師匠と森を出た天才魔法使いの私、実力差がありすぎて毎日が退屈です

mikadozero

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プロローグ編

1 天才魔法使いの私

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私が住んでいる場所は森だ。辺りを見渡しても木しかない。

そんな、森の中私は師匠と暮らしていた。

今日は、一人で狩りをしている。いつもなら師匠と一緒に狩りをするのだが珍しく師匠が許しを出してくれて今最高に楽しい時間を過ごしている。

そして、今木の上にいる。そう私が狙っているのは…イノシシだ。この世界では、そこまで危険ではない生き物だが…一般人が戦うとなるとケガを負うほどイノシシは凶暴で危ない。そんな生物を私一人で大丈夫かだって…?

大丈夫なのさ…この天才魔法使いにかかればね…と独り言を木の上で心の中でずっとつぶやいているのはやばい奴だ。

ちょいと、イノシシのほうに目線を向けた。イノシシは私が罠とし置いた鳥を食べていた。
私は、スキができたなと思い木の上から降りる。

「おらぁー!」

掛け声とともに、私は手から火属性魔法を打った。イノシシは私に気が付いたがもう遅い。気づいたころにはイノシシは火に焼かれていた。

私は受け身を取り地面に着地した。

「イテテ…」

少し着地に失敗したが、私の中ではまったく気にしないほどのかすり傷だ。
私は、表面が焼けているイノシシを魔法にストレージ【異空間バッグ】にしまった。
ストレージボックスという魔法を師匠から学んだときはすごく画期的だと思った。
この魔法がなかったら今頃手元にはイノシシと鳥の数羽を持っていただろう。

私は、師匠たちがいる家に向かった。何年も住んでいるからこの森の地図は頭の中に記憶している。
だから、大体の方向に向かえば家に着く。

道中、ウサギなどのかわいい生物にあった。この森の生物とは一回くらいは大体顔を合わせている。だから知らない動物などいないはず…

師匠から聞いた話では、昔に魔物がこの森にいたらしいが師匠が制圧してこの森に住んだそう。
その時に私を拾ってくれた。
今思うと知らないおじさんについていく私…恐ろしい。想像しただけで冷や汗が出てくる。そんなことを考えながら歩いていると師匠…私と師匠の家が見えてきた。

師匠は、外で薪を割っていた。私はそんな師匠に大きく手を振った。師匠は重そうな腰を上げながら私に気づいてくれて手を振り返してくれた。

私は駆け足で、師匠のところまで行った。
師匠と会って早々にストレージから今日の獲物を見せた。
師匠は少し驚いながらも言った。

「おぉ!!シズク!お前も成長したなぁ!イノシシどうやって仕留めたんだ?」

師匠は私の頭をわしゃわしゃと撫でながら言った。私は師匠に褒められたと嬉しくなって興奮状態で言った。

「あのね…まず木の上に登って…おとり用の鳥を地面に置くでしょ…」

私は説明をしようとしたが…師匠の後ろに好きな人がいた。私は、師匠に対しての説明をやめてそっちに行った。

「ルナお姉ちゃん!!」

私は、その女の人に抱き着いた。ルナお姉ちゃん。実際血は繋がってないが師匠と仲が良く結構な頻度で家に来ていた。昔は少し警戒していたが、今となっては甘々だ。

ルナお姉ちゃんは私の頭をなでなでしながら言った。

「…シズク久しぶりだわね」

「そうです!ルナお姉ちゃん!今日は何をしに来たんですか!?」

私が上目遣いで聞くと笑顔をこぼしながら言った。

「そうですね…あなたの師匠とお話が合って…後で遊びましょうね?」

「うん!」

私は元気な声でルナお姉ちゃんに返事をした。ルナお姉ちゃんは私を優しくどけて師匠のところに行った。いつ見てもルナお姉ちゃんの黒髪はきれいであった。腰のあたりまで伸びている髪の毛。艶が輝いていて…風が当たるとサラサラした髪の毛が風で揺れる。

私は家に入ってルナお姉ちゃんと師匠の話が終わるのを待った。その際にドアが開いた。
私は反射的にドアのほうを見る。そこにいたのは…

「なんだ…バザお兄ちゃんか…」

私は見て少し損をした。すると、バザお兄ちゃんは少し顔の表情を変えて言った。

「なんだってなんだよ…せっかく来たんだからかわいい顔してくれよ」

「嫌だね!」

私はきっぱりといった。するとバザお兄ちゃんは悲しそうな顔をして何も言わずにドアを閉めて行った。
私はなんだか眠たくなってくる。だんだん瞼が落ちていき私はやがて眠った。

起きたら頭が柔らかいものにあたっていた。私は体を起こした。膝枕してくれたのはルナお姉ちゃんだった。
起きた私を見て言った。

「あら…起きたのね?行きましょうか?」

わたしが起きて頭が回っていないときルナお姉ちゃんが抱っこをしてどこかに連れていく。
連れていかれた場所はお風呂だった。ルナお姉ちゃんに身を任せて私はお風呂を上がった。

私の体をふきながら言った。

「あなた少しは女の子っていう自覚を持ちなさい?」

「うん…」

私はまだ脳が起きていなかった。適当に相槌を打ってしまったが…どうなのだろう・・・
リビングに戻り机に座った。対面にルナお姉ちゃんが座った。肘をつきながらルナお姉ちゃんは言った。

「シズクちゃん…お風呂に入ってたらかわいいのにね…もったいない」

「あっははは…しょうがないだろう…俺いつまでシズクとは入れるかわからないんだから…」

「きもいわよおじさん」

「おじさんとはひどいだろう…まだ60代じゃぞ」

「あぁごめんなさい…おじいさんだったわね」

こんな感じだったのが私が成人になる一年前の一部分の一日。

これからは成人になってからのお話なのである。
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