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第3章
No.95 企み
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ティアがクリスに歌を頼み、代わりにクリスがデートに誘った。その一部始終を物陰から見ていた2つの影。
「あんのクソガキ!俺の可愛いティアをデートに誘うなんて!!」
「キャ~!!流石、私の息子!よくやったわ!」
ギリギリと歯が鳴る程に食い縛り、射殺さんばかりにクリスを睨みつけるのは勿論ギルバート。
その隣で息子がデートに誘った事に踊り出す勢いで喜びの悲鳴をあげるのは勿論アニーだ。
「殺す。絶対殺す!」
今にも腰に挿した剣を抜こうとしているギルバートをアニーは止める。
「ちょっと!うちの息子の恋を邪魔しないでよ!」
「こここっ…恋!?誰と誰の!?」
「決まってるでしょ?クリスとティアちゃんのよ」
「ありえない!!うちの可愛いティアとあの生意気なガキが恋なんてありえない!」
ギルバートは全力で否定する。
「ちょっと!うちの可愛いクリスが生意気ですって!?」
ギルバートの言葉にアニーは反応する。
「そんな事よりデートの話だ!…おいっ!ティアがデートを了承したぞ!」
「クリスやったわね!」
ギルバートは、暫く茫然としていた。ようやく口を開いたと思ったら…。
「………くぞ」
「え?今なんて?」
「行くぞ。ティアとクソガキのデートについて行くぞ」
「え!?」
アニーは信じられないといった目でギルバートを凝視する。
「ちょっと、いくらなんでも子供のデートについて行くなんて…」
「悪いか?」
アニーの言った事は、一般的には当然の事だろう。
一体何処に15にもなった娘のデートについて行く親がいるのだ。
「…アニーは見たくないのか?」
「え?」
「可愛い息子の初デート。見たくないのか?」
「そっ、それは…」
ーーそれは悪魔の囁きだった
見たいに決まっている。
可愛い息子が女の子を始めてデートに誘ったのだ。
「俺と一緒にティア達のデートを見守ろう」
…どう考えても見守ろうとしてはいない。
しかし、アニーには魅力的な提案だった。
ティアの前世で言う『赤信号、みんなで渡れば怖くない』状態にアニーはなっていた。
「そう…よね。そうよ。子供を見守るのは親の務めよね?」
「あぁ、そうだ」
にやりとギルバートは嗤う。
これで味方を得た。
「後で詳しく情報を集めないとな」
「そうね、任せて!」
そんな2人を見ていた他の魔術師3人はティア達を哀れに思った。
「あんのクソガキ!俺の可愛いティアをデートに誘うなんて!!」
「キャ~!!流石、私の息子!よくやったわ!」
ギリギリと歯が鳴る程に食い縛り、射殺さんばかりにクリスを睨みつけるのは勿論ギルバート。
その隣で息子がデートに誘った事に踊り出す勢いで喜びの悲鳴をあげるのは勿論アニーだ。
「殺す。絶対殺す!」
今にも腰に挿した剣を抜こうとしているギルバートをアニーは止める。
「ちょっと!うちの息子の恋を邪魔しないでよ!」
「こここっ…恋!?誰と誰の!?」
「決まってるでしょ?クリスとティアちゃんのよ」
「ありえない!!うちの可愛いティアとあの生意気なガキが恋なんてありえない!」
ギルバートは全力で否定する。
「ちょっと!うちの可愛いクリスが生意気ですって!?」
ギルバートの言葉にアニーは反応する。
「そんな事よりデートの話だ!…おいっ!ティアがデートを了承したぞ!」
「クリスやったわね!」
ギルバートは、暫く茫然としていた。ようやく口を開いたと思ったら…。
「………くぞ」
「え?今なんて?」
「行くぞ。ティアとクソガキのデートについて行くぞ」
「え!?」
アニーは信じられないといった目でギルバートを凝視する。
「ちょっと、いくらなんでも子供のデートについて行くなんて…」
「悪いか?」
アニーの言った事は、一般的には当然の事だろう。
一体何処に15にもなった娘のデートについて行く親がいるのだ。
「…アニーは見たくないのか?」
「え?」
「可愛い息子の初デート。見たくないのか?」
「そっ、それは…」
ーーそれは悪魔の囁きだった
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「俺と一緒にティア達のデートを見守ろう」
…どう考えても見守ろうとしてはいない。
しかし、アニーには魅力的な提案だった。
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「あぁ、そうだ」
にやりとギルバートは嗤う。
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「後で詳しく情報を集めないとな」
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