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第一章 巫女ってなんなんですか
46.仕返し ※
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34の最後、44の前半にラルフへの心情を追加しました。
唐突感があったと思いまして。前後してもうしわけありません。
----------------------------
休み明け、ラルフの日だけどゲルトも一緒にとお願いし、頷いてもらった。リーリエも離れたソファで待機している。
ベッドのそばの床では裸のゲルトが手足を縛られて転がっていた。いつもなら、悪いなと思うかもしれない。けど、今日はいい気味だと鼻で笑いたい気分だ。攻撃的な自分に自嘲が漏れる。パジャマを着たままの私はベッドに座って膝に頬杖をつきゲルトを見た。
「なんで縛られたか知ってる?」
「……巫女が怖がらないようにです」
「うん。それと仕返しするため。同意してくれた?」
「はい」
「じゃあ、まずは足を舐めてもらおうかな」
あまりにも素直な回答に可笑しくなり、笑いながら足先をゲルトの口元へ伸ばした。
横に大きく裂けた口が少し開き、薄くて細いヘビ族の舌が足の指へ触れる。一本一本丁寧に舐める舌の感触がくすぐったくて、副作用で火照った体がジリジリ興奮する。指の股を撫でられるウズウズした感覚に声が出そうで、何度も息を止めた。ため息を吐いて腰をずらす。
目を細めたゲルトは夢中で舐めてるように見える。
「オオカミ族は匂いに敏感らしいけど、ヘビ族はどうなの?」
「っぁ、―― 人族よりは、気になります」
舐めながら話すゲルトの息が湿った肌にかかり、鳥肌が立った背中に力が入った。
「じゃあ匂いの相性もあるの?」
「―― はい」
返事をし終ると指先から足の甲半分までを口に咥え、長い舌を巻きつけてぐにょぐにょ舐めまわし始めた。熱心さに呆れて目線をずらすと、硬くなってるペニスに気付いた。
「喜んでる? これじゃ仕返しにならないね」
もう片方の足で軽く踏みつけたら、体をゆらして足を口に含んだまま呻いた。腹立ちまぎれにグイグイ押しながら詰問する。
「ホントに悪かったと思ってる?」
「お、思ってます、っ、……ぅ」
「じゃあなんでこんなになってんの?」
「っう、あ、におい、が、巫女のにおいがして」
ラルフが中てられたって言ってた匂い? ゲルトもわかるの? でもあのときより発情は酷くないんだけど。疑問に思ってラルフを見ると手で鼻を押さえてた。
「する。こないだよりマシだけど、オレも長時間は我慢出来なさそう」
「ふうん」
ラルフと話してるあいだにゲルトが舐める場所を変えていた。足首からスネ、首を伸ばしてもっと上までこようとしてる。太腿の奥の疼きがその舌を待っているようで悔しくなり、ゲルトから両足を離して横によけた。
「勝手にどこを舐めてるの」
「……すみません」
目をつむったゲルトの謝罪のあとでラルフのため息が聞こえた。
「サヤカが欲しくてたまんねぇんだよ。哀れなモンだぜ、オレたち」
そう言ったラルフが隣に座って私のパジャマを剥ぎ取った。
「なに?」
「抑えが効くうちにオレの相手して」
下着を脱がせた手で私を抱き上げ、後ろ向きのまま膝の上に乗せて背中から抱きしめた。耳を舐めながら甘い声でおねだりをする。
「いいだろ? ヤれないのに見せつけられるってイイお仕置きになるって」
抱きしめる手が私の足を開いてクリトリスを肉ごとしごき、最初から濡れてた割れ目を浅く掻きまわして水音を立てた。疼いた体が敏感に反応して快感が背骨を駆け抜ける。腰が喜びで震え、我慢してた声が喉からあふれた。
「っふ、あぁっ、あ」
これだけで頭も体もグズグズにとけてしまいそう。
熱い手のひらが私の頬を引き寄せ、長い鼻先と嚙み合った口の中に柔らかな舌が侵入する。オオカミ族の長い舌は無理な体勢でも変わらずに掬い上げて絡みつく。後ろからまわされた爪先で乳首の先端を引っ掻かれ、ゾクゾクしてたまらない気持ちになった。
開いてる足を掴まれ、ラルフをまたいで正座しているような体勢にされる。薄目を開けると口を少し開けたゲルトが底光りするような目をしているのが見えた。反り返ったペニスから垂れる糸が興奮を教えてくれ、優越感に鳥肌が立つ。
腰を少し持ち上げられ指よりもずっと太いモノの先端が割れ目に当てられた。わざと水音を立てて入り口を擦る。中に飲み込もうとヒクつく入り口は、ほんの少し焦らされただけでおかしなほど疼いた。興奮して腰を揺らし自分から先端を咥える。
「サヤカ、はっ、っふ、熱い」
「ん、ラルフ、ぁ、あっあぁ、ああっ」
ラルフの膝に両手をつき、侵入される喜びに震える体を支えた。
「ぅっく、っは、たまんねぇ、ふっ、サヤカ、っぅ」
「あぁ、ああっあ、んんっあ」
腰を掴まれて揺らされ肉のぶつかる音がする。頭がのぼせたようにぼんやりして、気持ち良いことだけが鮮烈に体を駆け抜けた。もっともっと欲しくて下腹がうねる。角度のせいでクリトリスの後ろ側が強く擦られ、体の中でいくつも刺激が弾けた。突き上げられた波が体の中でせり上がる。収縮する下腹から流れる電流で背中が仰け反った。
「あぁっあ、ん、ああぁっーーーー、あ」
「サヤカっ、はっ、ぐぅっくっぅ、っぅく」
ラルフが大きく強く腰を押し付けた。
私を抱きしめたまま荒い呼吸を繰り返す。力の抜けた体をもたせかけたら優しいキスが頭に降ってきた。
「サヤカは最高にイイ」
「ありがとう」
一息ついてゲルトを見る。歪んだ顔のギラついた目と視線がぶつかって満足感が湧いた。つい浮かんでしまう笑みを隠さず、床に降りてラルフの頭を抱く。腰を抱かれ耳の先にキスをいくつもした。
「くすぐってぇ」
ラルフは笑いながら私のされるがままになり、お尻を撫でた。
ゲルトをチラッと窺うと目が潤んでるように見えた。見せつけるのはこれくらいでいいかなと思い、ゲルトの目の前に膝をついて座った。歪んだ顔のまま私を見上げ、瞬きで涙をこぼしたゲルトに笑いかける。
「どうしたの?」
「巫女、ごめんなさい。赦さなくていいです」
「なんで泣くの?」
「……苦しくて」
……苦しい。なんで?
「どうして苦しいの?」
「……抱きしめて、―――― 笑って」
最後は目を逸らし消え入りそうな声で呟いた。
それで、ギュッと胸を握られる。どうやら思い違いをしていたらしい。
「寂しいの?」
「…………、はい」
ゲルトの頭を胸に抱きしめてウロコに覆われた頭頂部にキスをした。
望んでもいない自分の体質に振り回される可哀想なゲルト、望みのない可哀想な私。可哀想な私たち。
「まだ、私と寝たい?」
「ね、たい、です」
私の質問に体を震わせ、目をギュッとつぶってから小さく呟いた。
じゃあ、傷の舐め合いをしようか。まだわだかまってる怒りの矛先は、ゲルトから自分たちのどうしようもなさへと向かった。
ゲルトの顔を両手ですくって口の合わせに唇をつけた。いくつも啄むと、少し開いた口が私と噛み合わされる。唇にふれた細い舌を口の中に招き入れ、撫で合うように絡めた。ゲルトの息が荒くなって体を揺すってる。私の体の奥でくすぶってる熾火にもまた火がつきそうだ。
唐突感があったと思いまして。前後してもうしわけありません。
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休み明け、ラルフの日だけどゲルトも一緒にとお願いし、頷いてもらった。リーリエも離れたソファで待機している。
ベッドのそばの床では裸のゲルトが手足を縛られて転がっていた。いつもなら、悪いなと思うかもしれない。けど、今日はいい気味だと鼻で笑いたい気分だ。攻撃的な自分に自嘲が漏れる。パジャマを着たままの私はベッドに座って膝に頬杖をつきゲルトを見た。
「なんで縛られたか知ってる?」
「……巫女が怖がらないようにです」
「うん。それと仕返しするため。同意してくれた?」
「はい」
「じゃあ、まずは足を舐めてもらおうかな」
あまりにも素直な回答に可笑しくなり、笑いながら足先をゲルトの口元へ伸ばした。
横に大きく裂けた口が少し開き、薄くて細いヘビ族の舌が足の指へ触れる。一本一本丁寧に舐める舌の感触がくすぐったくて、副作用で火照った体がジリジリ興奮する。指の股を撫でられるウズウズした感覚に声が出そうで、何度も息を止めた。ため息を吐いて腰をずらす。
目を細めたゲルトは夢中で舐めてるように見える。
「オオカミ族は匂いに敏感らしいけど、ヘビ族はどうなの?」
「っぁ、―― 人族よりは、気になります」
舐めながら話すゲルトの息が湿った肌にかかり、鳥肌が立った背中に力が入った。
「じゃあ匂いの相性もあるの?」
「―― はい」
返事をし終ると指先から足の甲半分までを口に咥え、長い舌を巻きつけてぐにょぐにょ舐めまわし始めた。熱心さに呆れて目線をずらすと、硬くなってるペニスに気付いた。
「喜んでる? これじゃ仕返しにならないね」
もう片方の足で軽く踏みつけたら、体をゆらして足を口に含んだまま呻いた。腹立ちまぎれにグイグイ押しながら詰問する。
「ホントに悪かったと思ってる?」
「お、思ってます、っ、……ぅ」
「じゃあなんでこんなになってんの?」
「っう、あ、におい、が、巫女のにおいがして」
ラルフが中てられたって言ってた匂い? ゲルトもわかるの? でもあのときより発情は酷くないんだけど。疑問に思ってラルフを見ると手で鼻を押さえてた。
「する。こないだよりマシだけど、オレも長時間は我慢出来なさそう」
「ふうん」
ラルフと話してるあいだにゲルトが舐める場所を変えていた。足首からスネ、首を伸ばしてもっと上までこようとしてる。太腿の奥の疼きがその舌を待っているようで悔しくなり、ゲルトから両足を離して横によけた。
「勝手にどこを舐めてるの」
「……すみません」
目をつむったゲルトの謝罪のあとでラルフのため息が聞こえた。
「サヤカが欲しくてたまんねぇんだよ。哀れなモンだぜ、オレたち」
そう言ったラルフが隣に座って私のパジャマを剥ぎ取った。
「なに?」
「抑えが効くうちにオレの相手して」
下着を脱がせた手で私を抱き上げ、後ろ向きのまま膝の上に乗せて背中から抱きしめた。耳を舐めながら甘い声でおねだりをする。
「いいだろ? ヤれないのに見せつけられるってイイお仕置きになるって」
抱きしめる手が私の足を開いてクリトリスを肉ごとしごき、最初から濡れてた割れ目を浅く掻きまわして水音を立てた。疼いた体が敏感に反応して快感が背骨を駆け抜ける。腰が喜びで震え、我慢してた声が喉からあふれた。
「っふ、あぁっ、あ」
これだけで頭も体もグズグズにとけてしまいそう。
熱い手のひらが私の頬を引き寄せ、長い鼻先と嚙み合った口の中に柔らかな舌が侵入する。オオカミ族の長い舌は無理な体勢でも変わらずに掬い上げて絡みつく。後ろからまわされた爪先で乳首の先端を引っ掻かれ、ゾクゾクしてたまらない気持ちになった。
開いてる足を掴まれ、ラルフをまたいで正座しているような体勢にされる。薄目を開けると口を少し開けたゲルトが底光りするような目をしているのが見えた。反り返ったペニスから垂れる糸が興奮を教えてくれ、優越感に鳥肌が立つ。
腰を少し持ち上げられ指よりもずっと太いモノの先端が割れ目に当てられた。わざと水音を立てて入り口を擦る。中に飲み込もうとヒクつく入り口は、ほんの少し焦らされただけでおかしなほど疼いた。興奮して腰を揺らし自分から先端を咥える。
「サヤカ、はっ、っふ、熱い」
「ん、ラルフ、ぁ、あっあぁ、ああっ」
ラルフの膝に両手をつき、侵入される喜びに震える体を支えた。
「ぅっく、っは、たまんねぇ、ふっ、サヤカ、っぅ」
「あぁ、ああっあ、んんっあ」
腰を掴まれて揺らされ肉のぶつかる音がする。頭がのぼせたようにぼんやりして、気持ち良いことだけが鮮烈に体を駆け抜けた。もっともっと欲しくて下腹がうねる。角度のせいでクリトリスの後ろ側が強く擦られ、体の中でいくつも刺激が弾けた。突き上げられた波が体の中でせり上がる。収縮する下腹から流れる電流で背中が仰け反った。
「あぁっあ、ん、ああぁっーーーー、あ」
「サヤカっ、はっ、ぐぅっくっぅ、っぅく」
ラルフが大きく強く腰を押し付けた。
私を抱きしめたまま荒い呼吸を繰り返す。力の抜けた体をもたせかけたら優しいキスが頭に降ってきた。
「サヤカは最高にイイ」
「ありがとう」
一息ついてゲルトを見る。歪んだ顔のギラついた目と視線がぶつかって満足感が湧いた。つい浮かんでしまう笑みを隠さず、床に降りてラルフの頭を抱く。腰を抱かれ耳の先にキスをいくつもした。
「くすぐってぇ」
ラルフは笑いながら私のされるがままになり、お尻を撫でた。
ゲルトをチラッと窺うと目が潤んでるように見えた。見せつけるのはこれくらいでいいかなと思い、ゲルトの目の前に膝をついて座った。歪んだ顔のまま私を見上げ、瞬きで涙をこぼしたゲルトに笑いかける。
「どうしたの?」
「巫女、ごめんなさい。赦さなくていいです」
「なんで泣くの?」
「……苦しくて」
……苦しい。なんで?
「どうして苦しいの?」
「……抱きしめて、―――― 笑って」
最後は目を逸らし消え入りそうな声で呟いた。
それで、ギュッと胸を握られる。どうやら思い違いをしていたらしい。
「寂しいの?」
「…………、はい」
ゲルトの頭を胸に抱きしめてウロコに覆われた頭頂部にキスをした。
望んでもいない自分の体質に振り回される可哀想なゲルト、望みのない可哀想な私。可哀想な私たち。
「まだ、私と寝たい?」
「ね、たい、です」
私の質問に体を震わせ、目をギュッとつぶってから小さく呟いた。
じゃあ、傷の舐め合いをしようか。まだわだかまってる怒りの矛先は、ゲルトから自分たちのどうしようもなさへと向かった。
ゲルトの顔を両手ですくって口の合わせに唇をつけた。いくつも啄むと、少し開いた口が私と噛み合わされる。唇にふれた細い舌を口の中に招き入れ、撫で合うように絡めた。ゲルトの息が荒くなって体を揺すってる。私の体の奥でくすぶってる熾火にもまた火がつきそうだ。
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