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5話 大学のクラスメート
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私は、高3の夏以降は、学校に通う以外は、両親もだれもいない家で、部屋に閉じこもって勉強に集中した。
特に、あまり人との接点は少なくて1人で過ごせて、女だからって馬鹿にされない仕事って何かと思って、ルールが明確で、悪を懲らしめる検事なんていいじゃないかと思った。
検事を目指して、東大に入り、周りが遊んでいるのを横目で見ながら、2年生で予備試験に、3年生で司法試験に合格し、大学を中退して22歳で検事になることができたの。
大学では、本当にみんな楽しそうだったけど、こんな時に人生の時間を無駄に使ってバカだと思っていた。くだらない人と一緒に笑っていても、何も役に立たないし。
そんな生活はしながらも、他の女子大に入った花恋とは、スマホなどで時々話したり、回数は少なかったけど、一緒に渋谷の街に出かけたりは続けていた。
ただ、試験に合格し、検察官になってすぐに、邪魔する人が現れたの。大学の頃に、同学年で最初の語学クラスで一緒だったんだけど、私を嫌って、司法試験にも何回も落ちている女性。
私のことなんて関係ないんだから気にしなければいいのに、事あるごとにつっかかってくる。遊んで授業に出ないのに、授業ノート貸してと言われて、断ったのが最初だったかな。
貸してくれるのが当たり前だから休んだのに、貸してくれないんじゃ単位を落としちゃうじゃないのと、私が悪いみたいに言う。授業に出ないのが悪いんでしょう。
それ以来、私が食堂でランチを食べていると、わざとテーブルにぶつかってきて、自分のコップをひっくり返して水を料理にかけ、邪魔だと言い放って通り過ぎるとか、本当にひどい。
だけど、司法試験の勉強をしてたり、大学を中退してから、彼女とはあまり会う機会がなかったから、その存在自体を忘れていた。
でも、検察官になった直後、彼女から1通のメールが来た。私が殺人ゲームアプリを使っていて、両親や何人もの人を殺したのは知っている。そんな女が検察官なんて笑っちゃうって。
バレたら検察官の地位はないんだから、バラされたくなければ1,000万円を支払えって。こういうのを脅迫というのよね。
私は、殺人ゲームアプリをしばらく使ってなかったから忘れていたけど、逆に、このメールで思い出したの。
久しぶりにアプリを立ち上げてみると、昔のように使えたわ。私がこのアプリを使って殺されるとは思わなかったのかしら。
5人目になるから、使うはずがないと思ったのかもしれないけど、それは見当違いね。私にとって大切なものなんてないし、殺すしかないでしょう。
その女の名前をアプリに書くと、以前のように私はアプリの世界に吸い込まれた。そこは、ホテルのプールサイドだった。
夜のプールって、プールサイドの電灯が水面に映って幻想的。いつものとおり、周りには誰もいないし、ホテルのベランダとかにも人の気配はない。
今夜は気温が高いから、夜でもプールに入ったからといって寒さに凍えるという感じではない。水面はただ静かに風に揺らいでいる。
そんな中、あの女がプールサイドを歩いてきた。
「あら、お久しぶり。1,000万円は用意できたかしら。」
「そんなお金、持ってるわけないでしょう。」
「そんなこと言っていいの? 検事になれば、今後は給料もいいのに、捨てちゃうことになるのよ。どうせ、あなたは結婚できる人なんていないんだから、給料は全部1人で使うんでしょう。だったら、安いもんじゃないの。」
「そもそも、あなたのデマなんでしょう。私、そんなことしてないし。」
「あなたは人間としてはクズだけど、頭は優秀だと思う。でも、私にもあなたより優れた力が1つあるのよ。ハッキングの力。私は、あなたの通信に入り込んで、4人の人を殺すとアプリに投入した記録があるのよ。」
「なんのことかわからないけど、アプリに投入して人を殺すなんて、誰が信じるのかしら。」
「あなたは、自分中心だからニュースとか見てないでしょう。5人の人を殺したから、何人も、大変な事になっているって、最近は、このアプリはとても話題よ。だから、私がこの証拠を世に出せば大きな話題になる。少なくとも、人を殺したとは言えなくても、検事の資質はないとなって、あなたの将来はないでしょうね。」
もう、この女は殺すしかない。私は、その女の足を思いっきり蹴飛ばし、怯んだすきにプールの中に突き落として頭を水の中に沈め、窒息死させた。
数分、水の中に沈めていたら、ぐったりとして動かなくなった。いつものとおり、プールに飛び込み、自殺したとなるのだと思う。
私は、水に浮いた、白いレースの服を着た女性に月明かりが映り込む美しい光景をしばらく見つめていた。
これで5人目になるけど、私に大切なものなんてないから、これから失うものなんてない。むしろ、私のことを邪魔する人がいなくなって、明るい将来しかみえない。
この光景は、不思議と、これまでの人生で見たことがない一番の美しい光景。華麗な魚のようにレースがひらひらと水の中でたなびき、その都度、水面では月明かりが波打つ。
白と黒のコントラストが水墨画のように見える。月も、私を応援しているみたい。やっぱり、こんな女を殺して正解だったのね。
翌日、思った通り、あの女はホテルのプールで入水自殺をしたというニュースがでていた。
特に、あまり人との接点は少なくて1人で過ごせて、女だからって馬鹿にされない仕事って何かと思って、ルールが明確で、悪を懲らしめる検事なんていいじゃないかと思った。
検事を目指して、東大に入り、周りが遊んでいるのを横目で見ながら、2年生で予備試験に、3年生で司法試験に合格し、大学を中退して22歳で検事になることができたの。
大学では、本当にみんな楽しそうだったけど、こんな時に人生の時間を無駄に使ってバカだと思っていた。くだらない人と一緒に笑っていても、何も役に立たないし。
そんな生活はしながらも、他の女子大に入った花恋とは、スマホなどで時々話したり、回数は少なかったけど、一緒に渋谷の街に出かけたりは続けていた。
ただ、試験に合格し、検察官になってすぐに、邪魔する人が現れたの。大学の頃に、同学年で最初の語学クラスで一緒だったんだけど、私を嫌って、司法試験にも何回も落ちている女性。
私のことなんて関係ないんだから気にしなければいいのに、事あるごとにつっかかってくる。遊んで授業に出ないのに、授業ノート貸してと言われて、断ったのが最初だったかな。
貸してくれるのが当たり前だから休んだのに、貸してくれないんじゃ単位を落としちゃうじゃないのと、私が悪いみたいに言う。授業に出ないのが悪いんでしょう。
それ以来、私が食堂でランチを食べていると、わざとテーブルにぶつかってきて、自分のコップをひっくり返して水を料理にかけ、邪魔だと言い放って通り過ぎるとか、本当にひどい。
だけど、司法試験の勉強をしてたり、大学を中退してから、彼女とはあまり会う機会がなかったから、その存在自体を忘れていた。
でも、検察官になった直後、彼女から1通のメールが来た。私が殺人ゲームアプリを使っていて、両親や何人もの人を殺したのは知っている。そんな女が検察官なんて笑っちゃうって。
バレたら検察官の地位はないんだから、バラされたくなければ1,000万円を支払えって。こういうのを脅迫というのよね。
私は、殺人ゲームアプリをしばらく使ってなかったから忘れていたけど、逆に、このメールで思い出したの。
久しぶりにアプリを立ち上げてみると、昔のように使えたわ。私がこのアプリを使って殺されるとは思わなかったのかしら。
5人目になるから、使うはずがないと思ったのかもしれないけど、それは見当違いね。私にとって大切なものなんてないし、殺すしかないでしょう。
その女の名前をアプリに書くと、以前のように私はアプリの世界に吸い込まれた。そこは、ホテルのプールサイドだった。
夜のプールって、プールサイドの電灯が水面に映って幻想的。いつものとおり、周りには誰もいないし、ホテルのベランダとかにも人の気配はない。
今夜は気温が高いから、夜でもプールに入ったからといって寒さに凍えるという感じではない。水面はただ静かに風に揺らいでいる。
そんな中、あの女がプールサイドを歩いてきた。
「あら、お久しぶり。1,000万円は用意できたかしら。」
「そんなお金、持ってるわけないでしょう。」
「そんなこと言っていいの? 検事になれば、今後は給料もいいのに、捨てちゃうことになるのよ。どうせ、あなたは結婚できる人なんていないんだから、給料は全部1人で使うんでしょう。だったら、安いもんじゃないの。」
「そもそも、あなたのデマなんでしょう。私、そんなことしてないし。」
「あなたは人間としてはクズだけど、頭は優秀だと思う。でも、私にもあなたより優れた力が1つあるのよ。ハッキングの力。私は、あなたの通信に入り込んで、4人の人を殺すとアプリに投入した記録があるのよ。」
「なんのことかわからないけど、アプリに投入して人を殺すなんて、誰が信じるのかしら。」
「あなたは、自分中心だからニュースとか見てないでしょう。5人の人を殺したから、何人も、大変な事になっているって、最近は、このアプリはとても話題よ。だから、私がこの証拠を世に出せば大きな話題になる。少なくとも、人を殺したとは言えなくても、検事の資質はないとなって、あなたの将来はないでしょうね。」
もう、この女は殺すしかない。私は、その女の足を思いっきり蹴飛ばし、怯んだすきにプールの中に突き落として頭を水の中に沈め、窒息死させた。
数分、水の中に沈めていたら、ぐったりとして動かなくなった。いつものとおり、プールに飛び込み、自殺したとなるのだと思う。
私は、水に浮いた、白いレースの服を着た女性に月明かりが映り込む美しい光景をしばらく見つめていた。
これで5人目になるけど、私に大切なものなんてないから、これから失うものなんてない。むしろ、私のことを邪魔する人がいなくなって、明るい将来しかみえない。
この光景は、不思議と、これまでの人生で見たことがない一番の美しい光景。華麗な魚のようにレースがひらひらと水の中でたなびき、その都度、水面では月明かりが波打つ。
白と黒のコントラストが水墨画のように見える。月も、私を応援しているみたい。やっぱり、こんな女を殺して正解だったのね。
翌日、思った通り、あの女はホテルのプールで入水自殺をしたというニュースがでていた。
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