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第二章 精霊産みといろいろ
66.見なくてすんだ Side ラルフ ※
しおりを挟むSide ラルフ
ヨアヒムと一緒にサヤカの部屋に向かった。精霊王産みが成功するまで続くんだから早く慣れた方がいい、と言っても乗り気じゃねぇツラしてたけど、お前がそんなんじゃサヤカが気を遣うと続けたらおとなしく頷いた。
緊張してるからちょっかい出さないでおとなしく眺める。
サヤカはヨアヒムに優しい。慣れてねぇから気を遣ってんだろう。甘やかしてるって言ってもいい。子ども扱いみてぇに見えるけど、それでも甘く笑い合う2人が羨ましかった。オレに見せねぇ顔で、オレに言わねぇことを言う。
オレが待ってるせいか早く終わらせて立ち上がる。見学しててもいいって言ったが迷ったあと部屋へ帰った。
オレはサヤカのケツを開発するつもりで風呂に誘う。
「今日もこっち使うの?」
「いつまでも見学して待つのはゴメンだからな。気持ちイイとこは使ってこうぜ」
少しは文句を言うかと思ったら、おとなしいのでからかってやる。
「オレが弄んのは恥ずかしくて文句言うけど、男2人に可愛がられんのは興味あんのか?」
「っ、……違います」
「んじゃ、どっちも嬉しい」
「知らないから嬉しいかわかんないし」
「オレに弄られるのは知ってるし、嬉しいんだよな?」
開こうとした口閉じてギュッと結んだ顔が、恥ずかしがりながら悔しがっていて笑える。否定しない素直さがカワイイ。
「サヤカはカワイイなぁ」
「バカにして」
「してねぇよ。可愛くて押し倒したい」
「これから押し倒すでしょ」
「そうだな、ククッ」
照れ隠しで素っ気ない態度をとるサヤカを抱きしめる。
キレイに洗い流し拭いてからベッドまで抱いて運んだ。抱き上げられるのはまだ慣れないのか、不安そうにオレの首に腕をまわしてしがみつく仕草がそそる。甘い言葉を吐いたあとでムチャクチャに犯してやりたい。強さと弱さがちぐはぐでなんかそそるんだよな。
ベッドに降ろして口付けたら、オレを見るサヤカの目がいつもより揺れてるように見えた。ケツを弄るって話をしたからか? もしそうなら恥ずかしがらせるのもイイな。
サヤカの体中を舐めて味わい、ケツをほぐしてる途中で部屋のドアが開く音がした。振り返るとヨアヒムが立っている。
結局戻って来たのか。気になるなら最初からいりゃぁいいのに。
「突っ立ってないでこっちこいよ。ベッドに座ってろ」
「ヨアヒム?」
四つん這いになってるサヤカが驚いて振り返り、腰を下ろして座った。顎をしゃくってサヤカの前に座らせる。
「あの、眠るの、一緒に眠りたくて」
「ああ。眠るだけじゃなくて可愛がんの手伝えよ」
座ってしまったサヤカの腰を持ち上げてもう一度四つん這いにさせた。逃げようとする腰を足で押さえて捕まえ、ケツの穴に舌を這わせる。
「ヤダヤダ、ダメ」
「ヨアヒムに見られたくねぇの?」
「……俺、だめだった?」
「っちがっ、ええと、恥ずかし、くて」
慌てるサヤカに笑いをかみ殺して舐め続ける。溢れる汁を舌で掬ってケツの穴にすりつけた。
「や、ダメって」
「ヨアヒム、サヤカのおっぱい弄ってやれよ。ケツの穴舐められてんの、お前に見られると恥ずかしくて落ち着かねぇんだって」
「お尻……?」
「……っ、ラルフっ」
「気持ちいいの?」
「…………いいよ」
観念したサヤカの答えに笑った。顔をシーツに埋めて呻いてるサヤカの上半身をヨアヒムが抱き上げる。
「触ってもいい?」
「いいよ」
力が抜けたのか体が柔らかくなり、また反応し始めて甘いため息をついた。
「なんで俺だと恥ずかしいの?」
「だって……」
「俺にも教えて。サヤカの気持ち良いこと」
恥ずかしがるサヤカを取られたようでちょっとおもしろくない。
ほぐれた穴に潤滑油を塗った指をゆっくり押し込むと、ヨアヒムにしがみついたまま声を上げた。やんわりと中を押し撫でて中もほぐす。サヤカは体を震わせて喘ぎ声をあげるだけしかできない。穴に潤滑油を垂らして指をもう一本追加したら体が強張った。
「サヤカ、力を抜いて」
「んっ、ム、リ」
「じゃあ、ヨアヒムにもうちょっと可愛がってもらうか」
一旦指を抜くと力が抜けた。
「疼いてたろ? ヨアヒムも待ってるから乗っかれよ」
「……ヨアヒムはしたい?」
「……うん」
おっ勃ててんのに律儀に確かめるから、それだけ大事にしてるのだと見せられてるみてぇだ。
2人が体を動かして繋がる。ヨアヒムの胸にもたれかかったサヤカが濡れたため息を吐いた。
喘ぐ2人の上半身を倒してサヤカのケツが上を向いたらまたほぐす。他の刺激もあるせいかさっきよりも声が甘くなった。ヨアヒムを咥え込んだ穴からグチュグチュ音を出して身悶えてるのは、なんかよくわからねぇけど煽られてる気になる。
ヨアヒムの手で小刻みに腰を揺すられたサヤカが、ピクピク震えながらイった。中がうねって俺の指も締め付けてくる。
弛緩したところで指を外し、潤滑油を塗った先端をゆっくり差し込んだ。
「ぁアーーーー、アアぁぁあ」
叫びをあげるサヤカの中へ押し進め、根元まで埋め込んで動きを止める。オレに馴染むまで待つ。ちょっとキツイな。初めてだからこんなもんか。
サヤカの叫びが止まり荒い呼吸だけになった。
落ち着いたようだからケツの肉を揉む。初めてを馴染ませるのは、なかなか楽しい。
「っあ、あぁっ、……ふぁっあ」
「大丈夫? 気持ち良いの?」
「……うん、いい、っぁ」
「素直だな」
「うん、っふ、ぁあ、ん」
夢見心地のように体の力を抜きだらんとしてるサヤカのあごを引き寄せて、後ろから口付けた。腰を押し付けながら動くと、鳥肌を立ててよだれを零しながら唇で応える。感じるだけで精一杯だろうに、それでもオレに応える健気さにゾクゾクした。
もう少し続けるとたっぷり潮を吹いて、オレの太ももが生温い液体で汚れた。充分感じてるようなので動きを再開する。
「サヤカ、動くぞ」
「ん、ぁ、ラ、ルフ、んぁ、……アぁっ、ああっ、アア」
あまり大きく動かないように腰を振る。キツク蠢く中はそれだけで充分だった。強すぎる刺激でそれほどたたずに出そうになる。
ここに出すのはオレが初めてなんだなと思ったら、射精感と一緒になぜか荒い衝動が湧き上がった。サヤカにオレの匂いをつけたくてたまんねぇ。我慢なんかできるかよ。
「サヤカ、うっく、出るっ、っぅうう」
「あぁあっ、あアーー」
サヤカの首筋に鼻を埋めて熱を吐き出した。それでも全然治まらない。
「もう一回」
「……ん」
「サヤカ、イイ?」
「……ぅぁ、ん、いい」
さっきよりも少しだけ動きを大きくする。サヤカをイかせてぇのに乱暴にしちゃどうしょうもねぇ。あーでも、ムチャクチャにしてぇな。
声にならない声を上げて悶えるサヤカの奥までオレを打ち込む。まだ他の男を知らない中を蹂躙してオレの匂いをつける。たまに湧く征服欲。イラついたときなんかに湧く。オレは何にイラついてる?
血が昇った頭にサヤカがヨアヒムに優しく甘く笑う顔がチラついた。ゲルトも甘やかしてたっけ。大量に産まれた鮮やかな赤に光るゲルトの精霊と、それに飲まれてしまいそうな静かな緑のオレの精霊。目に見える形であからさまに差がついた。
バカな考えを打ち消す。獣化したオレを舐めてくれた。こうして体を開いてオレを受け入れてくれてる。コッチの初めてはオレのもんだ。
「ぁぁあっ、あぁアアアんぁっ」
「イキそうか?」
「ん、っふぁ」
「サヤカ、オレを呼んで」
「ぁっん、ラ、ルフ、……っあ、――――っあアアアーーー」
喉を反らせてまた潮を吹きながらイった。硬直してギュッと咥え込む肉に搾り取られる。思い切り腰を押し付けて吐き出し、最後の一滴まで注ぎたくてグリグリと腰をまわした。
ハデにイかせた満足感に口の端が上がる。これならここで終わってもイイと思えた。
息を切らしてぐったりしてるサヤカを抱き上げて風呂まで運んだ。目をつむって静かにしてるサヤカを、一緒にきたヨアヒムに抱いてもらってオレが体を洗ってやる。
2人で風呂に入ってもらい、自分の体の汚れた箇所を洗った。
「サヤカ」
「……んー」
「どうだった?」
「んー、ふっ、……いい」
「次もするか?」
「…………うん。でも、精霊、作れないよ」
「一回ぐらいどってことねぇよ。今日はこれで終わり。疲れただろ? もう眠ろう」
「うん」
濡れた場所を避けて3人で横になるとサヤカとヨアヒムはすぐ寝息を立て始めた。オレは天井を眺めて精霊を思い出す。
明日はヨアヒムの水色の精霊をたくさん見るだろう。ケツにしか出してないから、オレの精霊は産まれない。水色に埋もれそうな緑を見なくて済んで、ホッとしてる自分がバカバカしい。サヤカだけのせいじゃない。オレだってなんとも思ってねぇんだからそのせいもあるんだ。ため息をついて目を閉じた。
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