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【45 2月13日 テイの日】
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・【45 2月13日 テイの日】
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朝起きると、一階のほうが騒がしい。
どうやらテイもクラももう起きているみたいだ。
何だろう、またテイとクラがしょうもないことで言い合ってるのかなと思いつつ、歯を磨いて、一階へ降りて行くと、声の全貌が見えてきて、否、聞こえてきて背筋が凍ってしまった。
何故なら、テイとクラと誰か二人組が言い争っているようだったからだ。
一瞬『元カレが仲間を連れて押しかけて来た』と思ってしまい、もうそう考えてしまったら一歩も動けなくなって。
階段の前でしゃがみ込んでしまった私。
きっともう少し近付けば、何の話をしているかも聞こえてくるだろう。
でも、もう、何も聞きたくない、怖い、怖い、怖い。
きっとテイやクラが防波堤になってくれていて、必死で追い返そうとしているような声。
一瞬静かになった時、帰ってくれることになったのかなと思った刹那、酷い足音が聞こえてきて。
『強行突破してきた』
ダメだ、もうダメだ、というか元カレに居場所がバレた時点でおしまいだ……その場に倒れ込むように、横になってしまった。
もう気力を保てない、生きていけないと思ったその時だった。
「寧! どうしたんだ! ほら! オマエたちがうるさいせいで! 寧の調子が悪そうだ!」
テイが私の手を覆うように手を置いていた。
「知らないわよ! そんなん! その子が弱いだけじゃない?」
と、何か女性の声が聞こえてきて、えっ、元カレの仲間の一人が女性? と思い、意を決して顔を上げると、そこには明らかにお姫様みたいな恰好をした女性と、執事のような恰好したモデルのような男性がテイと向き合って立っていた。
「だ、誰……?」
と顔を上げながら私は体育座りをすると、そのお姫様みたいな人が、
「私はクロード・テイ様の許嫁ですわ!」
と声を荒らげ、隣に立っている執事のような人が小さく拍手をした。
元カレ、じゃない……というか、これって……!
「クラが話題にしていたお姫様って人っ?」
するとお姫様は満足げに頷きながら、
「あらま、そんな話題にしてくれていたなんて、やっぱり余程アタシのことが恋しかったんですね、クロード・テイ様。それにおクラちゃん!」
クラは首をブンブン横に振りながら、
「そうじゃない! そうじゃない! アンタが滑稽だから笑い話として寧に話したかっただけだ! こんなことになるなんて思っていなかったんだ! ゴメンよ! テイ!」
手を合わせて頭を下げるクラに向かって、制止のポーズをするテイが、改めてお姫様と見合って、
「俺はオマエのそういうストーカー気質なところが嫌なんだよ、それだけじゃない、そもそもどこも好きじゃない」
「嘘よ! アタシのことを考えていたからこそ、アタシが居場所を知れたって分かってるでしょっ?」
「そうだよ、オマエが勝手に俺へ掛けた呪いによってな!」
「呪い? 愛の魔法よ!」
と手を広げて嬉しそうに笑ったお姫様。屈託は無い。執事もお姫様を鼓舞するようにガッツポーズをしている。
一体何なんだ、と思っていると、クラが私に駆け寄って来て、こう言った。
「これは全部僕のミスなんだ! どうやらテイにはこのアホ姫のことを考えたり喋ったりすると、向こう目線で勝手に好きパワーが溜まっていって、最終的に居場所が分かってしまう呪いが掛かっていたんだよぉ! だからテイは最小限にするために、アホ姫の話をするなという会話すらできなかったんだよぉ!」
そっか、やっぱりテイがずっと話をしなかったのには、ちゃんとした理由があったのか、納得。
それならば、というか元カレじゃないということで、少し気が大きくなった私は立ち上がって言うことにした。
「すみません、一番大切なことはテイの気持ちじゃないですか? テイはどうしたいのっ?」
「勿論、寧と一生! この日本で生活したい!」
そう語気を強めたテイに、お姫様は少し仰け反りながら、
「ツンデレですわ!」
と叫んだ。
私は思っていることを言うことにした。
「デレ見たことありますか?」
「これからですわ!」
「もう無いとか思わないんですか?」
と言ったところで執事がズイッと私の前に一歩出てきて、こう言った。
「無礼ですね、貴方と会話する必要はありません」
と言って私に手をかざしてきて、何なんだと思っていると、クラが突然大型犬くらいのサイズになって私へ覆いかぶさってきた。
「わっ!」
と声を出して、私は床に倒れ込んでしまったんだけども、その理由はすぐに分かった。
その執事が手から光線のようなモノを出して、壁に穴を開けたから。
「ついに馬脚を現したな! これならこっちが正当防衛だ!」
そうテイが言うと、テイが何らかの呪文を詠唱したところで、お姫様も執事も光の輪っかに囚われて、その場に転がり込んだ。
お姫様は慌てながら、
「拘束してキスなんて! そんなことしなくてもアタシは応じますわ!」
と言って、バカ過ぎでは? と思ってしまった。
テイは溜息をついてから、
「とりあえず今日は強制送還するからな。そもそも魔力はずっと俺のほうが上だ。武力行使しても無駄だからな。特に、ネクリオン、今度寧に手を出したらタダじゃ済まないからな」
とドスの聞いた声で執事を睨んだテイ。
テイってこんなシリアスな声を出せるんだと思った。
結局お姫様と執事はどこかへ消えた。
するとクラが半べそかきながら、またいつもの子猫サイズになって、
「ゴメンよぉぉおおおおおおおお! テイ! 僕のせいだぁぁあああああああああああ! 寧も危険があってぇぇえええええ!」
クラを腕で抱きながらテイが、
「まあしょうがないよ、俺も言えなかったんだから」
私はなんとか一段落ついたんだと思って、立ち上がろうとしたら、何か気が抜けたように前のめりに倒れそうになってしまうと、テイが片手で支えてくれて、クラもすぐにテイの肩の上に乗って、テイは両手で私を支えて、そのままハグしてくれた。
「俺は寧しかありえないから」
と耳元で囁いてくれたテイ。
私も、
「ありがとう、大好きだよ、テイ」
と応えてから離れた。
テイは一礼してから、
「変な連中に巻き込んでしまってゴメン、壁も穴が開いちゃって……もう寧に魔法を見せてしまったし、魔法で直すか、一時的なものだからあとでちゃんとしないとダメだけども」
そう言って穴が開いた壁に手をかざして、何か詠唱すると、壁は元通りになった。
「元通りになった」
と私は思ったことをそのまま口に出すと、テイが振り返って、
「ずっと元通り、俺たちの元通りはこの状態だからね」
と言って笑った。
するとクラが、
「じゃあいつも通り、今日の歳時記を寧から聞こう!」
と言ったので、私はそう言えばと思って、こう言った。
「テイはクロード・テイって言われていたけども、今日はその苗字制定の日なんだ」
テイはゆっくり私に近付いてきたと思ったら、その場に跪いて、こう言った。
「寧、俺の苗字になってほしい。クロード・寧として、俺と一生添い遂げてほしい」
「えっ? それ、もしかするとプロポーズ?」
こう、ハッキリそう言われたことは無かったので、何だか急に胸が高鳴ってきた。
するとテイの顔も真っ赤になってきて、
「何それ、可愛い」
って言ってしまうと、テイが焦りながら、
「可愛いじゃなくて、答えを教えてほしい」
と視線をズラして言う姿が本当に可愛くて、
「可愛すぎるよ」
「こっちの台詞!」
とこっちをしっかり見たテイ。
私は深呼吸してから、
「勿論、これからずっと一緒によろしくお願いします」
と頭を下げると、すぐさまテイが立ち上がって、優しくハグをしてくれた。
ここからゆっくり、ゆっくり、徐々に進んでいけたらいいなぁ、と思った。
・【45 2月13日 テイの日】
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朝起きると、一階のほうが騒がしい。
どうやらテイもクラももう起きているみたいだ。
何だろう、またテイとクラがしょうもないことで言い合ってるのかなと思いつつ、歯を磨いて、一階へ降りて行くと、声の全貌が見えてきて、否、聞こえてきて背筋が凍ってしまった。
何故なら、テイとクラと誰か二人組が言い争っているようだったからだ。
一瞬『元カレが仲間を連れて押しかけて来た』と思ってしまい、もうそう考えてしまったら一歩も動けなくなって。
階段の前でしゃがみ込んでしまった私。
きっともう少し近付けば、何の話をしているかも聞こえてくるだろう。
でも、もう、何も聞きたくない、怖い、怖い、怖い。
きっとテイやクラが防波堤になってくれていて、必死で追い返そうとしているような声。
一瞬静かになった時、帰ってくれることになったのかなと思った刹那、酷い足音が聞こえてきて。
『強行突破してきた』
ダメだ、もうダメだ、というか元カレに居場所がバレた時点でおしまいだ……その場に倒れ込むように、横になってしまった。
もう気力を保てない、生きていけないと思ったその時だった。
「寧! どうしたんだ! ほら! オマエたちがうるさいせいで! 寧の調子が悪そうだ!」
テイが私の手を覆うように手を置いていた。
「知らないわよ! そんなん! その子が弱いだけじゃない?」
と、何か女性の声が聞こえてきて、えっ、元カレの仲間の一人が女性? と思い、意を決して顔を上げると、そこには明らかにお姫様みたいな恰好をした女性と、執事のような恰好したモデルのような男性がテイと向き合って立っていた。
「だ、誰……?」
と顔を上げながら私は体育座りをすると、そのお姫様みたいな人が、
「私はクロード・テイ様の許嫁ですわ!」
と声を荒らげ、隣に立っている執事のような人が小さく拍手をした。
元カレ、じゃない……というか、これって……!
「クラが話題にしていたお姫様って人っ?」
するとお姫様は満足げに頷きながら、
「あらま、そんな話題にしてくれていたなんて、やっぱり余程アタシのことが恋しかったんですね、クロード・テイ様。それにおクラちゃん!」
クラは首をブンブン横に振りながら、
「そうじゃない! そうじゃない! アンタが滑稽だから笑い話として寧に話したかっただけだ! こんなことになるなんて思っていなかったんだ! ゴメンよ! テイ!」
手を合わせて頭を下げるクラに向かって、制止のポーズをするテイが、改めてお姫様と見合って、
「俺はオマエのそういうストーカー気質なところが嫌なんだよ、それだけじゃない、そもそもどこも好きじゃない」
「嘘よ! アタシのことを考えていたからこそ、アタシが居場所を知れたって分かってるでしょっ?」
「そうだよ、オマエが勝手に俺へ掛けた呪いによってな!」
「呪い? 愛の魔法よ!」
と手を広げて嬉しそうに笑ったお姫様。屈託は無い。執事もお姫様を鼓舞するようにガッツポーズをしている。
一体何なんだ、と思っていると、クラが私に駆け寄って来て、こう言った。
「これは全部僕のミスなんだ! どうやらテイにはこのアホ姫のことを考えたり喋ったりすると、向こう目線で勝手に好きパワーが溜まっていって、最終的に居場所が分かってしまう呪いが掛かっていたんだよぉ! だからテイは最小限にするために、アホ姫の話をするなという会話すらできなかったんだよぉ!」
そっか、やっぱりテイがずっと話をしなかったのには、ちゃんとした理由があったのか、納得。
それならば、というか元カレじゃないということで、少し気が大きくなった私は立ち上がって言うことにした。
「すみません、一番大切なことはテイの気持ちじゃないですか? テイはどうしたいのっ?」
「勿論、寧と一生! この日本で生活したい!」
そう語気を強めたテイに、お姫様は少し仰け反りながら、
「ツンデレですわ!」
と叫んだ。
私は思っていることを言うことにした。
「デレ見たことありますか?」
「これからですわ!」
「もう無いとか思わないんですか?」
と言ったところで執事がズイッと私の前に一歩出てきて、こう言った。
「無礼ですね、貴方と会話する必要はありません」
と言って私に手をかざしてきて、何なんだと思っていると、クラが突然大型犬くらいのサイズになって私へ覆いかぶさってきた。
「わっ!」
と声を出して、私は床に倒れ込んでしまったんだけども、その理由はすぐに分かった。
その執事が手から光線のようなモノを出して、壁に穴を開けたから。
「ついに馬脚を現したな! これならこっちが正当防衛だ!」
そうテイが言うと、テイが何らかの呪文を詠唱したところで、お姫様も執事も光の輪っかに囚われて、その場に転がり込んだ。
お姫様は慌てながら、
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と言って、バカ過ぎでは? と思ってしまった。
テイは溜息をついてから、
「とりあえず今日は強制送還するからな。そもそも魔力はずっと俺のほうが上だ。武力行使しても無駄だからな。特に、ネクリオン、今度寧に手を出したらタダじゃ済まないからな」
とドスの聞いた声で執事を睨んだテイ。
テイってこんなシリアスな声を出せるんだと思った。
結局お姫様と執事はどこかへ消えた。
するとクラが半べそかきながら、またいつもの子猫サイズになって、
「ゴメンよぉぉおおおおおおおお! テイ! 僕のせいだぁぁあああああああああああ! 寧も危険があってぇぇえええええ!」
クラを腕で抱きながらテイが、
「まあしょうがないよ、俺も言えなかったんだから」
私はなんとか一段落ついたんだと思って、立ち上がろうとしたら、何か気が抜けたように前のめりに倒れそうになってしまうと、テイが片手で支えてくれて、クラもすぐにテイの肩の上に乗って、テイは両手で私を支えて、そのままハグしてくれた。
「俺は寧しかありえないから」
と耳元で囁いてくれたテイ。
私も、
「ありがとう、大好きだよ、テイ」
と応えてから離れた。
テイは一礼してから、
「変な連中に巻き込んでしまってゴメン、壁も穴が開いちゃって……もう寧に魔法を見せてしまったし、魔法で直すか、一時的なものだからあとでちゃんとしないとダメだけども」
そう言って穴が開いた壁に手をかざして、何か詠唱すると、壁は元通りになった。
「元通りになった」
と私は思ったことをそのまま口に出すと、テイが振り返って、
「ずっと元通り、俺たちの元通りはこの状態だからね」
と言って笑った。
するとクラが、
「じゃあいつも通り、今日の歳時記を寧から聞こう!」
と言ったので、私はそう言えばと思って、こう言った。
「テイはクロード・テイって言われていたけども、今日はその苗字制定の日なんだ」
テイはゆっくり私に近付いてきたと思ったら、その場に跪いて、こう言った。
「寧、俺の苗字になってほしい。クロード・寧として、俺と一生添い遂げてほしい」
「えっ? それ、もしかするとプロポーズ?」
こう、ハッキリそう言われたことは無かったので、何だか急に胸が高鳴ってきた。
するとテイの顔も真っ赤になってきて、
「何それ、可愛い」
って言ってしまうと、テイが焦りながら、
「可愛いじゃなくて、答えを教えてほしい」
と視線をズラして言う姿が本当に可愛くて、
「可愛すぎるよ」
「こっちの台詞!」
とこっちをしっかり見たテイ。
私は深呼吸してから、
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