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わたしの友達・わたしの仲間
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しおりを挟む「ねぇ、猫又」
『……なんだ』
「さっき、仲間がほしいって言ってたよね」
『……あぁ、言った』
「ならさ」
スッと、猫又に手を伸ばす。
「わたしたちと、仲間にならない?」
『は……?』
猫又は「訳が分からない」という目で、わたしを見た。
「わたしの肩にいるカーくんも、向こうで人間に化けてるキキも……みんな妖怪だよ。
でもね、わたしを慕ってくれる。
みんなの事を、今までどう呼ぼうか迷ってたけど……今ならハッキリ分かる。
それはね――仲間だよ」
『仲間……?』
「うん。困った時は助け合って、嬉しいときは笑い合う。
そういう関係を、仲間っていうの。
そしてね、猫又。
わたし達は、猫又と同じネコになる事は出来ない。
だけど、仲間になる事は出来るんだよ」
『!』
でも――と戸惑う猫又。
わたしは猫又の顔に、ボフッと抱きつく。
「仲間になったら、たくさん話そう。たくさん笑い合おう。
猫又のことを、もっと教えてほしい。だから――
あなたが仲間になってくれたら嬉しいな!」
『俺が、仲間……』
猫又は、千景くんから羽交い絞めを受けるキキを見る。
その時、千景くんの顔に、ひじょ~にダークな笑みが浮かんでいた。
あれは……キキの危機だ!
ダジャレじゃなくて、本当に!
『仲間とは、あんな事もするのか?』
「け、ケンカするほど仲がいいって言うからね!」
「ああいう関係を仲間っていうんだよ!」って、自信をもって言えない。
”仲間の例え”にするには、マズイ二人だったかも!
不安になっていると、猫又は「フッ」と笑った。
そして空気が抜けたみたいに、体がどんどん小さくなっていく。
そして、普通のネコちゃんの大きさになった。
しっぽが二つに分かれた、白と茶色がマーブル模様のきれいなネコ――
『俺は、仲間と楽しく過ごした事がない。
だけど、あの二人を見ていると……仲間と一緒にいるのは、きっと楽しい事なんだろうと、そう思える』
「え……そう? なら良かった」
キキと千景くん、グッジョブだよ!
猫又が「楽しそう」って言ってくれたよ!
「ねぇ猫又、名前をつけてもいい?」
『なんでも言ってみろ』
「じゃあ、ニャーちゃん!」
『……』
え、マズかったかな!?
だけど猫又は、また「フッ」と笑ってくれる。
その目は、もう赤くない。
よかった……、無事に浄化が出来みたい。
「これからよろしくね、ニャーちゃん!」
『あぁ』
和やかなムードに包まれたわたし達。
そして、そんなわたし達を見る――九尾。
わたしは猫又から離れて、九尾に向かい合った。
「あなたは、九尾だよね?
助けてくれて、本当にありがとう」
『……』
九尾は、何も言わない。
だけど静かで……穏やかな顔をしている。
「あなたのおかげで、ニャーちゃんを含め、皆が助かったよ。
本当にほんとうに、ありがとう!」
ペコリとお辞儀をする。
すると、九尾は首を振った。
そして――
『先に助けて貰ったのは、私の方だよ』
「え……?」
九尾は、千景くんが持っているバナナを見る。
そして「あれは美味しかった」と、頬を緩ませた。
『昨日、瀕死の私に、お前はアレを買って与えてくれた。
アレのおかげで、私はこうして生きているのだ』
「昨日……、バナナ……、あ!!」
それらのキーワードに、覚えがあった。
昨日、雨の中――かわいい子猫がいた事を。
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