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第二章 精霊産みといろいろ
102.私の巫女 Side リーリエ ※
しおりを挟むSide リーリエ
精霊祭の日は医療棟の無料開放があり、私も回復手の一員として治療にあたった。今までは妖精族じゃない女性を目にすると乱されてしまうから、怖くて行きたくなかったのに今回は何も思わず治療に専念できた。目に入る色んな女性の肉体は私に影響を及ぼさず、自分でも不思議に感じた。お勤めを終えれば欲が消える、その希望が叶うかもしれない。
精霊王が産まれてからは以前のように欲で苦しむこともなくなった。巫女とのお勤めは欲があるのに幸せで、これが本当に欲なのかとも思う。もしかしたら、欲がなくなり巫女に対する慕わしさがそうさせるのだけなのかもしれない。
毎朝の口付けのあとは嬉しくて、だいぶ前から罰も必要なくなっている。そのうち、口付けも必要なくなるかもしれない。私はちゃんとした妖精族になれたのかもと思うと、穏やかな気持ちで毎日を過ごせた。
あとひと月ほどで一年になる。ちゃんとした妖精族になった私は、巫女に感謝して静かにお別れができるだろう。
ある日、ヴェルナーに呼び止められた。
「以前も言ったと思うが、サヤカに触れないでくれないか?」
「……もうですか?」
「サヤカは私の婚約者だ。精霊王を産んだのだから、全属性と交わる必要はないだろう? 神官はもう関係ないのだから、触れて欲しくない」
「……そうですね。でも今日は私の日です」
「今日で最後にしてくれ。他の世話も私たち婚約者がやる。食事と着替えの用意だけ頼みたい」
「……わかりました。でも掃除は私たちの仕事ですので」
「そうだな。それはお願いする」
ヴェルナーの言うことはもっともだ。欲がなくなったのだから問題ないとも思い承諾した。
夜になり巫女の部屋を訪った。私と巫女が過ごす最後の日。それほど気にすることはない。私はちゃんとした妖精族になったのだから。
ノックすると巫女がドアを開けて、いつものように笑って迎えてくれた。
「ヴェルナーに聞いてびっくりした。今日で最後なんだね」
「はい。私は巫女に感謝していますし、大丈夫です」
「うん」
巫女は微笑んだのに、いつもと違う気がした。よくわからないけれど。
私はいつものように服と目くらましを解いた。巫女も裸になり、二人でベッドに座る。私の右手を握り、右目と左目に口付けをする柔らかな唇。私は巫女の首筋に指先を這わせて粟立った肌を撫でた。
今まで何回も交わした口付けをまたする。軽く食んで唇の柔らかさを味わった。唇の奥のあたたかな舌が私に応えて、柔らかく絡みつく。初めて触れたときに、気持ちがとけてしまうような喜びを味わったことを思い出した。これから巫女がいなくなり、他の女性とこうしても同じように思うのだろうか。巫女にふれるときのように胸が疼くのだろうか。それとももう欲はわかず、誰とも交わらずに過ごすのかもしれない。
巫女がこぼす吐息が頭の中を満たし、腰が重くなった。膨らんだ胸を両手で包み、硬くなった先端を指先でこすると、体をよじってベッドに倒れる。
粟立った肌が私を待っている。巫女の指先が髪の毛の生えなくなった頭の皮膚を優しく撫でてくれるから、私は安心して乳首に吸い付いた。私の舌や指で刺激するたび巫女が身を捩り、声を上げるのが嬉しい。巫女の窪みが潤って私を待っているのが嬉しい。陰茎を埋めると、縋り付くように吸い付いて飲み込もうと動くのが嬉しい。抱き合いながら腰を揺らすと名前を呼んでくれる。私は気持ち良くて腰が痺れ、抗えない快感に背骨を貫かれて弾ける。
一度じゃ収まらず、すぐに動く。中はドロドロと熱く、穿つたびに柔肉が吸い付いて私を溺れさせる。快楽に追い縋る腰を止められず、もっともっとと求めてしまう。これはまぐわっている途中だから、気持ち良くて欲が湧くのは当たり前のことだと巫女が教えてくれたから、私は夢中でただ快感を追った。
巫女の体が私を飲み込んで声をあげ、私も思い切り種を出す。たくさんの精霊を産むために、出し切ったほうがいいのだから。
巫女を抱きしめて頬ずりをしたら、抱きしめ返してくれる。
「巫女」
「なに?」
「巫女のお陰です」
「そう? 楽しいなら良かった」
「幸せです、巫女」
「うん」
ヴェルナーはもう精霊は必要ないと言ったけれど、でも足りない気がして何度も出した。精霊が足りなかったら心配だから何度も出して、いつの間に夜が明け始めた。
もう産まれてしまう。なぜか焦った私は巫女を離せず、生まれ始めた精霊をいくつか数えてから最後の種を巫女の中に吐き出した。荒い息を吐いている巫女の体から沢山の明るい精霊が産まれる。巫女と繋がったままの私も精霊に包まれた。巫女を抱きしめて、二人で精霊の奔流の中にたたずむ。
最後の精霊が窓から消えてしまったあとも、抱きしめていたら巫女が体を動かした。
「リーリエ、ごめん、お水とってくれる?」
声が枯れている巫女にコップを渡すと、美味しそうに一気に飲んだ。
「ありがとう、リーリエ。私は眠るね」
「はい」
疲れた顔で微笑んだ巫女はすぐに寝息を立て始める。私は力の抜けた柔らかな体を抱きしめた。首に鼻を埋めて巫女の匂いを嗅ぐ。汗と何か甘酸っぱくてあたたかで、安心する匂い。
朝の祈りの時間なのに、なぜか巫女から離れられない。最後だと思うから、きっとそのせいだ。体を離してしまえば欲も収まって、いつも通りにできるはず。むりやり体を引き離して湯浴み室で体を洗い流し、服を着た。眠る巫女から離せない目をつぶって部屋から出る。階段を降りて自分の部屋で着替え、お祈りに向かう。いつもと同じ行動なのに何かを間違ってしまった気がする。でも、それが何かわからなかった。
お祈りが終わってから、いつものように着替えとシーツ、お茶と果物を持って巫女の部屋のドアをノックした。ヴェルナーが顔を出してすべてを受け取り、ドアが閉まった。私が了承した約束だった。昼食は同じテーブルで摂るから会える、そう自分に言い聞かせて違うお勤めに向かった。
昼食をテーブルに並べても巫女は顔を出さなかった。疲れているからと、昨日私が眠らせなかったことを暗に非難したヴェルナーが、少しだけ取り分けて巫女の部屋に運んだ。
夕食はテーブルについた巫女の顔を見られて安心する。
「体調はいかがですか?」
「大丈夫。ありがとう、リーリエ」
巫女の隣にはヴェルナーとヨアヒムが座って、私は離れた席だった。
就寝の準備も今夜の夫がやると言われ、私は夕食の片づけをしたあと何もすることがない。
次の日の朝も同じようにヴェルナーが受け取る。昼食と夕食の食事時だけ離れた場所から見ることができた。体調をたずねるといつも大丈夫だと答える巫女と、言葉をもっと交わしたいとのに何を話していいかわからない。以前は何を話していたのだろう。
そうして2週間が過ぎる。光の精霊が産まれなくなったことを心配するシリルに、他の夫に譲ったのだと言ったら納得してくれた。
「精霊王も産まれましたからね」
「繁殖期以外は大変でしたでしょう。これまでお疲れ様でした」
ニコニコとねぎらってくれる神官たちに笑顔を返した。
体のキズ以外はできそこないじゃなくなった、ちゃんとした妖精族になったのだから、これでいいはず。
神殿を出たあとのことを話し合っているせいか、巫女はいつも誰かと一緒にいた。掃除のために部屋へ行っても会うことはない。
……巫女はもう私のことを忘れたのだろうか。でも私の魔力も必要だ。神殿からいなくなっても一年に一度は会うのだと思っていたら、ヴェルナーから精霊王の石の話を聞いた。
巫女が産んだ精霊王候補が魔力を貯められる石を授けてくれるらしいと。まだ手元にはないが、その石がきたら魔力を貯めて欲しい、そうしたらもう毎年会わなくても大丈夫だと。
話を終えたヴェルナーは仕事に行き、私は立ち尽くした。
……もう二度と会えない?
息をしない静かな巫女の姿を思い出した。
本殿から急いで産屋棟へ向う。扉を開くとやけに静かで、なんの音もしなかった。誰もいない片付いた一階はガランとしていて、巫女が来る前に誰も住んでいない部屋を掃除したことを思い出した。
あのときは巫女に会えるのが待ち遠しかった。お勤めをやり遂げてみんなに認められようと張り切っていた。どちらも叶ったのになぜ胸が痛いのだろう。
巫女の部屋をノックしても返事がない。……眠っているのかもしれない。ドアを開け、巫女の寝顔を期待した目に空のベッドがうつる。
いない。
息が苦しい。
もういない?
心臓がうるさい。
いない。違う、ヨアヒムとまた料理しているのかもしれない。巫女がいない。サミーの部屋か、散歩しているのかもしれない。みこ。どこに?
サミーの部屋をノックしても返事はなかった。鼓動と一緒に早くなる足を抑えて、調理場を覗きにいってもいなかった。取って返し庭園へ向かう。巫女はまだ、いるはずだから。
探し回った庭園の中、白いつぼみを鈴なりにつけたレイルードの木陰に座っているヨアヒムが見えた。その隣、花の影の中で笑う巫女がいる。いた。みこ。まだいる。
急いだせいか息が切れて胸が痛い。
精霊産みをしたくないと沈んだ巫女を庭に案内して、レイルードの花を見て綺麗だと笑った。今はヨアヒムとサミーと一緒に木陰で笑っている。
なぜかそれ以上近づけなくて、本殿に戻った。まだ巫女付きのままだから、他の役目はとくにない。気持ちを沈めるためにお祈りをしたのに、胸の痛みは消えなかった。
やっぱり声をかけようと思い、庭に戻ると誰もいない。地面に落ちた花の影を見る一人きりの私を、暖かな風が撫でていった。いなくなったのだと胸に響く。空洞になった体の中にいつまでも残響が聞こえた。
欲がなくなったのになんで嬉しくないのだろう。欲じゃないのに胸が苦しいのはどうしてだろう。
巫女が本当にいなくなったら、これが当たり前になるのだから。私の役目も終わって光の夫でもなくなる。巫女と私は無関係になる。だから、慣れなくては。いつも一緒にいた人がいなくなるのは寂しいことだから、これも同じこと。そのうち慣れるのだから、大丈夫。私はだって、いつも、一人だったから、もとに戻る、だけ。ちゃんとした妖精族になったのだから、妖精族の仲間に入れるのだから、大丈夫。
目をつぶって深呼吸してから、まぶたを開ける。日が陰ったように感じたけれど、空は雲一つない抜けるような青をしていた。
食事の時間はいつも通り過ぎる。私はあまり喋らなかった。喉がつまったように感じ、食欲もない。
次の日からまたヴェルナーがいて、私からお茶を受け取って巫女の部屋のドアを閉めた。
ラルフとラルフの冒険者仲間が神殿の前で談笑しているところに行き会った。
「よう、リーリエ」
「こんにちは」
「へえ、ラルフの言ってた神官?」
「そうそう。イイ男だろ?」
「ホントだね」
ニカっと笑うラルフに会釈してその場を離れた。
夕食を運んでる途中、ラルフが私のすぐ隣にきた。
「昼間の奴ら、オレと同じ冒険者なんだ。イイ女だったろ? 紹介するぜ」
昼間見た人族の女性は確かに顔立ちがよく、女性らしい体をしていた。それなのに、私を見て微笑んだ赤い唇を思い出すとゾッとした。触れられたくなかった。想像するのも嫌だった。
私はやっぱり妖精族だった。繁殖期じゃないからそんなふうに思うのだろう。
「遠慮します。繁殖期ではないので触れられたくないのです」
「へぇ、やっぱ妖精族なんだな」
「はい」
運んだ夕食をテーブルに並べていると巫女も手伝ってくれた。
笑ってお礼を言う巫女の薄い桃色の唇は柔らかそうだった。ちがう、柔らかなのは知っている。私にふれた唇は、私を食んだ唇は柔らかだった。
夕食が終わり自分の部屋に戻った。巫女の就寝の準備に私はもう必要ない。もう巫女と私は関係ない。
巫女の唇を思い出してもゾッとしなかった。触れられたことを思い出してもゾッとせず、息が苦しいほど胸が痛かった。欲が湧いたら、罰がほしかったら巫女の部屋においでと言ってくれた。でも欲は湧かない。胸が痛くて、涙が零れるだけだった。
欲ではないけれど、胸が痛いだけだけれど、罰をもらいに行っても? 巫女、みこ、みこ。
あごを指先でくすぐられたこと、まぶたに口付けをくれたこと、本当の私を見て微笑んでくれたこと、思い出したら胸が痛いので罰をくれますか、巫女。みこ、私にばつを。
巫女の部屋まで走り、ノックもせずにベッドの上にいる巫女の足元に座った。
「みこ」
「……どうしたの?」
「罰を、みこ、ばつをください」
「どうしたの?」
「欲じゃなくても、みこ、だって、ばつじゃないと、みこに、ふれて」
私を抱きしめてくれた巫女に抱き付いて、縋って、怖くて震えた。泣き止まない私を巫女はずっと抱きしめてくれる。
みこ、みこ、巫女に会えなくなるのがどうしてこんなに苦しいのでしょう。
ひとしきり泣いてから鼻をかんだ。
「落ち着いた?」
「……はい」
「寂しくなったの?」
「巫女がいないと胸が痛くて苦しいです。巫女、どこにもどこにもいかないでください。みこ」
口にしたそばから怖くて震える。巫女は何も言わず、抱き付いた私の頭の優しく撫でた。
沈黙にまた涙がこぼれる。怖い。離れたくない。巫女がいないなんてもう耐えられるわけなかった。それなのに、また一人になる? 震えが止まらない。
「……リーリエも結婚する? 神殿から出るけど一緒にいれるよ」
神殿から出るのは怖い。でも。
「私が死ぬまで一緒にいてくれる? リーリエと離れたくないから」
本当に? 巫女も私を望んでいる?
「……本当に? 本当に? 巫女、私と?」
「うん。リーリエといたい」
「巫女、みこ。私の巫女。一緒にいます。ずっとそばに」
強く強く抱き合う。巫女の傍ならどこでもいい。巫女と居られるなら。腕の中にある巫女の柔らかい温かな体を抱きしめて安心する鼓動を聞いた。
「……まぁ、よかったな、神官」
「はい」
「なんでヴェルナーに世話を譲ったんだよ?」
「平気だと思ったのです。欲が湧かなくて胸が痛いだけだから」
「鈍いな」
「はい。すみません、私も一緒に寝ます」
すぐにパジャマを脱いで裸になり、巫女の隣に潜り込んだ。ラルフが巫女を抱きしめたから、私は背中から抱き着いてお腹に腕を回した。うなじに鼻を埋めて匂いをかぐと、あたたかい安心する匂いがする。
「匂いかがないでよ」
「良い匂いなので」
「なんだよ、混じんのか」
「はい。結婚するから巫女に触れてもいいですよね」
「まったく、仕方ねぇなぁ」
巫女にふれてもゾッとしない。あたたかくて柔らかくて気持ち良い巫女の指を、口に含んで吸い付いた。巫女のどこもかしこも触れたくてたまらなくて、体ぜんぶに口付けをする。巫女は私とラルフに挟まれて、呼吸の合間にか細い声を上げた。
腰が疼いて陰茎が硬くなるのに、少しも嫌な気持ちにならない。それどころか、幸福で切なくなる。欲ではない、当たり前に起こるものだと感じる。巫女と私がつながるのは自然なことで、心地よい幸せなことなのだと。
巫女、私の巫女。私はずっと夫のまま。巫女はずっとわたしのみこ。
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