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No.3 目覚めると其処は
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「ーーね」
「ーーだし、ーーだよ」
近くで人の話す声が聞こえてくる。
それは二人の子供の声で、莉緒を心配する様な声色だった。
(ひ…との、声……)
馴染みのある人の声に安心した莉緒は、ゆっくりと目を開く。
「あっ!起きた!」
すると、側に居た8歳くらいの茶色い髪を二つに結んだ女の子が嬉しそうに莉緒を覗き込む。
「ねぇねぇ!お姉ちゃん、名前なんて言うの?私は、カーラ!」
少女の勢いに押され、莉緒は慌てて自身の名を口にする。
「りりり、莉緒…です」
「リリリ、リオ?変な名前ね!」
(うっ…!)
素直な子供の言葉に、莉緒はダメージを受ける。
(こんな小さな子供にすら、まともに名前を言えないなんて…)
自身の不甲斐なさに、涙が滲む。
「カーラ。この人の名前は、リリリ、リオじゃない。リオだよ」
すると、カーラと名乗る少女の側にいたカーラとそっくりな少年が、呆れた様にカーラに告げる。
「リオ?」
「う、うん…」
「そっか!リオ、よろしくね!」
何がよろしくなのか分からないが、莉緒はぎこちなく頷く。
「カーラ。お姉さんが起きた事、母さんに伝えて来て」
「分かったわ!」
少年の言葉に、カーラは勢い良く部屋から飛び出していく。そこで漸く、莉緒は自身が小さいが清潔感のある部屋のベッドで寝かされている事に気が付いた。
(此処、何処だろう。あの世…にしては、凄く普通、だよね…?)
どう見ても、人の住む家だ。
「お姉さん、これ」
そう言って、少年は莉緒に水を差し出す。
その瞬間、莉緒は急激な喉の渇きを自覚する。
「あ、ありがとう…」
お礼を言ってから、受け取った水を飲む。
(………美味しい。水がこんなに美味しく感じるなんて)
それだけ、身体が水分を欲していた事に気付く。
「リオさん、オレはカール。さっきのカーラの双子の兄。リオさんは、この町にある入り口の近くに倒れてたんだ。何か覚えてる?」
何処か探る様な少年の言葉に、莉緒は焦る。
(此処は、私のいた地球じゃない。でも、あの世でも無いみたい)
まるで、小説やアニメにある異世界転移の様だ。
(こういう時って、下手な事は言わない方がいいんだよね…?)
いつか見たアニメを参考に、莉緒は答える。
「ご、ごめんなさいっ!な、何も覚えて無くて…」
これは本当だ。
この世界では、目を覚ましてからまた気を失うまでの2時間にも満たないだろう時間した過ごしていない。しかも、気を失う瞬間に聞こえた男性の声もうろ覚えだ。
「覚えてない」と言うより、「何も分からない」が適切だが、この際些細な事だろう。
「そっか」
どうやら、カールは今にも泣き出しそうな莉緒の言葉を本当の事だと信じたらしい。
すると、部屋の扉が勢い良く開きカーラが元気よく飛び込んで来た。
「お母さん呼んで来たよ!」
「こら、カーラ!いきなり部屋の扉を開けるんじゃ無いよ!」
カーラの後ろから、カーラ達と同じ茶色の髪をしたふくよかな30代後半ほどの女性が続いて入って来る。
「気が付いたんだってね。何処か痛むかい?」
「だ、大丈夫…です」
「リオって言うんだって?アタシはカールとカーラの母親のミラって言うんだ。アンタの事は、ウチの旦那が見つけて来たんだよ」
どうやら、ミラさんの夫に助けられた様だ。
「あっ、あのっ!た、助けてもらって、あ、ありがとうございます…!そ、その旦那さん…は…」
「ちょっと出かけて来るよ。なーに、困ってる人を助けるのは当たり前。逆に、アンタを旦那が見捨てたりしてた方が問題だよ」
そう言ってカラカラと笑うミラを見て、漸く莉緒は安堵に身体から力を抜いたのだった。
「ーーだし、ーーだよ」
近くで人の話す声が聞こえてくる。
それは二人の子供の声で、莉緒を心配する様な声色だった。
(ひ…との、声……)
馴染みのある人の声に安心した莉緒は、ゆっくりと目を開く。
「あっ!起きた!」
すると、側に居た8歳くらいの茶色い髪を二つに結んだ女の子が嬉しそうに莉緒を覗き込む。
「ねぇねぇ!お姉ちゃん、名前なんて言うの?私は、カーラ!」
少女の勢いに押され、莉緒は慌てて自身の名を口にする。
「りりり、莉緒…です」
「リリリ、リオ?変な名前ね!」
(うっ…!)
素直な子供の言葉に、莉緒はダメージを受ける。
(こんな小さな子供にすら、まともに名前を言えないなんて…)
自身の不甲斐なさに、涙が滲む。
「カーラ。この人の名前は、リリリ、リオじゃない。リオだよ」
すると、カーラと名乗る少女の側にいたカーラとそっくりな少年が、呆れた様にカーラに告げる。
「リオ?」
「う、うん…」
「そっか!リオ、よろしくね!」
何がよろしくなのか分からないが、莉緒はぎこちなく頷く。
「カーラ。お姉さんが起きた事、母さんに伝えて来て」
「分かったわ!」
少年の言葉に、カーラは勢い良く部屋から飛び出していく。そこで漸く、莉緒は自身が小さいが清潔感のある部屋のベッドで寝かされている事に気が付いた。
(此処、何処だろう。あの世…にしては、凄く普通、だよね…?)
どう見ても、人の住む家だ。
「お姉さん、これ」
そう言って、少年は莉緒に水を差し出す。
その瞬間、莉緒は急激な喉の渇きを自覚する。
「あ、ありがとう…」
お礼を言ってから、受け取った水を飲む。
(………美味しい。水がこんなに美味しく感じるなんて)
それだけ、身体が水分を欲していた事に気付く。
「リオさん、オレはカール。さっきのカーラの双子の兄。リオさんは、この町にある入り口の近くに倒れてたんだ。何か覚えてる?」
何処か探る様な少年の言葉に、莉緒は焦る。
(此処は、私のいた地球じゃない。でも、あの世でも無いみたい)
まるで、小説やアニメにある異世界転移の様だ。
(こういう時って、下手な事は言わない方がいいんだよね…?)
いつか見たアニメを参考に、莉緒は答える。
「ご、ごめんなさいっ!な、何も覚えて無くて…」
これは本当だ。
この世界では、目を覚ましてからまた気を失うまでの2時間にも満たないだろう時間した過ごしていない。しかも、気を失う瞬間に聞こえた男性の声もうろ覚えだ。
「覚えてない」と言うより、「何も分からない」が適切だが、この際些細な事だろう。
「そっか」
どうやら、カールは今にも泣き出しそうな莉緒の言葉を本当の事だと信じたらしい。
すると、部屋の扉が勢い良く開きカーラが元気よく飛び込んで来た。
「お母さん呼んで来たよ!」
「こら、カーラ!いきなり部屋の扉を開けるんじゃ無いよ!」
カーラの後ろから、カーラ達と同じ茶色の髪をしたふくよかな30代後半ほどの女性が続いて入って来る。
「気が付いたんだってね。何処か痛むかい?」
「だ、大丈夫…です」
「リオって言うんだって?アタシはカールとカーラの母親のミラって言うんだ。アンタの事は、ウチの旦那が見つけて来たんだよ」
どうやら、ミラさんの夫に助けられた様だ。
「あっ、あのっ!た、助けてもらって、あ、ありがとうございます…!そ、その旦那さん…は…」
「ちょっと出かけて来るよ。なーに、困ってる人を助けるのは当たり前。逆に、アンタを旦那が見捨てたりしてた方が問題だよ」
そう言ってカラカラと笑うミラを見て、漸く莉緒は安堵に身体から力を抜いたのだった。
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