロマエ地区に新しい宝石店ができたんですよ。すっごいキレイなエメラルド宝石が売ってるんです。それも欲しいです。」
「ああ、いいよいいよ。かわいいリリアのためだ。宝石でもなんでも買ってあげるよ。」
「キャーうれしいゼスタ様。」
「どうせ金なんて下民から搾り取ればいくらでも出てくるんだからな。」
そして買い物を終えたゼスタとリアナは王家の船であるリウォード号の前に戻ってきたのだった。
そこには王国騎士団の騎士達がゼスタとリアナの護衛の為に展開しており、王国騎士団長であるルーカスが二人を出迎えたのだった。
ゼスタは騎士団長のルーカスにこう命令を出した。
「よし、これからロマエ地区に移動する。ロマエ地区までの通行規制を出せ!!」
これを聞いたルーカスは驚いた様子でゼスタに尋ねた。
「えっ??ゼスタ様??王城にお帰りになられるのでは?」
ゼスタがルーカスに言った。
「気が変わったんだ。リアナに新しい宝石を買ってやる事にしたんだよ。」
ルーカスがゼスタに言った。
「今日だけでリアナ様にとんでもない金額を使われていますが?」
ゼスタがルーカスに言った。
「別にいいだろう。金なんて下民からいくらでも搾り取ればいいんだから。」
ルーカスがゼスタに言った。
「それにすでに4回行き先を変更されており、今日だけで4回の運行規制を出しております。」
ゼスタがリアナに言った。
「それがなんだ??4回だろうと10回だろうと王太子である俺様はリアナと一緒に行きたい所に行くだけだ。」
「そうですよね。」
ルーカスがゼスタに言った。
「すでに運河の通航規制を何度も加えているのです。これ以上新たに運行規制を加えれば王都の移動手段が麻痺してしまいます。多くの民たちが移動できずに困ってしまうのです。どうかこのまま王城にお戻りください。」
だがゼスタはこう言い放った。
「それがどうした。下民なんざ困らせておけばいいだろうが。」
ルーカスがゼスタに言った。
「ならばせめて運行規制だけでもお考え直しを。」
ゼスタがルーカスを怒鳴りつけた。
「ふざけるんじゃねえ!!いいか大船団で移動するからいいんだろうが!!運行規制をかけて下民が困ってる姿をリウォード号から眺めて楽しんでるんだ。俺様の楽しみを勝手に奪うんじゃねえ!!」
リアナがルーカスに言った。
「そうです、下民が困ってる姿はなかなかいい眺めなんですよ。私たちの楽しみを奪わないでくださいよ。」
ゼスタがルーカスに言った。
「その通りだ、そんな事よりもはやくリウォード号を出発させる準備を始めろ。」
するとルーカスが申し訳なさそうにゼスタに言った。
「申し訳ありませんがリウォード号は出せません。駆動系が故障してしまったようです。」
ゼスタがルーカスに言った。
「なんだと??故障だと??だったらさっさと直しやがれ。」
ルーカスがゼスタに言った。
「無理を言わないでください。リウォード号には特注品の魔導回路が組み込まれたエンジンが使われています。簡単に直せるような造りのエンジンではないんです。」
ゼスタがルーカスに尋ねた。
「今まで故障した事なんてなかっただろうが?」
ルーカスが言いにくそうにゼスタに言った。
「実は今はリウォード号のメンテナンスができない状態になっているのです。」
ゼスタがルーカスに尋ねた。
「メンテナンスってなんだ?」
「船が故障しないように管理する事です。」
「ロベルト殿がいつもメンテナンスをしてくれていたのですが、2週間ほど前からメンテナンスにきてくださらないのです。」
リアナは国費で無駄な買い物をしているにも関わらずご満悦な様子だった。
「ゼスタ様、今日も一点物のドレスを買ってくれてありがとうございます。この真紅のドレスとってもすてきです。」
「ああ、かわいいリアナのためならなんでも買ってあげるよ。」
「ゼスタ様、ロマエ地区に新しい宝石店ができたんですよ。すっごいキレイなエメラルド宝石が売ってるんです。それも欲しいです。」
「ああ、いいよいいよ。かわいいリリアのためだ。宝石でもなんでも買ってあげるよ。」
「キャーうれしいゼスタ様。」
「どうせ金なんて下民から搾り取ればいくらでも出てくるんだからな。」
そして買い物を終えたゼスタとリアナは王家の船であるリウォード号の前に戻ってきたのだった。
そこには王国騎士団の騎士達がゼスタとリアナの護衛の為に展開しており、王国騎士団長であるルーカスが二人を出迎えたのだった。
ゼスタは騎士団長のルーカスにこう命令を出した。
「よし、これからロマエ地区に移動する。ロマエ地区までの通行規制を出せ!!」
これを聞いたルーカスは驚いた様子でゼスタに尋ねた。
「えっ??ゼスタ様??王城にお帰りになられるのでは?」
ゼスタがルーカスに言った。
「気が変わったんだ。リアナに新しい宝石を買ってやる事にしたんだよ。」
ルーカスがゼスタに言った。
「今日だけでリアナ様にとんでもない金額を使われていますが?」
ゼスタがルーカスに言った。
「別にいいだろう。金なんて下民からいくらでも搾り取ればいいんだから。」
ルーカスがゼスタに言った。
「それにすでに4回行き先を変更されており、今日だけで4回の運行規制を出しております。」
ゼスタがリアナに言った。
「それがなんだ??4回だろうと10回だろうと王太子である俺様はリアナと一緒に行きたい所に行くだけだ。」
「そうですよね。」
ルーカスがゼスタに言った。
「すでに運河の通航規制を何度も加えているのです。これ以上新たに運行規制を加えれば王都の移動手段が麻痺してしまいます。多くの民たちが移動できずに困ってしまうのです。どうかこのまま王城にお戻りください。」
だがゼスタはこう言い放った。
「それがどうした。下民なんざ困らせておけばいいだろうが。」
ルーカスがゼスタに言った。
「ならばせめて運行規制だけでもお考え直しを。」
ゼスタがルーカスを怒鳴りつけた。
「ふざけるんじゃねえ!!いいか大船団で移動するからいいんだろうが!!運行規制をかけて下民が困ってる姿をリウォード号から眺めて楽しんでるんだ。俺様の楽しみを勝手に奪うんじゃねえ!!」
リアナがルーカスに言った。
「そうです、下民が困ってる姿はなかなかいい眺めなんですよ。私たちの楽しみを奪わないでくださいよ。」
ゼスタがルーカスに言った。
「その通りだ、そんな事よりもはやくリウォード号を出発させる準備を始めろ。」
するとルーカスが申し訳なさそうにゼスタに言った。
「申し訳ありませんがリウォード号は出せません。駆動系が故障してしまったようです。」
ゼスタがルーカスに言った。
「なんだと??故障だと??だったらさっさと直しやがれ。」
ルーカスがゼスタに言った。
「無理を言わないでください。リウォード号には特注品の魔導回路が組み込まれたエンジンが使われています。簡単に直せるような造りのエンジンではないんです。」
ゼスタがルーカスに尋ねた。
「今まで故障した事なんてなかっただろうが?」
ルーカスが言いにくそうにゼスタに言った。
「実は今はリウォード号のメンテナンスができない状態になっているのです。」
ゼスタがルーカスに尋ねた。
「メンテナンスってなんだ?」
「船が故障しないように管理する事です。」
「ロベルト殿がいつもメンテナンスをしてくれていたのですが、2週間ほど前からメンテナンスにきてくださらないのです。」
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