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祈ります
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それから暫くしてまた魔法陣が現れた。
「それじゃあ、行ってくるね!」
「気を付けてね」
「姉ちゃん、調子に乗って変な事しないでよ?」
「早く終わらして早く帰って来なさい」
寄り添い見守る家族に笑顔で手を振る。
そうして、光に包まれペチュア国に戻った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…どうでしたか?」
その声に目を開けるとダンブルグさんが先程のまま此方を見つめていた。
「ちゃんと戻れました。向こうは時間があまり経っていなくて助かりました。家族にも事情を説明したので大丈夫です!私に出来るか分からないけど、全力で頑張りますっ!」
(そして早く家に帰るんだから!)
「おぉっ!ありがとうございます。どうか、リョーコ様のお力をお貸しください」
「それで?今からでもやってみて良いですか?」
「勿論です!それでは此方へ」
ダンブルグさんが立ち上がり部屋に面した庭に出る。付いていった庭は、こぢんまりしていたが手入れが行き届いており色々な綺麗な花が咲いていた。
「わぁ!すごく綺麗!」
「室内より外の方がやり易いかと思いまして」
「ありがとうございます。それじゃあ、やってみます!」
(…とは言ったものの。本当に出来るかなぁ?)
それでも物は試しだ。
(お願いします。どうか、この国の飢饉がなくなります様に!小さな子がご飯をいっぱい食べて笑える様にしてください)
その時頭に浮かんだのは、テレビで見た食糧不足で死んでいく子供達の姿だった。初めてそれを見た時自分はなんて恵まれてるのだと衝撃を受けた。朝昼晩とお腹いっぱい食べる。食べられなかったら残したり捨ててしまう事が、この子供達にはどれ程夢に見ることか。それ以来、私は好き嫌いせず食べられる事に感謝しながら生きて来た。
(お願いしますっ!)
しかし、暫くしても何の変化も無かった。
「…やっぱり、駄目だったの?」
「そんな事はありません。今日は色々ありお疲れだったのでしょう。それに、何の関係もない我が国のために祈ってくれたのです。それだけで十分です」
その言葉にウルっとくる。
(明日は成功させてみせるっ!)
その日は、何の成果も出せず神殿の一室に泊まる事になった。
だが私は知らない。
翌朝、大興奮したダンブルグさんに部屋に突入され悲鳴をあげる事を。
「それじゃあ、行ってくるね!」
「気を付けてね」
「姉ちゃん、調子に乗って変な事しないでよ?」
「早く終わらして早く帰って来なさい」
寄り添い見守る家族に笑顔で手を振る。
そうして、光に包まれペチュア国に戻った。
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「…どうでしたか?」
その声に目を開けるとダンブルグさんが先程のまま此方を見つめていた。
「ちゃんと戻れました。向こうは時間があまり経っていなくて助かりました。家族にも事情を説明したので大丈夫です!私に出来るか分からないけど、全力で頑張りますっ!」
(そして早く家に帰るんだから!)
「おぉっ!ありがとうございます。どうか、リョーコ様のお力をお貸しください」
「それで?今からでもやってみて良いですか?」
「勿論です!それでは此方へ」
ダンブルグさんが立ち上がり部屋に面した庭に出る。付いていった庭は、こぢんまりしていたが手入れが行き届いており色々な綺麗な花が咲いていた。
「わぁ!すごく綺麗!」
「室内より外の方がやり易いかと思いまして」
「ありがとうございます。それじゃあ、やってみます!」
(…とは言ったものの。本当に出来るかなぁ?)
それでも物は試しだ。
(お願いします。どうか、この国の飢饉がなくなります様に!小さな子がご飯をいっぱい食べて笑える様にしてください)
その時頭に浮かんだのは、テレビで見た食糧不足で死んでいく子供達の姿だった。初めてそれを見た時自分はなんて恵まれてるのだと衝撃を受けた。朝昼晩とお腹いっぱい食べる。食べられなかったら残したり捨ててしまう事が、この子供達にはどれ程夢に見ることか。それ以来、私は好き嫌いせず食べられる事に感謝しながら生きて来た。
(お願いしますっ!)
しかし、暫くしても何の変化も無かった。
「…やっぱり、駄目だったの?」
「そんな事はありません。今日は色々ありお疲れだったのでしょう。それに、何の関係もない我が国のために祈ってくれたのです。それだけで十分です」
その言葉にウルっとくる。
(明日は成功させてみせるっ!)
その日は、何の成果も出せず神殿の一室に泊まる事になった。
だが私は知らない。
翌朝、大興奮したダンブルグさんに部屋に突入され悲鳴をあげる事を。
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