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第1章
No.4
しおりを挟む私の名前は月宮真琴。
私は赤ん坊の頃、月宮児童養護施設の前に捨てられていた所を月宮夫婦に拾われた。白い布に包まれていた以外、名前の書き置きなども無かったという。
別にそれが悲しいとかは無い。
月宮夫婦は、本当の両親の様に私に愛情を注いで育ててくれた。記憶に無い両親より本当の両親の様な月宮夫婦と施設の子供達が私の家族だ。
ーーガチャ
「マコ姉~!朝ご飯出来たよ~」
私の2つ下の紗希が私を起こしに来る。
「ん~。わかった」
「もうっ!今日は、マコ姉の誕生日だから一緒に買い物行こうって言ったでしょ?早く起きて!」
中々、布団から出ない私に対してプンプン怒りながら私の布団を奪い取る紗希。出来た隙間に冷たい空気が入り込む。
「…寒い」
「本当にマコ姉は、朝が苦手だよね~。ほら、起きて!」
紗希に促され、ベッドから起き上がり着替える。
未だフラフラしている私の手を引いて脱衣所に案内した紗希は、私の顔にタオルを投げつける。
「ぶっ!」
「顔洗ってから食堂に来てね」
そう言って、さっさと行ってしまった紗希の言う通り顔を洗う。冷たい水を浴びてようやく目が覚める。そうして食堂に行くと皆んなが揃っていた。
「あっ!マコト姉、遅いよ!」
「マコちゃん!はやくはやく!」
「あ~!圭太が私のトマト取ったー!!」
「取ってねーし!」
「皆んな静かにしなさい!ほら、マコ姉が遅いから!」
「ごめん」
紗希に怒られ、慌てて自分の席に座る。
「やっぱり今日も真琴は紗希に怒られたな」
「もう、真琴ったら。寝癖が付いてるわよ」
面白そうに笑う月宮貴之。私の寝癖を直そうと頭を撫でるのは、月宮雪子。私の育ての親だ。
「お父さん、お母さん、それに皆んな。おはよう」
この場にいる皆んなに挨拶すれば。
「「「「「「「おはよう」」」」」」」
皆んなが笑いながら挨拶を返してくれる。
これが私の家族だ。
「マコちゃん!おたんじょうび、おめでとー!」
皆んなで紗希が作った朝食を食べていると、1番年下の由香が大きな声でそう言ってきた。
「バカっ!それは夜になったら言うって言っただろ!」
「ちょっと!小さい子を怒るんじゃ無いわよ!」
怒る圭太を双子の妹の圭子が怒る。
「まぁまぁ、2人共落ち着いて」
喧嘩する双子を宥めるのは、中学生の晃。
「うわぁんっ!ケイくんがおこった~!」
「大丈夫。圭太は私が後で懲らしめてあげるから」
泣く由香を紗希が慰める。
それをお父さんとお母さんは、ニコニコ笑いながら見ている。これが私が家族と過ごす最後の1日の始まりだった。
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