Lost Heroines

えりー

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2ヶ月後を目指して

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事務所から特訓のスケジュールが渡された。
結構ぎっしり文字が書かれていた。
「うえー!こんなに!!?」
最初に文字を見て悲鳴を上げたのはネイルだった。
「私には・・・無理かも・・・」
更に弱気になるライラック。
「こうなったら全力でやりましょう!」
2人を励ますヒバリ。
その時ヒバリと目が合った。
悟は頷いて返した。
(せっかくのチャンスだ。こうなったらやるしかない)
「そうだねー!頑張ろう!」
「・・・頑張る・・・」
2人共ヒバリの励ましで少し前向きになった。
「じゃぁ、皆レッスン場へ行こうか」
そう言い、レッスン場まで案内した。
レッスン場にはコーチがいた。
悟はコーチに挨拶をした。
「初めまして、石川悟と申します」
「話には聞いているよ」
コーチは女性で明るい人だった。
「女性同士で練習したいからマネージャーは外に出ていてもらえるかしら?」
「え?男がいてはいけないんですか?」
「ええ。女性同士の方がやりやすいし聞かれたくない話もあるだろうから」
(そういう事なら仕方ない)
悟は3人に手を振りレッスン場を後にした。
それからどんなレッスンが行われたのかわからないが悟はイベントへ向けての手配を手伝った。
夕方になりレッスン場に3人を迎えに行ったらライラックはボロボロになっていた。
ネイルとヒバリは何とかまだ余裕がありそうだった。
悟はライラックに声をかけた。
「ライラック・・・大丈夫かい?」
「・・・何・・・とか・・・」
これは大丈夫ではないだろう。
そう思い悟はライラックに背を向け、おんぶしてやった。
ライラックはほっとしたのかそのまま眠ってしまった。
「・・・レッスンそんなにきつかったかい?」
(3人共ボロボロになるほどのレッスンだ。きつくないはずがない)
「きーつーかーった!!」
「そうですね。かなりきついものでした」
「そうか。悪いな・・・2ヶ月後なんて急で・・・」
何だか悟が申し訳なくなてきた。
「大丈夫です。私たちは頑張れます」
「そうそうー!まだまだ頑張れるよー!」
カラ元気なのは伝わってきた。
しかし、ヒバリ、ネイル、ライラックには頑張ってもらわなければならない。
今後の為にもー・・・。
社長はああ言っていたけど、本格的にデビューをする日なのだ。
あそこで人気が出れば一気に突き進める。
いつしか出世の為ではなく彼女たちの事だけ真剣に考えるように悟はなっていた。
アイドルが好きでこの業界に入った悟。
今までは肩書だけのマネージャー。
(でも今は違う3人の為に頑張れる!!)
とりあえず3人をマンションへ送り届けた。
ライラックをベッドにそっと降ろし、ライラックの部屋を出た。
ネイルが心配そうに聞いてきた。
「ライラック大丈夫ー?」
「大丈夫だよ、きっと疲れたんだろう。緊張もしていたし」
「それなら良かったー!」
「今日は早く休んでまた明日に備えましょう」
夕飯の用意をしながらヒバリが言った。
「じゃぁ、俺はもう帰るよ」
「待ってください・・・ネイル、鍋が噴きこぼれないように見ててくれますか?」
ヒバリは悟を呼び止めネイルに鍋を頼んだ。
「どうしたんだい?何かあったのかい?」
「まだ・・・今日の分のいちゃいちゃしていません・・・」
どうやらヒバリは悟に甘えたいらしい。
「ヒバリの部屋に行ってくるな、ネイル」
「りょーかい!!」
ヒバリの部屋に着くとヒバリが抱きついてきた。
「どうしたレッスンで疲れたのかい?」
「それもありますが・・・ライラックばかり狡いです」
どうやらライラックにやきもちを妬いているようだった。
「・・・特別なのはヒバリだけだよ」
「はい・・・」
悟とヒバリは抱き合い唇を重ねた。
ヒバリに思い切って悟は聞いてみることにした。
「ヒバリ・・・青い液体が溜まったら君もネイルとライラックと元の世界に帰るのかい?」
「私はー・・・まだわかりません。帰りたけれどマネージャーと離れるのは嫌です」
それを聞き、悟は少し安心した。
だが帰りたいと思っている事にショックを受けた。
(でも、もし自分だったら同じことを思うかもしれない)
そう思うと切なくなった。
ヒバリには帰ってほしくない。
でも無理に引きとめる権利は悟にはない。
ヒバリの心に任せるしかない。
そう納得した。
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