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【自称・寿司職人の弟子 親差源三郎】
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・【自称・寿司職人の弟子 親差源三郎】
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今日は校門の前には誰もいなかった。
じゃあ昼休みかなと思っていると案の定、昼休みに教室へ明らかにおかしな子がやって来た。
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺でYEAH!」
丸坊主に鉢巻をし、恰好は和服な感じで、寿司職人みたいだ。
その子は僕らを見るなり、ガンガン近付いてきて、こう言った。
「オイラは寿司職人の弟子! 親差源三郎でぇい! オヤッサンと呼ぶでぇい!」
そこにすぐさま啓太がツッコミを入れる。
「いや弟子ならばオヤッサンじゃないだろ、いやまあ苗字にオヤッサン感があるけども」
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺にあるテレビで見たスラムダンクが忘れられねぇでぇい!」
「だとしたらバスケットをやればいい。というか世代が多分違うだろ。ビデオだったのかよ」
こんな変な子にも物怖じせず、すぐに対応してツッコミを入れる啓太は本当にすごいと思う。
僕だったら圧に蹴落とされ、何も喋れなくなるだろうな。現に喋れていないし。
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺にあるテレビの下にはよく落ちている10円玉でぇい!」
「そんなことないだろ、10円玉の色が寺の色と似ているだけだろ」
「オヤッサンのお寿司パワー全開でよろしくでぇい! 男子の酢飯ハツラツでぇい!」
「何か分からないけども、すごく酸っぱそうだな。さわやかな香りで頼む」
と啓太がツッコんだところで、やっと僕も喋られそうな間が生まれたので、
「あっ、僕は啓太の友達の駿と言うんだ、短い間だけどもよろしくね」
「そんなことないでぇい! オイラが正式な相方になるからこれから長い付き合いになるでぇい!」
そう言って鼻の下を指でこすったオヤッサン。
かなり自信満々の子らしい。
まあボケの候補に名乗り上げるわけだから、多かれ少なかれ、みんな自信満々か。
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺にあるテレビは未だにブラウン管だぜぇい!」
「そんなことないだろ、寺こそ坊主丸儲けで金持ちだから一番良いヤツに変わっているだろ」
と啓太がツッコんだところで、僕も一言言葉が浮かんだの言ってみる。
「何か生々しいツッコミ! 坊主丸儲けとか言っちゃった!」
そこにオヤッサンが力強く、
「生々しいのは刺身だけにしときな! そして寿司! HEY! 寿司よ! 魚クサくて嫌いなんだよっ!」
僕はその発言に驚いてしまい、
「えぇぇええええええ!」
と叫んでしまった。
急に寿司が魚クサくて嫌いって、どういうことっ? ボケにしても流れが荒いよ、と思っていると、啓太が、
「寿司へのリスペクトの無い寿司職人の弟子、嫌だろ」
と淡々とツッコんで、何だかさすがだと思ってしまった。
その啓太の冷静さとは対照的にオヤッサンはガンガン荒らげる。
「寿司へは必要以上のリスペクトはしないでぇい! リスペクトしすぎないことが闘う時に必要なことだでぇい!」
「いや優勝候補の相手チームと闘うサッカー選手みたいなことを言うな。寿司は味方であれよ」
「客に出す、否、客に放つ必殺技でぇい! 寿司は!」
「客は審判という感覚でいろよ、どうしてそんな闘う相手みたいな感覚で寿司握るんだよ」
オヤッサンはさらに強く声を出して、
「わさび多めで喰らわせるでぇい!」
「客来なくなるだろ、攻撃するという意識を本当に持つな、持つのはプロ意識だけにしろ」
「プロ意識は持っているでぇい! 男子の酢飯が確約しているでぇい!」
「それが何かよく分かんないし、酸っぱそうだし、何ならクサそうなんだよな」
こんな訳の分からないボケにしっかり対処していく啓太に、僕は正直ほれぼれしてしまった。
啓太ほどのツッコミなら、どんなボケでも捌けるはずだと。
それならばやっぱり僕のような何も面白くないヤツよりも、強力な個性を持った人と組んだほうがいいはず。
だから
「何だか啓太とオヤッサンは相性が良いんじゃないかな」
と言ってみると、オヤッサンは顔を真っ赤にして、
「それでぇぇぇぇええええええええええええええええいぃぃいいいいいいいいいいいいいいいい!」
と叫んだ。
いや圧すごい。
でも啓太は冷静で、
「う~ん、何かフィジカルはあるけども、テクニックが無いみたいな。あんまりこっちの話を聞かないし」
と辛辣なジャッジを下した。
オヤッサンは一気に青ざめてしまい、ぶるぶる震え、バッと踵を返し、
「てやんでぇい! べらんめぇい! これだから男子って嫌でぇい!」
と言いながら走ってその場を去っていった。
いや自分も男子だし、男子の酢飯とか言っているほどの男子だったのでは。
それを見た啓太は溜息をついてから、
「会話にならなそうな相方は正直苦手なんだよな」
「でも最後の台詞はちょっとキツ過ぎない?」
「いやでもあういうヤツはあれくらい言わないと伝わらないだろ」
確かにやんわり言っても全然伝わらない感じはしたけども。
人によって、喋る言葉を変えるって、考え方によっては酷いかもしれないけども、やりようによってはアリだと思った。
というか人によって喋る言葉が全く同じという人は、あんまりいないだろうし。
じゃあオヤッサンにはあれくらい強めでも良かったのか、と僕は納得した。
・【自称・寿司職人の弟子 親差源三郎】
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今日は校門の前には誰もいなかった。
じゃあ昼休みかなと思っていると案の定、昼休みに教室へ明らかにおかしな子がやって来た。
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺でYEAH!」
丸坊主に鉢巻をし、恰好は和服な感じで、寿司職人みたいだ。
その子は僕らを見るなり、ガンガン近付いてきて、こう言った。
「オイラは寿司職人の弟子! 親差源三郎でぇい! オヤッサンと呼ぶでぇい!」
そこにすぐさま啓太がツッコミを入れる。
「いや弟子ならばオヤッサンじゃないだろ、いやまあ苗字にオヤッサン感があるけども」
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺にあるテレビで見たスラムダンクが忘れられねぇでぇい!」
「だとしたらバスケットをやればいい。というか世代が多分違うだろ。ビデオだったのかよ」
こんな変な子にも物怖じせず、すぐに対応してツッコミを入れる啓太は本当にすごいと思う。
僕だったら圧に蹴落とされ、何も喋れなくなるだろうな。現に喋れていないし。
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺にあるテレビの下にはよく落ちている10円玉でぇい!」
「そんなことないだろ、10円玉の色が寺の色と似ているだけだろ」
「オヤッサンのお寿司パワー全開でよろしくでぇい! 男子の酢飯ハツラツでぇい!」
「何か分からないけども、すごく酸っぱそうだな。さわやかな香りで頼む」
と啓太がツッコんだところで、やっと僕も喋られそうな間が生まれたので、
「あっ、僕は啓太の友達の駿と言うんだ、短い間だけどもよろしくね」
「そんなことないでぇい! オイラが正式な相方になるからこれから長い付き合いになるでぇい!」
そう言って鼻の下を指でこすったオヤッサン。
かなり自信満々の子らしい。
まあボケの候補に名乗り上げるわけだから、多かれ少なかれ、みんな自信満々か。
「てやんでぇい! べらんめぇい! 寺にあるテレビは未だにブラウン管だぜぇい!」
「そんなことないだろ、寺こそ坊主丸儲けで金持ちだから一番良いヤツに変わっているだろ」
と啓太がツッコんだところで、僕も一言言葉が浮かんだの言ってみる。
「何か生々しいツッコミ! 坊主丸儲けとか言っちゃった!」
そこにオヤッサンが力強く、
「生々しいのは刺身だけにしときな! そして寿司! HEY! 寿司よ! 魚クサくて嫌いなんだよっ!」
僕はその発言に驚いてしまい、
「えぇぇええええええ!」
と叫んでしまった。
急に寿司が魚クサくて嫌いって、どういうことっ? ボケにしても流れが荒いよ、と思っていると、啓太が、
「寿司へのリスペクトの無い寿司職人の弟子、嫌だろ」
と淡々とツッコんで、何だかさすがだと思ってしまった。
その啓太の冷静さとは対照的にオヤッサンはガンガン荒らげる。
「寿司へは必要以上のリスペクトはしないでぇい! リスペクトしすぎないことが闘う時に必要なことだでぇい!」
「いや優勝候補の相手チームと闘うサッカー選手みたいなことを言うな。寿司は味方であれよ」
「客に出す、否、客に放つ必殺技でぇい! 寿司は!」
「客は審判という感覚でいろよ、どうしてそんな闘う相手みたいな感覚で寿司握るんだよ」
オヤッサンはさらに強く声を出して、
「わさび多めで喰らわせるでぇい!」
「客来なくなるだろ、攻撃するという意識を本当に持つな、持つのはプロ意識だけにしろ」
「プロ意識は持っているでぇい! 男子の酢飯が確約しているでぇい!」
「それが何かよく分かんないし、酸っぱそうだし、何ならクサそうなんだよな」
こんな訳の分からないボケにしっかり対処していく啓太に、僕は正直ほれぼれしてしまった。
啓太ほどのツッコミなら、どんなボケでも捌けるはずだと。
それならばやっぱり僕のような何も面白くないヤツよりも、強力な個性を持った人と組んだほうがいいはず。
だから
「何だか啓太とオヤッサンは相性が良いんじゃないかな」
と言ってみると、オヤッサンは顔を真っ赤にして、
「それでぇぇぇぇええええええええええええええええいぃぃいいいいいいいいいいいいいいいい!」
と叫んだ。
いや圧すごい。
でも啓太は冷静で、
「う~ん、何かフィジカルはあるけども、テクニックが無いみたいな。あんまりこっちの話を聞かないし」
と辛辣なジャッジを下した。
オヤッサンは一気に青ざめてしまい、ぶるぶる震え、バッと踵を返し、
「てやんでぇい! べらんめぇい! これだから男子って嫌でぇい!」
と言いながら走ってその場を去っていった。
いや自分も男子だし、男子の酢飯とか言っているほどの男子だったのでは。
それを見た啓太は溜息をついてから、
「会話にならなそうな相方は正直苦手なんだよな」
「でも最後の台詞はちょっとキツ過ぎない?」
「いやでもあういうヤツはあれくらい言わないと伝わらないだろ」
確かにやんわり言っても全然伝わらない感じはしたけども。
人によって、喋る言葉を変えるって、考え方によっては酷いかもしれないけども、やりようによってはアリだと思った。
というか人によって喋る言葉が全く同じという人は、あんまりいないだろうし。
じゃあオヤッサンにはあれくらい強めでも良かったのか、と僕は納得した。
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