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第二章 精霊産みといろいろ
92.ずっとずっと Side ヨアヒム ※
しおりを挟むSide ヨアヒム
諦めようと思ってた。ヴェルナーがいるから俺を選ぶはずない。でも、本当にいなくなりそうになって、息が止まった。サヤカがいなくなるってどういうことか、全然わかってなかった。俺の中に穴が開いた。
だから目覚めてすぐに結婚を申し込んだ。諦めるなんて無理なんだ。
それなのに、消えるかもしれないなんて。なんで。少しは好きになってくれたと思ったのに。なんで笑ってるの。会えなくなっても平気だから?
困った顔で笑ってるサヤカに苛立った。なんで、俺はこんなに悲しいのに、寂しいのに。
味方になるって決めたのに、消えるなんてこと絶対賛成できない。苦しくて心の中がぐちゃぐちゃになった。こんなに、こんなに悲しいなら会わないほうがよかった。
そんなこと思ってたら息をしないサヤカが戻ってきた。
俺があんなこと考えたから。本当に会えなくなった。俺のせい。
ずっと止まって動かなかった。神官が魔力を入れるように言うからしたけど動かなかった。
だって俺のせいなんだ。サヤカが来なかったらよかったのにって思っちゃったから。
ぼんやりしてたら声がしてヴェルナーがサヤカに抱き付いた。眺めてたらサヤカの声が聞こえた。
嘘かもしれない。自分勝手な俺の勘違いかも。
でも顔が見えた。笑ってる顔。
それを見たら抱きしめてた。体が勝手に動いて、気が付いたら腕の中のサヤカが苦しいって笑ってた。それだけが俺の中がいっぱいになって他のものはどっかへ消えた。
サヤカが精霊王に聞いてきた、こっちに残る方法をみんなに教えてくれた。聞いてきたってことは、サヤカはこっちに残るってことだと思う。残りたくないのかもって思ったのは俺の誤解だったみたいだ。
俺たち6人の魔力がいるって。
やっぱり俺だけじゃないけど、でも俺が必要なんだ。サヤカには俺が絶対必要なんだって、本当の本当に必要なんだって知ったらなんか、それだけで良くなった。サヤカ以外のものはどっかに消えちゃったし、それでいいや。
サヤカの中には俺の魔力が入ってて、それがないと動けなくて生きていけない。そうか、って思う。サヤカの中には俺が居て、俺から離れられない。1つの生き物になったみたい。みたい、じゃなくてなったんだ。一緒にいなきゃいけないんだから。サヤカが笑っても泣いても誰といても誰が好きでも、体の中にはいつも俺がいるんだ。いつだって一緒だ。
それがなんか可笑しくて笑った。
「なにか楽しいことあった?」
「うん」
「なに?」
「サヤカとずっと一緒だから」
「いいの? 他にも夫がいるけど」
「いいよ。必要なんだから」
「いいならいいけど」
サヤカを抱っこしてクルクル回ったら、俺の首につかまって驚いた声を出した。それも可笑しくて沢山笑ってると、サヤカもつられて笑い出した。
抱っこしたままベッドに座ってギュッと抱きしめる。今もサヤカの中に俺がいると思うと嬉しくて楽しい。
「ねぇヨアヒム」
「なに?」
「まだ味方?」
「うん。ずっと味方。ずっと甘えていいよ」
「本当?」
「うん」
サヤカは俺に甘える。くっついてじっとしたり頬ずりしたり齧ったりして遊んで、なんか猫みたいだから撫でたり抱きしめたり、こしょこしょしたりすると小さく笑う。甘えていいって言われたの初めてだって言って、嬉しそうに甘えてくるから可愛いんだ。
良かった。サヤカが戻ってきて。ここに来てくれて良かった。あんなこと、悲しくて考えちゃっただけで本当は思ってない。絶対に。
温かくて動いてるサヤカを抱きしめる。
「俺、すごく悲しかったんだ。サヤカが消えても気にするなって言うから」
「ごめん。方法が見つからなくても自分たちのせいだって思ってほしくなくて」
「俺と会えなくても平気なんだって思って」
「平気じゃない。寂しいよ」
「うん」
やっぱり違った。サヤカも寂しかったんだ。でも俺たちのためにムリに笑うより、本当の気持ちを教えてくれたほうが嬉しい。そのほうが味方になれるから。
サヤカを裸にしてベッドに寝かせた。俺も裸になって覆い被さる。
静かに口付けて唇を食べたら、サヤカも食べてくれた。舌を捜しにいったら迎えに来てくれた。舌に吸いつきながら手で胸を撫でる。一つ一つサヤカの体を確かめた。サヤカの手は俺の頭をくしゃくしゃにしたり、腕を撫でたりしてる。
「サヤカ、好きなんだ。サヤカ」
「私も」
「家族みたいに?」
「うん。一緒にいてくれる?」
「……俺と一緒にいたいの?」
「うん。でも他にいたら嫌かと思ってて」
「もう平気。ねぇサヤカ、本当に? 俺といたかった?」
「うん。……味方してくれるって甘えていいって言った」
サヤカがギュウギュウ抱き付いて俺は嬉しくて苦しくなる。ねぇ本当に本当? 俺が必要なの? 魔力だけじゃなくて?
どうしよう、嬉し過ぎておかしくなる。
「どうしよう。俺、嬉しくてサヤカのことぜんぶ食べたい」
「ワガママなのに」
「嬉しい。俺といたいって思ってくれるだけで嬉しい」
どうしよう、本当に嬉しい。
「食べてもいい?」
「食べてほしい」
俺の首に顔を埋めて恥ずかしそうに言うから、体の中でなにかが破裂した。
俺に! 食べてほしいって!
サヤカの唇に唇をつける。柔らかく動く唇とヌルヌルして温かい舌を食べる。舌に吸い付いて唇で揉むとサヤカは騒ぐから腕の中にしまってあげる。硬くなった先っぽとおっぱいを一緒に揉むと体が跳ねた。サヤカが出す声も飲み込んでしまう。手の中にある先っぽを口に入れて舌で弾いた。サヤカは俺の頭を撫でながら、腰を揺らす。
足を開いて割れ目を触ったら粘つく音がした。ここも食べる。割れ目の中にある大きいほうの花びらを舌で舐める。その次は小さいほう。サヤカの味だ。おいしくて頭がぼうっとするし、早く入れたくてたまらなくなる。でも、もう少し舐めたい。
俺を飲み込む小さい裂け目に舌を少し差し込む。
サヤカが腰を揺らして裂け目がヒクヒクするのが可愛い。口をつけて啜ったら声を上げるんだ。鼻先が赤い豆に当たる。何回も見るうちに皮から顔を出すって気付いた。男と同じだけど、男よりずっと感じるみたいだから優しくそっと舐める。皮から顔を出したら息を吹きかけるだけで声を上げるんだ。
そっと舐めたらイっちゃう。
「ヨアヒム、もうちょうだい」
「うん。俺が欲しい?」
「欲しい」
サヤカが甘えた声で俺にお願いするから嬉しくてたまらない。俺ももう入れたくてヌルヌルしてる。裂け目にくっつけて押し込んだらヌルンって入ってサヤカが奥に奥にのみ込んでく。
「うっあっあ、サヤカ、っぅ、気持ちいい」
「んっ、あ、ぁ、ヨアヒム」
あったかくてヌルヌルして何かニュルニュルしごかれてたまらない。サヤカの腰を捕まえてグッと奥まで押し込んだ。ちょっとしか動かさなくてもニュルニュルが気持ち良くて俺はすぐ出そうになる。
腰を前かがみにしてサヤカの豆を押し潰しながら動かすと、サヤカの中がキュウキュウ締まって喜ぶ。こうしたら2人で気持ち良くなれるから、俺はこれが好き。口付けもできるし、おっぱいも触れる。サヤカは何回もイっちゃうし、そのたびに締め付けられるから俺も出しちゃう。俺に吸いつきながらイっちゃうサヤカが可愛くて気持ち良くて、夢中になり過ぎてサヤカにお水が飲みたいって言われるまで気づかないこともある。
今日もだ。サヤカにお水をあげて自分でも飲んだ。
ベッドに寝転んで動かないサヤカの隣に寝転ぶ。おっぱいを触ってたら、その手を掴まれた。
「まだしたい?」
「うん。もう疲れた?」
「うん、休憩」
疲れたサヤカを抱きしめて髪を撫でた。これからもずっとこうやって髪を触れるんだと思ったら、また笑いたくなった。
そっか、ずっと一緒だからこの先何回でもこうやって過ごせる。今日は嬉しくてなんだか治まらなかったけど、また次があると思うとそれでよくなった。
「もう眠ろうか」
「いいの?」
「これからずっと一緒だから、サヤカとずっと眠れるからこの次でいいよ」
「そうだね」
サヤカも笑って俺にくっつくから、可愛くて可愛くてもっと食べたくなった。でもまた今度でいいんだ。俺が笑って好きだって言ったら、サヤカも嬉しそうに笑って俺を呼ぶ。そうやって幸せに眠った。
夜明けに産まれたたくさんの精霊はキラキラ光って、これがサヤカの気持ちなんだって思えた。
眠ってしまったサヤカを抱きしめる。
俺はずっとずっと一緒にいるんだ。ずっとずっと。
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