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三 精霊王、異世界の魂に出会う③
しおりを挟む「それでリオ。そなたは何故泣いているのだ?」
テオドラがそう尋ねると、理央は再び目に涙を浮かべる。そうして震える声で話す。
『わ、私……死んじゃったんですよね?』
「何故そう思うんだい?」
『……私、学校の帰りに車に撥ねられたんです。車とぶつかった時の衝撃や痛み、それに冷たくなってく身体の感覚。………あれは夢なんかじゃ絶対に無いです』
あの状態で奇跡的に生きているなんて事あり得ないですからと、そう言って寂しそうに笑う理央。
「……そなたの言う通りだよ。此処は精霊界。そなたの居た世界とは別の世界だよ。理由は分からないが、どうやらそなたの魂はこちらに来てしまったみたいだね」
『そう……なんですね。私、これからどうなるんですか?』
「随分落ち着いているね」
『私の居た世界では、色んな物語があるんです。その中に事故に遭って異世界に転生したり転移する話が沢山あったんです。だから、こんな不思議な体験をしても何処か落ち着いていられるんだと思います』
理央の話を聞いたテオドラは、琥珀色の瞳を輝かせる。
「そなたの居た世界は随分と面白い世界なんだね。先程の質問の答えだけれど、どうするかは未だ悩んでいるんだよ。そなたがこちらに来た以上、決定権は私にある」
『元の世界に戻るって事は…』
理央は一縷の望みに縋る様に尋ねる。
だが、テオドラは首を横に振る。
「今ならまだ魂を送り返す事は出来るだろうけど、そなたの身体は死んでしまう程の損傷を負っているんだろう?側に肉体の損傷を瞬時に完全に治せる誰かが居ない場合、魂は身体に戻れない。非常に運がよかったら輪廻の輪に帰るよ」
『………運が悪かったら?』
「消滅するよ」
普通なら、死んだら魂は輪廻の輪に帰る。
だが、理央は世界の壁を超えている。その為、魂にダメージを負っていた。このまま送り返しても、ほぼ確実に負荷に耐えられず魂は消滅する。
運良く戻る肉体があったとしても、魂に負ったダメージの所為で二ヶ月生きていられたら長生きしたと言っていいだろう。
『………そうですか』
その様に話すと、理央は悲しそうに頷いた。
そんな理央にテオドラはある提案をする。
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