私は異世界によく召喚される

ハルン

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戻って来ました

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「それでは手を乗せて下さい」

言われた通りに石の上に手を置く。

「それでは…」

ダンブルグさんが祈りのポーズをとる。すると、ダンブルグさんが淡い光に包まれる。その光景は幻想的で綺麗だった。

(おぉっ!すっごく綺麗!次に帰還の祈りを唱えるんだねっ!)

どんな祈りの言葉なのだろう。小説やアニメなどでは、長ったらしいものが多いが…。ドキドキしながら見ていると、ダンブルグさんが口を開く。

「『帰ります』」
「それだけっ!?」

その言葉と共に私の視界は召喚された時と同じ光に包まれた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーパァァァ!


「姉ちゃんっ!?」

近くで涼太の驚く声が聞こえた。目を開けると見慣れた我が家。そして目の前には目を見開き驚いた顔の弟。

「涼太っ!やった…。やったっ!帰って来たっ!」

あまりの嬉しさに涼太を抱きしめてその場を回る。

「帰って来れたっ!めっちゃ簡単な祈りで帰って来れたっ!」
「何言ってんのかわかんないよ…。はっ!!それよりっ……父さんっ!母さんっ!姉ちゃんが戻って来た!!」

涼太が外に向かって大声を出す。すると、ドタドタと此方に走ってくる足音が聞こえた。

「本当かっ!?涼太!」
「涼子っ!!」

目の前に焦燥の滲んだ顔のお父さんと、目を真っ赤に腫らしたお母さんが現れた。その2人の姿に、また涙が滲む。

「お父さん…お母さんっ!」
「涼子っ!良かった。どこも怪我してないか?」
「目の前で急に居なくなって何が何だか…。本当に良かったっ!」

家族全員で抱きしめあった。


「………それでお前はその世界に召喚されたのか」
「うん。それで、ダンブルグさんが帰りたいって言った私を一時的にこっちに帰してくれたの。また後でもう一度呼ぶって言ってた」

私は自身の身に起こった事を家族に伝えた。私が目の前で光と共に消えたのを見た家族は、話をすんなり受け入れてくれた。

(まさか、私が召喚されてからこっちではそんなに時間が経っていなかったなんて…)

あちらの世界では、確かに1時間は居た。
どうやら、此方とあちらでは時間の流れが違う様だ。

「…向こうに行かない様には出来ないのか?」
「多分無理。向こうじゃ力が使えるけどこっちじゃ只の女子高生だもん」
「………普通の女子高生は異世界に召喚されないよ」

涼太の囁きに、確かにと思った。

「貴女が…涼子が無事ならそれで良いわ」
「おいっ!」

驚くお父さんを無視してお母さんが私を見つめる。

「悔しいけど私達に出来ることなんて無いわ。それならあちら側の問題を素早く解決して終わらせた方がいいでしょ?」
「…そうだな。涼子、無事にパパッと終わらせて戻って来い」

お父さんの言葉に力強く頷いた。
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