師匠と森を出た天才魔法使いの私、実力差がありすぎて毎日が退屈です

mikadozero

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国の危機

26 仮面の男

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仮面の男は、壁に寄りかかりやがて座った。
私はそんな彼に対して言った。

「何の用ですか?」

聞くと、男性は不敵な笑みを浮かべながら言った。

「まぁ…外壁に女性がいるのは珍しいと思いましてね」

「そうですか…私は今から壁の補修するんでどいてください」

「ごめんごめん、補修するんだねー今退くから怒らないで~」

男性は、下からだった。上から目線を言うかと思ったが結構上の出ないタイプであった。
男性は退いて私の様子を見守っていた。すると、男性が言った。

「やらないの?手伝おうか?」

「いやいいです…今はただどう直そうか考えているだけです」

「それならいいけど…」

男性は、私に対して心配してくれていた。珍しい存在と出会ったと私は思った。
私が考えていると、彼は壁に手を当てて…

「何をするの?」

「強化魔法」

彼はきっぱり言ってやがて壁に向かって白色の魔法を打っていた。
これが強化魔法か見ようとしたが…彼が近くにいるので私はできずにいた。

彼からは、なんだか危ない感じがした。簡単に何かをしたか勘付かれる気がした。
すると、彼は魔法が終わったのか私の方を向いていった。

「これで、もう壁が壊れることはないよ」

「本当に?」

「本当さ」

信憑性に欠けたので私は、彼に対して魔法を打ってと言ったら彼は素直に魔法を打ってくれた。

「は!」

変な掛け声と共にまぁまぁ強い魔法を打ってくれた。
すると、壁は全く壊れなかった。けれども、さっきの魔法は派手だが威力はない魔法であった。

私は自分で打とうとすると…

「何をしているんだ?」

と彼は止めに入ってきた。私はそんな彼に対して言った。

「魔法を打とうとしているだけだけど…?」

「えっ?」

彼は驚いていたが、そんな彼に目もくれず私は打った。

【ファイヤアロー】

まぁ私の中では弱い分類の魔法を打った。すると…
あたりは轟音に包まれた。そして、轟音の中に何かが壊れる音がした。

私は魔法を打つのをやめて砂埃がはけるのを待つと…

壁は無くなっていた。私は驚いた。やはり、こやつは強化魔法なんて打っていなかったんだ。
そう確信したら…

「どうして打ったんですか…」

彼はを見ると禍々しいオーラに包まれていた。
私はそんな彼を見ていった。

「普通に強度テストだけど?」

「許さない…」

彼の手を見ると握り拳を作っていた。
彼の怒りはどこからきているのか私はわからなかった。

次の瞬間、彼は私の目の前まで距離を詰めていた。
この距離の詰めかたは見覚えがあったが…こんな速さではなかった。

彼の拳が私の頰少しかすれたくらいで私は避けた。
気を抜いたら秒でやられると私は思った。私も反撃の出ることにした。

まず、この壁をこれ以上壊したくなかったので白い空間を生み出した。レミと契約した時と同じ空間。

この空間ならどんなに暴れても現実世界には影響はない。
私はすぐさま魔法を出した。

【火柱】

彼の周りに火柱を出現させて火でできた空間を作り出した。

火柱が四本…立ち、火を囲っている立方体の棒が彼にどんどん迫っていく。
この魔法を打ったら私は最後だと思っている…

けれども、彼は違かった。立方体の隙間を見つけ出し抜け出してきたのだった。
私も少し驚いたが、私は宙に浮いた。

少し卑怯だと思うが、これが魔法使いの一つの戦いかただ。と私は思いながら宙に浮いた。
すると、彼は私のことを見上げながら言った。

「クソが…」

彼の声は会った時とは全く違う声だった。
まるで、理性を失っている人間のようだった。

彼は、勢いよく飛んできて私の目の前まで迫ってきた。
私は避けて打った。

【円球…爆発】

瞬時に円球を作り出しそれを秒で爆発させる魔法。
これを使うたび自分で自爆しないかと不安になるが私はその恐怖を乗り越えて彼に対して投げた。

彼は反射的にキャッチしてしまいモロに爆発を受けてしまう。
彼は地面に倒れ込んだ。私は様子を見ようと地面に足をつけたら…彼は目に見える速さを起き上がり…

私を地面に強く叩きつけた。そして身動き取れない状況になってしまった。
そんな状況で彼は言った。

「やっと捕まえたぜ…」

彼は息が荒かった。そんな息を私は避けながら言った。

「捕まっちゃったな~」

私は、初めて絶体絶命になったのだった?…
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