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美優から見た異世界
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美優はこの世界についての勉強を始めた。
まず、この国は正龍国というらしい。他にも大陸があって全て船で海を越え移動しなければいけないらしい。一番近い隣国に行くには船で3日もかかるそうで、とても遠いらしい。大陸は5つに分かれているそうだ。
他の国とは交流が無く、今まで戦も起こったこともないらしい。
一応、国には軍部があるが実際戦が起きたことが無いので機能するかはわからないらしい。
正龍国の歴史は古く、1000年は続いているらしい。
それが、美優の習ったことだった。
そして大陸から他の女性を娶るより、異世界へ行って新たな血を入れることの方が国の為になると考えられているそうだ。
他の国との諍いを避けるために他の大陸とは干渉しあわないそれがこの世界のルールだそうだ。
(そうか、1000年も続いてるから・・・だから血が濃くなるって話していたのね・・・)
王族同士の婚姻は禁忌とされているとも悠里は教えてくれた。
正龍国がこの世界で一番広い土地を持っているそうで、多くの特産物もあるらしい。
求婚の品もこの特産物だったそうだ。
質の良い土地からは質の良いものがとれるようだ。
美優は頭がパンクしそうになるくらいたくさんの説明を受けた。
美優は基本的には公の場に出ることは2度あるだけであとはこのままひっそり暮らしていくと説明された。
異世界へ行く能力を使えるのは正龍国の王のみで、その王の連れてきた娘が万が一他の国のものに攫われたり、他の貴族や、王族から嫌がらせを受けることを防ぐためだそうだ。
その話を聞いて時美優は背筋が凍る思いだった。
もともと人が苦手なのに加えて、内気なのでその話が一番怖かった。
城の一角のここには世話をする悠里と側近の紀藤、そして王の四人で住むことになるそうで美優はそれを聞いて安心した。
他のものは一切立ち入りを禁止されているそうだ。
幸い、美優は悠里のことが大好きだった。優しくて、親切で・・・まるで年上のお姉さんのようにも感じていた。ちょっと歳は離れすぎているが・・・。
側近の紀藤についてはノーコメントといったところだった。捉えどころがなく飄々としたところがあるくらいで特に美優に用事が無い限り話しかけてはこない。
結城に関しては大好きなのだが困ったことに、公務中にもかかわらず仕事を放って美優に会いに来てしまう。その度に側近の紀藤がにっこり顔は笑っているが怒りながら連れていく。
結城は初めて美優を抱いて以来、毎夜のように美優の元に通い抱きに来る。
まるでこの世界につなぎとめておきたいように・・・。より深く美優の中へ入ってくる。
美優は心も体も結城に溺れてしまった。
もう後戻りができないほどに。
元の世界に帰りたくないわけじゃない。
けれどこちらの世界に馴染んでいく自分の存在を無視できない。
(私はもうこの世界で生きていくと決めたのだから前の世界のことを忘れてもいいのに・・・)
美優はどうしても忘れることができなかった。
向こうでは自分は存在していなかった事になっているのにー・・・。
そう考えると少し寂しくも感じた。
でも全て自分で決めたことなので後悔はない。
美優の取柄は前向きなところだけだ。
・・・いつ”お披露目の儀”があるのかな・・・。
美優が公の前に出るのは結婚したという証明する”お披露目の儀”と子供産まれた”誕生の儀”の時だけだ。今はまだ他の仕事で忙しいらしく儀式の予定はないそうだ。
美優はそれまで勉強に励むことにした。
幸いこちらの文字とあちらの世界の文字が同じなので正龍国の書物を読むことができた。
その事に美優は驚いた。
でもそのことで美優は退屈することは無かった。
もともと本を読むことは好きだったので嬉しかった。
まず、この国は正龍国というらしい。他にも大陸があって全て船で海を越え移動しなければいけないらしい。一番近い隣国に行くには船で3日もかかるそうで、とても遠いらしい。大陸は5つに分かれているそうだ。
他の国とは交流が無く、今まで戦も起こったこともないらしい。
一応、国には軍部があるが実際戦が起きたことが無いので機能するかはわからないらしい。
正龍国の歴史は古く、1000年は続いているらしい。
それが、美優の習ったことだった。
そして大陸から他の女性を娶るより、異世界へ行って新たな血を入れることの方が国の為になると考えられているそうだ。
他の国との諍いを避けるために他の大陸とは干渉しあわないそれがこの世界のルールだそうだ。
(そうか、1000年も続いてるから・・・だから血が濃くなるって話していたのね・・・)
王族同士の婚姻は禁忌とされているとも悠里は教えてくれた。
正龍国がこの世界で一番広い土地を持っているそうで、多くの特産物もあるらしい。
求婚の品もこの特産物だったそうだ。
質の良い土地からは質の良いものがとれるようだ。
美優は頭がパンクしそうになるくらいたくさんの説明を受けた。
美優は基本的には公の場に出ることは2度あるだけであとはこのままひっそり暮らしていくと説明された。
異世界へ行く能力を使えるのは正龍国の王のみで、その王の連れてきた娘が万が一他の国のものに攫われたり、他の貴族や、王族から嫌がらせを受けることを防ぐためだそうだ。
その話を聞いて時美優は背筋が凍る思いだった。
もともと人が苦手なのに加えて、内気なのでその話が一番怖かった。
城の一角のここには世話をする悠里と側近の紀藤、そして王の四人で住むことになるそうで美優はそれを聞いて安心した。
他のものは一切立ち入りを禁止されているそうだ。
幸い、美優は悠里のことが大好きだった。優しくて、親切で・・・まるで年上のお姉さんのようにも感じていた。ちょっと歳は離れすぎているが・・・。
側近の紀藤についてはノーコメントといったところだった。捉えどころがなく飄々としたところがあるくらいで特に美優に用事が無い限り話しかけてはこない。
結城に関しては大好きなのだが困ったことに、公務中にもかかわらず仕事を放って美優に会いに来てしまう。その度に側近の紀藤がにっこり顔は笑っているが怒りながら連れていく。
結城は初めて美優を抱いて以来、毎夜のように美優の元に通い抱きに来る。
まるでこの世界につなぎとめておきたいように・・・。より深く美優の中へ入ってくる。
美優は心も体も結城に溺れてしまった。
もう後戻りができないほどに。
元の世界に帰りたくないわけじゃない。
けれどこちらの世界に馴染んでいく自分の存在を無視できない。
(私はもうこの世界で生きていくと決めたのだから前の世界のことを忘れてもいいのに・・・)
美優はどうしても忘れることができなかった。
向こうでは自分は存在していなかった事になっているのにー・・・。
そう考えると少し寂しくも感じた。
でも全て自分で決めたことなので後悔はない。
美優の取柄は前向きなところだけだ。
・・・いつ”お披露目の儀”があるのかな・・・。
美優が公の前に出るのは結婚したという証明する”お披露目の儀”と子供産まれた”誕生の儀”の時だけだ。今はまだ他の仕事で忙しいらしく儀式の予定はないそうだ。
美優はそれまで勉強に励むことにした。
幸いこちらの文字とあちらの世界の文字が同じなので正龍国の書物を読むことができた。
その事に美優は驚いた。
でもそのことで美優は退屈することは無かった。
もともと本を読むことは好きだったので嬉しかった。
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