小国の姫ですが大国へ嫁ぎます

えりー

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釣り

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ブランシュのお腹の中にはもしかしたら子供がいるかもしれない。
そう思いそっとお腹を撫でた。
あと2週間したらはっきりわかるらしい。
それまでは夜の営みを禁じられている。
ルークは不満そうだったが仕方がないと諦めてくれた。
それでもルークはいやらしいことをしてくる。
中に入れないだけで今までとあまり変わらない気がするのは気のせいだろうか。

「ブランシュ、明日釣りに行かないか?」
「え!?」
「退屈していると叫んでいただろう?」
そう言えばそうだった。
「でも、こんな体で行っても良いんでしょうか?」
「馬にさえ乗らなければ言って良いと医者が言っていたぞ」
ルークは医者の許可まで取ってきてくれたのだ。
その事がブランシュは嬉しかった。
思わずブランシュはルークに抱きついた。
ルークは身長が高い。
ブランシュの胸元がちらちら見える。
ずっと抱いていないのでルークは溜まっていた。
「ブランシュ、あまり挑発しないでくれ。胸元が見えている」
「きゃっ」
「ブランシュは危機感が足りないな」
「そんなこと言われましても・・・嬉しくてつい」
ブランシュとルークは向かい合い笑い合った。
ブランシュはこういう時自分は幸せだなと思う。
結婚したのがルークでよかったと心の底から思う。
「ルーク様、馬車で行くんですか?」
「ああ、体に負担の少ない方法で行かねばならないだろう?」
「はい!」
「楽しみか?」
「凄く楽しみです!!」
ルークはその様子を見て満たされた気持ちになった。
「では、今日も早く休もうか」
「はい。今日は変な事しないでくださいね」
「変な事とはどんなことだ?」
「~っ!!」
とても言える内容ではない。
それを分かっていてルークはそう言ってくる。
「ルーク様の意地悪」
「ははははっ悪かった。そう怒らないでくれ」
そう言いながらルークはブランシュの頬にキスをした。
「明日は早いぞ。もう眠るぞ。ブランシュ、ベッドへ入れ」
「あ、はい」

「ブランシュ、起きろ」
「あ、おはようございます」
「さぁ、着替えて行くぞ!」
ブランシュは釣りが好きだ。
(ルーク様もお好きなのかしら)
「ルーク様も釣りが好きなんですか?」
「ああ、よく城を抜け出して川へ行ったものだ」
「よく抜け出せましたね」
「いずれ教えるがこの城には抜け穴がいくつかあるんだ」
「そこから抜け出していたんですね」
その話を聞きブランシュは自分と似ているなと思い親しみがわいてきた。
釣りに行くのでなるべく動きやすそうなドレスを選んだ。
「あの・・・ルーク様、着替えるので外に出てください」
「下着姿くらい見せてくれ」
「・・・」
「何だその目は・・・」
「ルーク様のスケベ!」
「最近手を出していないのにか!?」
「女性の着替えを見たいなんて変態です!!」
わざとらしくそう言うと渋々ルークは部屋から出ていた。
「そんなに見たかったのかしら・・・?変なルーク様」
そう言いながらブランシュは素早く着替えた。
そして2人は馬車に乗り込み川へ向かった。
川へ着くと2人は馬車から降り釣り道具を手にした。
ブランシュは手際よく生餌を針にさし、ひゅんっと投げた。
それに感心してルークが言った。
「ブランシュは凄いな。あんなに遠くまで飛ばせるのか」
「ルーク様も早くしてみてください」
「あ、ああ」
ルークも同じようにやってみたが近くでぽちゃんと落ちた。
「・・・」
「・・・」
「ルーク様もしかして釣り苦手ですか?」
「いや、好きなんだが下手なんだ」
意外な一面だった。
ルークは完璧に何でもこなせると思っていたのでブランシュは驚いた。
2人は静かにして川の流れと木々のざわめきを聞き自然を堪能した。
釣りはルークは1匹しか釣れず、ブランシュは6匹釣った。
「ブランシュの勝利だな」
「釣りは得意ですから!」
得意げに言ってみせるとルークは笑った。
「何で笑うんですか?」
「いや、可愛いなと思って」
「今のがですか?」
「ブランシュの全てが愛らしい」
そう言い、ブランシュの手を取りキスを落とした。
「勝者へのキスだ」
「あ、ありがとうございます」
ブランシュは妙に恥ずかしい気分になった。
「そろそろ城に戻ろう。風が冷たくなってきた」
「本当ですね」
釣った魚を持ち馬車へ向かった。
きっと今日の夕飯は魚料理だろう。
ブランシュは楽しみで堪らない気持ちになった。
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