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第3章
No.47 美形は狡い
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「ただいまぁ」
稽古を終えて、漸く家に着く。
(明後日の学園に持ってく荷物の最終確認しとかないと)
2階に上がり自分の部屋に入る。
(ん?)
部屋に入った途端、違和感を感じた。
(…何だろう?特に何も変わってない様に見えるけど)
見た感じ、特に変わった事はない。いつも通りの部屋。なのに感じる違和感。
「…気にしないで荷物準備しよっと」
ベッドの下の隙間に仕舞っていたカバンを引っ張り出す。そして、カバンを開けて私の口から驚愕の声が飛び出る。
「えぇっ!?何で何も無いの!?」
昨日から準備して詰めていた着替えの服や下着、その他諸々が全て無くなりカバンの中は空になっていた。
「はっ!!」
そこで漸く違和感の正体に気が付いた。
(そうだ!!入った瞬間、お父さんの匂いがしたんだ!!)
お父さんからはいつもいい匂いがする。服などは、全部一緒に洗濯している。なのにお父さんはいつも私とは違う匂いがするのだ。お父さんの匂いは凄く安心して好きな匂いだが…。
「お父さん!!」
部屋を飛び出し、隣のお父さんの部屋にノックもせずに入る。
「ティア、お帰り。どうしたんだ?そんなに顔を真っ赤にして怒って。そんなティアも可愛いけどな!」
「お父さん!私のカバンに入ってた物、全部返して!!」
お父さんの声を一切無視して手を差し出す。
「………嫌だ」
お父さんは、プイッとそっぽを向く。
「お父さん!!」
「嫌だ!…なぁ、ティア。本当に学園に入学するのか?」
「当たり前だよ。私も一応、魔法が使えるんだから」
はっきり言うと、目をうるうるさせて此方を見つめてくる。
「………父さんを1人にするのか?」
(うっ!)
いい年した大人が目をうるうるさせても気持ち悪いだけだよ!…とは言えない。これが普通の人だったらはっきりと言えた。だが悲しい事(?)に、目の前のお父さんは誰もが納得する美形だった。そんな美形がするうるうる攻撃は、こちらによくわからない罪悪感を持たせる。
(くっ!美形なお父さんが妬ましい!!)
お父さんは、更に目をうるうるさせて口を開く。
稽古を終えて、漸く家に着く。
(明後日の学園に持ってく荷物の最終確認しとかないと)
2階に上がり自分の部屋に入る。
(ん?)
部屋に入った途端、違和感を感じた。
(…何だろう?特に何も変わってない様に見えるけど)
見た感じ、特に変わった事はない。いつも通りの部屋。なのに感じる違和感。
「…気にしないで荷物準備しよっと」
ベッドの下の隙間に仕舞っていたカバンを引っ張り出す。そして、カバンを開けて私の口から驚愕の声が飛び出る。
「えぇっ!?何で何も無いの!?」
昨日から準備して詰めていた着替えの服や下着、その他諸々が全て無くなりカバンの中は空になっていた。
「はっ!!」
そこで漸く違和感の正体に気が付いた。
(そうだ!!入った瞬間、お父さんの匂いがしたんだ!!)
お父さんからはいつもいい匂いがする。服などは、全部一緒に洗濯している。なのにお父さんはいつも私とは違う匂いがするのだ。お父さんの匂いは凄く安心して好きな匂いだが…。
「お父さん!!」
部屋を飛び出し、隣のお父さんの部屋にノックもせずに入る。
「ティア、お帰り。どうしたんだ?そんなに顔を真っ赤にして怒って。そんなティアも可愛いけどな!」
「お父さん!私のカバンに入ってた物、全部返して!!」
お父さんの声を一切無視して手を差し出す。
「………嫌だ」
お父さんは、プイッとそっぽを向く。
「お父さん!!」
「嫌だ!…なぁ、ティア。本当に学園に入学するのか?」
「当たり前だよ。私も一応、魔法が使えるんだから」
はっきり言うと、目をうるうるさせて此方を見つめてくる。
「………父さんを1人にするのか?」
(うっ!)
いい年した大人が目をうるうるさせても気持ち悪いだけだよ!…とは言えない。これが普通の人だったらはっきりと言えた。だが悲しい事(?)に、目の前のお父さんは誰もが納得する美形だった。そんな美形がするうるうる攻撃は、こちらによくわからない罪悪感を持たせる。
(くっ!美形なお父さんが妬ましい!!)
お父さんは、更に目をうるうるさせて口を開く。
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