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【09 1月8日 寒中見舞い】
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・【09 1月8日 寒中見舞い】
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せっかくテイが大好きなグルメ番組のスペシャルが始まったのに、ずっと何かを書いているテイ。しかも私から隠すように。
まあこういうのは大体テイのサプライズ手紙だなと思っていると、テイがハガキを私に渡しながら、
「これ! 寒中見舞い!」
「えっ、寒中見舞いなんて書いたの? そういうのするんだったら、私も書くよ」
「ううん、これは俺からの愛の寒中見舞いだから」
「だとしてもだよ、だとしても私も書くよ。こういうの一方的は良くないよ」
「そ、そっかぁ……まあとにかく読んでよ!」
と言ってサムズアップしたテイ。
確かに読むかと思って読み始めることにした。
『元気かい! 寧!』
……。
『今日も大好きだよ! 明日も大好きだから安心してくれ! ずっとずっと大好きだ!』
ここから鉛筆の字を書いては消してを繰り返した跡があって、最後に大きな文字で、
『本当だよ!』
と書いてあった。
いや、いやいや、
「寒中見舞いの書き方になってないよ、テイ」
「えっ? 寒中見舞いって書き方あるのっ?」
「基本は自由だけどもさ、まず最初は『寒中見舞い、申し上げます』って書かなきゃ」
「あっ! 何かそれっぽい!」
と言って私を指差したテイ。
まあこれはいいとして、
「あとは自分の近況報告とか、そうそう、一応健康を労わる感じを入れたほうがいいよ、えっと『寒い中、御病気にはかかっていないでしょうか。お体に気を付けてください』みたいなヤツ」
「確かにそういうの入れるとそれっぽいなぁ」
「でも大好きと言ってくれて有難う、そこは嬉しいよ」
と、つい恥ずかしくて素っ気なくそう言ってしまったんだけども、テイは頬を赤くして喜んだ。
チョロいというかチョロ過ぎるというか、でもまあそれがテイの可愛いところなんだけどね。
そんなやり取りをテイとしていると、クラもハガキを、それも二枚持ってこっちへ駆け寄って来た。
「僕も寧とテイに寒中見舞いを書いたよ!」
「ありがとう、クラ、じゃあ早速読むね」
と私はクラから手渡しされた手紙を宛名面から裏に返したところだった。
”ピカ!”
何だか光を感じて、顔から放して、こたつの上に置くと、なんと手紙の裏面からホログラムが出ていたのだ!
「クラ! これどういうこと!」
クラは自慢げに、
「僕はテイより頑張ったからね! 特別な寒中見舞いを寧にプレゼントするのさ!」
クラの特別は逆に不安だなぁ、と思っていると、ホログラムには茹でた蟹が映って、急に茹でた蟹が何なんだと思っていると、その茹でた蟹がホログラムから消えたと思ったら、なんと本物としてこたつの上にズルリと出現したのだ!
「皿ナシ直こたつ茹で蟹!」
つい呪文のように言葉を羅列してしまったが、まさかこんなことが、と思っていると、クラはニコニコしながら、
「それだけじゃないよ!」
と言って、続々と皿ナシ直こたつイクラや皿ナシ直こたつ鯛の刺身などが出てきた。
ホログラムのような光が消えたところでクラが、
「なんせ僕は幻獣だからね! このくらいのことはできるよ!」
こたつの上から他の食材によって押し出されて、コロコロと床に転がるイクラの醤油漬けが三個。
それを拾って、他の食材から放して置いてから、
「もはや寒中見舞いじゃないよ! 言葉じゃなくて終始食べ物だったよ!」
クラは小首を傾げながら、
「でも美味しいものはいいでしょ?」
と何が悪いの? みたいな感じ。
いや、
「何も悪くないんだけども、これは寒中見舞いじゃないよ。でも有難うだね、クラ」
するとクラは嬉しそうに拍手をした。
いや、それよりも万雷の拍手をしているヤツがいる。
テイだ。
「これはすごい! でもハードル上がったなぁ! 俺の寒中見舞いは余程すごいんだろうなぁ!」
このテイの台詞に嫌味っ気は一切感じられない。
マジでそう思っているんだ、でも今までの傾向から言って、クラが私よりテイのほうを豪華にすることってない。
ほら、クラもちょっと困惑し始めているじゃん、いつもは無い眉毛が出現して八の字になってるじゃん。
案の定、クラはちょっと俯きながら、
「えっと、これぇ……」
と言いながら、テイにハガキを渡した。
テイと一緒に裏面を見ると、そこにはクラが手に付けていたと思われる絵の具がハガキに当たって、手の跡がハガキに押されているだけだった。
というかクラって絵の具であのホログラムと具現化を出していたということ? もはやあそこまでできるなら絵の具いらなくない? と思ってしまった。
クラは少し言いづらそうに、
「まず寧のほうを全力でやったらテイのほうまで魔力が回らなくて……」
テイは何だかぶるぶると震えているようだった。
もしかすると大激怒あるかもな、と思っていると、テイが声を荒らげた。
「クラの手形だ! 昔はあんな小さかったのに成長したなぁ!」
そう言ってバンザイしたテイ。本気で喜んでいる顔だ。
まあそうか、
「寒中見舞いって自分の近況報告も必要だからね、これはクラの成長を示した寒中見舞いってことだね」
するとすぐさまクラが、
「そ! そう!」
と言ったんだけども、そんなことよりも何よりもテイが嬉しそうで。
結局テイってどんなことでも喜べるんだろうなぁ、と思ったし、その感性が素敵だなとも思った。
クラが出した料理は改めて洗うモノは洗って、三人で一緒に食べた。
・【09 1月8日 寒中見舞い】
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せっかくテイが大好きなグルメ番組のスペシャルが始まったのに、ずっと何かを書いているテイ。しかも私から隠すように。
まあこういうのは大体テイのサプライズ手紙だなと思っていると、テイがハガキを私に渡しながら、
「これ! 寒中見舞い!」
「えっ、寒中見舞いなんて書いたの? そういうのするんだったら、私も書くよ」
「ううん、これは俺からの愛の寒中見舞いだから」
「だとしてもだよ、だとしても私も書くよ。こういうの一方的は良くないよ」
「そ、そっかぁ……まあとにかく読んでよ!」
と言ってサムズアップしたテイ。
確かに読むかと思って読み始めることにした。
『元気かい! 寧!』
……。
『今日も大好きだよ! 明日も大好きだから安心してくれ! ずっとずっと大好きだ!』
ここから鉛筆の字を書いては消してを繰り返した跡があって、最後に大きな文字で、
『本当だよ!』
と書いてあった。
いや、いやいや、
「寒中見舞いの書き方になってないよ、テイ」
「えっ? 寒中見舞いって書き方あるのっ?」
「基本は自由だけどもさ、まず最初は『寒中見舞い、申し上げます』って書かなきゃ」
「あっ! 何かそれっぽい!」
と言って私を指差したテイ。
まあこれはいいとして、
「あとは自分の近況報告とか、そうそう、一応健康を労わる感じを入れたほうがいいよ、えっと『寒い中、御病気にはかかっていないでしょうか。お体に気を付けてください』みたいなヤツ」
「確かにそういうの入れるとそれっぽいなぁ」
「でも大好きと言ってくれて有難う、そこは嬉しいよ」
と、つい恥ずかしくて素っ気なくそう言ってしまったんだけども、テイは頬を赤くして喜んだ。
チョロいというかチョロ過ぎるというか、でもまあそれがテイの可愛いところなんだけどね。
そんなやり取りをテイとしていると、クラもハガキを、それも二枚持ってこっちへ駆け寄って来た。
「僕も寧とテイに寒中見舞いを書いたよ!」
「ありがとう、クラ、じゃあ早速読むね」
と私はクラから手渡しされた手紙を宛名面から裏に返したところだった。
”ピカ!”
何だか光を感じて、顔から放して、こたつの上に置くと、なんと手紙の裏面からホログラムが出ていたのだ!
「クラ! これどういうこと!」
クラは自慢げに、
「僕はテイより頑張ったからね! 特別な寒中見舞いを寧にプレゼントするのさ!」
クラの特別は逆に不安だなぁ、と思っていると、ホログラムには茹でた蟹が映って、急に茹でた蟹が何なんだと思っていると、その茹でた蟹がホログラムから消えたと思ったら、なんと本物としてこたつの上にズルリと出現したのだ!
「皿ナシ直こたつ茹で蟹!」
つい呪文のように言葉を羅列してしまったが、まさかこんなことが、と思っていると、クラはニコニコしながら、
「それだけじゃないよ!」
と言って、続々と皿ナシ直こたつイクラや皿ナシ直こたつ鯛の刺身などが出てきた。
ホログラムのような光が消えたところでクラが、
「なんせ僕は幻獣だからね! このくらいのことはできるよ!」
こたつの上から他の食材によって押し出されて、コロコロと床に転がるイクラの醤油漬けが三個。
それを拾って、他の食材から放して置いてから、
「もはや寒中見舞いじゃないよ! 言葉じゃなくて終始食べ物だったよ!」
クラは小首を傾げながら、
「でも美味しいものはいいでしょ?」
と何が悪いの? みたいな感じ。
いや、
「何も悪くないんだけども、これは寒中見舞いじゃないよ。でも有難うだね、クラ」
するとクラは嬉しそうに拍手をした。
いや、それよりも万雷の拍手をしているヤツがいる。
テイだ。
「これはすごい! でもハードル上がったなぁ! 俺の寒中見舞いは余程すごいんだろうなぁ!」
このテイの台詞に嫌味っ気は一切感じられない。
マジでそう思っているんだ、でも今までの傾向から言って、クラが私よりテイのほうを豪華にすることってない。
ほら、クラもちょっと困惑し始めているじゃん、いつもは無い眉毛が出現して八の字になってるじゃん。
案の定、クラはちょっと俯きながら、
「えっと、これぇ……」
と言いながら、テイにハガキを渡した。
テイと一緒に裏面を見ると、そこにはクラが手に付けていたと思われる絵の具がハガキに当たって、手の跡がハガキに押されているだけだった。
というかクラって絵の具であのホログラムと具現化を出していたということ? もはやあそこまでできるなら絵の具いらなくない? と思ってしまった。
クラは少し言いづらそうに、
「まず寧のほうを全力でやったらテイのほうまで魔力が回らなくて……」
テイは何だかぶるぶると震えているようだった。
もしかすると大激怒あるかもな、と思っていると、テイが声を荒らげた。
「クラの手形だ! 昔はあんな小さかったのに成長したなぁ!」
そう言ってバンザイしたテイ。本気で喜んでいる顔だ。
まあそうか、
「寒中見舞いって自分の近況報告も必要だからね、これはクラの成長を示した寒中見舞いってことだね」
するとすぐさまクラが、
「そ! そう!」
と言ったんだけども、そんなことよりも何よりもテイが嬉しそうで。
結局テイってどんなことでも喜べるんだろうなぁ、と思ったし、その感性が素敵だなとも思った。
クラが出した料理は改めて洗うモノは洗って、三人で一緒に食べた。
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