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第3章
No.94 好き?
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「…って事で、クリスが歌ってくれることになったよ」
先程の話をサーシャにする。
すると、サーシャは頬を赤らめて興奮しながら話す。
「クリスさんとティアちゃんがデート!」
「わわわっ!?そんな大きな声で言わないでよ!」
慌ててサーシャの口を塞ぎ周りを見る。どうやら、話の内容は聞こえていなかったようだ。
「っ!プハァ~!それよりさっきの話の続きだよ!デートするんだよね?」
「…まぁ、何でも言うこと聞くって言っちゃったからね」
「キャ~!私、ずっとクリスさんとティアちゃんはお似合いだって思ってたの!」
その言葉に慌てて口を開く。
「何言ってるの?私とクリスは付き合ってないよ?」
「でも、デートするんですよね?」
「うっ!…まあね」
「デートするって事は、付き合うって事じゃ無いの?」
不思議そうにこちらを見るサーシャ。
「デートするから付き合うって訳じゃ無いよ。それに、クリスから「付き合おう」って言われた訳じゃ無いし」
「ティアちゃんは、クリスさんが嫌いなの?」
まさか!と私は首を横に振る。
「クリスは好きだよ。…でも、それが恋愛感情かって言われたら少し違うんだよね」
「そうなの?」
「うん。それに、クリスの気持ちがわからないでしょ?クリスに好かれてるとは思うよ?でも、クリスが私に恋愛感情を持っているかって言われたら…」
今までのクリスを思い返してみる。
『本当にティアは鈍臭いよね?』
『もう少し女性らしくしたら?』
『少しはその頭を使いなよ』
『本当にティアは、駄目だよね』
(あっ、思い出したらあの時の怒りが)
思い出すのは、こちらを小馬鹿にした顔で笑う天使の様なクリスの顔。
「………無いな」
普通、好きな相手には優しくする筈。それがクリスには当てはまらない。
「え~。そうかなぁ?クリスさんってティアちゃんの事が凄く好きだと思うよ?」
「まさか~。だってクリスって私を小馬鹿にするじゃん。好きな子にそんな事する?」
「う~ん。でも…」
「ないない。今回もデートって言ったって、買い物に付き合う感じだよ」
「そうなかなぁ」
未だ納得行かなそうなサーシャにそうだよと笑う。
ーー私は忘れていたのだ。
今、この学園には超ド級の親バカがいる事を。
先程の話をサーシャにする。
すると、サーシャは頬を赤らめて興奮しながら話す。
「クリスさんとティアちゃんがデート!」
「わわわっ!?そんな大きな声で言わないでよ!」
慌ててサーシャの口を塞ぎ周りを見る。どうやら、話の内容は聞こえていなかったようだ。
「っ!プハァ~!それよりさっきの話の続きだよ!デートするんだよね?」
「…まぁ、何でも言うこと聞くって言っちゃったからね」
「キャ~!私、ずっとクリスさんとティアちゃんはお似合いだって思ってたの!」
その言葉に慌てて口を開く。
「何言ってるの?私とクリスは付き合ってないよ?」
「でも、デートするんですよね?」
「うっ!…まあね」
「デートするって事は、付き合うって事じゃ無いの?」
不思議そうにこちらを見るサーシャ。
「デートするから付き合うって訳じゃ無いよ。それに、クリスから「付き合おう」って言われた訳じゃ無いし」
「ティアちゃんは、クリスさんが嫌いなの?」
まさか!と私は首を横に振る。
「クリスは好きだよ。…でも、それが恋愛感情かって言われたら少し違うんだよね」
「そうなの?」
「うん。それに、クリスの気持ちがわからないでしょ?クリスに好かれてるとは思うよ?でも、クリスが私に恋愛感情を持っているかって言われたら…」
今までのクリスを思い返してみる。
『本当にティアは鈍臭いよね?』
『もう少し女性らしくしたら?』
『少しはその頭を使いなよ』
『本当にティアは、駄目だよね』
(あっ、思い出したらあの時の怒りが)
思い出すのは、こちらを小馬鹿にした顔で笑う天使の様なクリスの顔。
「………無いな」
普通、好きな相手には優しくする筈。それがクリスには当てはまらない。
「え~。そうかなぁ?クリスさんってティアちゃんの事が凄く好きだと思うよ?」
「まさか~。だってクリスって私を小馬鹿にするじゃん。好きな子にそんな事する?」
「う~ん。でも…」
「ないない。今回もデートって言ったって、買い物に付き合う感じだよ」
「そうなかなぁ」
未だ納得行かなそうなサーシャにそうだよと笑う。
ーー私は忘れていたのだ。
今、この学園には超ド級の親バカがいる事を。
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