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第一章 巫女ってなんなんですか

36.嫌わないって言ったから Side ヨアヒム ※

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 Side ヨアヒム

「嫌わないよ」

 本当に? サヤカの手を触ったら握り返してくれた。抱きしめても? 俺からしても嫌じゃない?
 唾を飲み込んでゆっくり抱きしめた。サヤカはそのまま俺の腕の中で静かに息をしてる。ドキドキしながら膝の上に抱き上げてしっかり抱きしめた。おでこに少しだけ口をつけてすぐ離した。平気かどうか心配になったのに、サヤカが俺を見上げて微笑んだから目が潤んだ。バカみたいだと思うのにジワリと滲む涙は止められない。
 つぶった目のふちに柔らかいものが触れて涙を吸い取った。もう片方の目も。そうして頭を優しく撫でてくれる。優しくてあったかくてまた涙がにじんだ。

 サヤカの唇が俺の顔のあちこちに触れる。優しく柔らかく、俺を慰めてくれる。抱きしめた体は俺にくっついて馴染んだ。俺の口を食べるサヤカの唇。俺も食べる。吸い過ぎたら痛いと言われたから気を付けなきゃ。サヤカの口の中に入ってみたい。お願い。唇を舐めて確かめると口を開いてくれた。ゆっくり入って前歯に触る。大丈夫みたいだから、もう少し奥に進んだ。奥歯まで、その内側の歯茎はツルツルしてる。上顎のザラザラをなぞってたら舌に吸い付かれた。チュクチュク吸われて力が抜けるみたいな、むず痒いような、なんともいえない感覚に腰が疼いて揺れてしまう。息が切れる。卑しいと思うのにサヤカの足に擦れる感触から離れられない。

 サヤカの手が擦りつけてる俺の膨らみに触れて体がぎくりと跳ねた。卑しい動きがみつかってしまって恥ずかしいのに、握ったまま動かされてたまらない気持ちになる。サヤカの手を上から押さえて動きを止めた。
 口を離したサヤカが俺を見上げてる。

「出そう、だから」

 顔が熱くなった。すぐ出そうになるなんて、何も知らない子供か動物みたいて恥ずかしい。何も知らないのは本当だけど。
 サヤカが俺のズボン紐を解いて中に手を入れ、直接膨らみをにぎる。先っぽのヌルつきを指で撫で広げられて腰が震えた。ズボンから取り出された膨らみが期待に濡れてるように見えて恥ずかしい。でも、本当は期待してる。サヤカに何をされるのか、サヤカに触れられるのを痛いほど期待して先っぽの汁がまた膨らんだ。
 サヤカの指先で先っぽの穴をクニクニ潰されて声が漏れる。

「出したい?」
「出したい」

 サヤカに聞かれて自分の欲しいものに気付く。出したい。サヤカ。本当は中に。

「出していいよ」

 俺を見上げてからかうみたいに笑う。胸がつぶれて頭に熱が渦巻いた。

「……サ、ヤカ」

 許して、赦して。

 口に飛びついて舌に吸い付いた。奥まで欲しいのにニュルニュルしてどこかにいってしまいそうだ。抱き寄せた腰を隠すスカートが長過ぎる。手繰り上げて靴下の上の素肌を触った。邪魔な下着を脱がせようと引っ張ったらサヤカがずり落ちそうになって、慌てて両手で抱き止めた。
 サヤカの笑った顔を見てハッとする。なんてことしたんだ。焦る俺の腕をどけたサヤカがゴソゴソ動いて下着を脱いだ。頭が真っ白になって動けない。俺の膨らみの根元を掴んだサヤカがまたがったら、ヌルっとした感触と気持ち良さに襲われた。そのまま少しずつ飲み込まれる。

「うぅーーあぁ、ぅうっああっ」

 全部飲み込まれてズクズク疼く。熱を吐き出したくて、脈打って求めてる。サヤカがゆっくり動くと擦られて快感が下腹にジワジワ広がった。でももっとほしい。もっと。

「っあぅ、サ、ヤカ、あぁ、しても、いい?」
「うん、ヨアヒム、あっ、きて」

 いいの? サヤカもほしいって思ってくれる? もっとほしい? 俺も。
 サヤカの体を押さえて腰を突きあげた。突き上げるたびに痺れるような気持ち良さが背中を突き抜けていく。サヤカの上げる声が響いて真っ赤だ。サヤカ、もっと。
 あ、あ、出る。

「っううぁっーーー」

 力が入り過ぎて腰が震えた。息が切れて苦しい。力が抜けて開けた目の中にサヤカがいる。俺を見て笑ってる。

「気持ち良かった?」
「うん」
「私にもちょうだい」

 気持ち良いことを?
 よく分らない俺の上でサヤカがゆっくり動き出して膨らんだままの俺に刺激を与える。また気持ち良さが下腹に広がり息が荒くなった。

「サヤ、サヤカ、あっ」
「ん、まだ、っあ」

 サヤカが小さい手で俺に掴まって動く。少しずつ早く。サヤカの声が途切れ途切れになって中が吸い付き始めた。先っぽが狭い中に押し込まれて気持ち良くてたまらない。

「うぁっ、あ、うっ」
「まだ、あっ、っは、ああっん、んっあぁ、ああっ」

 まだ? 出しちゃダメ? サヤカ、だって、こんなに、気持ち良いのに。昇ってきた種を出さないように力を入れる。でも、出ちゃいそう。

「っん、あっ、アあぁぁアアああっっ」

 サヤカ仰け反って叫び、ギュッと絞られた気持ち良さで爆発した。

「っううーーーー、っあぁぁーーう」

 出る、でる、でる。サヤカ。腰を掴んでこすりつけ、最後まで出し切った。腰が痺れてるみたいにジンジンする。
 俺にくったり寄りかかったサヤカをそっと抱きしめて息をした。一緒に息を繰り返すと、すごく近くに感じる。頬に手がふれて目を開けた。サヤカが俺を見て頭を引き寄せるから、体を縮める。唇が唇に当たって何度もくっついた。
 嬉しい。すごく。嬉しくて胸が疼く。ああ、でも、サヤカ、そんなに唇がふれたら、また欲しくなってしまう。サヤカの唇を食べてたら鼻をつままれた。どうしていいかわからない俺を笑いながら見てる。

「もうお終い。晩ご飯になるから」
「ごめん」
「ううん、大丈夫。体を洗おうか」

 サヤカが俺の上から降りて、あったかいところから追い出された、湿った膨らみが欲張ってる俺の恥ずかしい姿だ。でも、どうにもできない。欲しくてたまらない気持ちはどうしたらいいの?

 服を脱いで2人で風呂場にいった。俺がお湯を出して簡単に体を洗う。
 まだ夜じゃないのに出してしまった。もうお終いって、夜も終わりってこと? 夜、一緒に寝るのもお終い? 嫌だ。もっと一緒にいたい。

「あの、夜は」
「うん?」
「夜は、来ても、いい?」
「いいよ」

 嬉しい。一緒に眠れる。今日はもっと近くで眠ってもいいかな。だって嫌わないって言ったから。
 体を乾かして服を着たら、ちょうどノックの音がして神官が夕食だと言った。2人で部屋から出て下に降りる。

 夕食を食べながら向かいに座っているサヤカを盗み見た。さっきは切ないような声をだしてたのに今は普通に食べてるのが不思議だ。でも、俺もそう。さっきは何も考えられなかったのに。

 食事のあとはサヤカの作ったケーキをみんなで食べた。

「ずいぶん甘ぇもん食ってんな、うめぇけど」
「うん。神殿でずっと薄味だったから、すごく甘く感じる。次はもうちょっと控え目にしようかな」

 サミーとサヤカが話してる通り、ケーキは甘かった。ビスケットも今より甘いほうが喜ぶかもしれない。配合を変えて試してみようか。時間は沢山あるし材料は神殿からもらえるからお金もかからない。色んなものを作れるようになったら賃金が良くなるかもしれない。そしたら、そしたら、精霊産みが終わっても会ってもらえるかな。


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