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靴を投げて始まる恋物語? 前編
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夢にまで見た結婚式。花嫁の衣装を身にまとい、教会の扉の前で今か今かと合図があるのを待つ。扉の向こうでは白のスーツに身を包んだ、婚約者であるサミュエルが待っているのだろうと、想像しただけで胸がときめいた。
少し気の弱いところがある私の婚約者は、私より2つ年上で侯爵家の長男。私は伯爵家の次女で、本来ならあり得ない話だ。この奇跡的な婚約が決まったのは、父が古くからサミュエルの父と仲が良く、事業拡大のために援助してもらうなど交流があったためだ。
つまり、私にとって玉の輿というやつだ。彼と結婚すれば将来安泰が確約されたようなもの。それも私の心を弾ませる理由の一つだった。
なんて素敵な未来が待っているのだろうと想像していたら、扉が小さく叩かれる。合図だ。ゆっくりと重々しい扉が開かれる。
教会内はガラス張りの天井で光をたっぷりと取り込んで輝いていた。青々とした木々の葉がさらに美しくしている。
そんな神秘的な景色の中、白のモーニングコートを着たサミュエルが、こちらを少し緊張した様子で見ている。
父のエスコートに合わせてバージンロードを歩く。ドレスに慣れているとはいえ、ウエディングドレスは緊張する。
なんとか転ばずに教壇の前まで来ると、エスコートの相手がサミュエルに交代する。
「とても綺麗だよ。」
ボソリと私にだけ聞こえるように言うサミュエルに、ドキンと胸が跳ね上がった。緊張して震える手を彼の腕に置き、神父の方を見る。
バンッ!
「ちょっと待ちなさい!!」
閉められたはずの扉が勢いよく開らかれる。そこにはウエディングドレスに身を包む少女が二人立っていた。
一人でも驚きなのに、なぜ二人?しかもどちらも私の知っている顔だった。
隣のサミュエルを見ると、焦った様子で冷や汗をかいている。身に覚えがあるようだ。
「サミュエル!私との約束はどうなったの!?婚約を解消して私と結婚するって言ってくれたじゃない!あれは嘘だったの!?」
「何言ってるのよ!サミュエルは私と婚約する約束をしているのよっ!」
並んだ二人は何やらもめ始める。薄紫色のロングヘアをまとめている年上の女性がヴィオラ。一方、茶色の少しウェーブした髪をまとめている私と同じ歳の女性がソフィア。どちらも侯爵家のご令嬢だった。
私がサミュエルの家に行くと、必ずといっていいくらいの頻度で彼女たちは彼の家にいた。側室を取るのが当たり前のこの国では、それ自体は珍しいことじゃない。
だが、この状況はどう言うことなのか?父や母も唖然と二人の花嫁を見ている。
私が睨み付けると、冷や汗を流すサミュエル。
「こ、これは…」
彼が言葉に困っていると、二人の花嫁がこちらに向かって来る。
三人の花嫁を前にして、戸惑うサミュエル。
って、なんだよこの状況は…。
私は渦中の人なのに、第3者的な位置から冷静にその様子を見ていた。
「何で、メリッサと結婚式を挙げようとしているのかしら?彼女とは婚約を解消するって言ってましたよね?」
ソフィアが言って、ヴィオラも頷いている。
「婚約解消?…なんの話かしら?サミュエル?」
「えっと…その…」
「貴女みたいな格下の女と結婚するなんて考えられない。それに、僕は君を愛しているんだ。と、言っていたのは嘘でしたの?」
「あら、聞き間違いかしら?ソフィアの言い方だと、まるで自分がサミュエルの相手だと言っているように聞こえますわね。」
「そう言いましたわ。ヴィオラこそ、まるで自分がサミュエルの婚約者だと言いたそうですけれど、間違っていましてよ?彼と婚約するのは私です!」
睨み合う二人。これではせっかくのウエディングドレスが台無しだ。
「ま、待って!僕のために争わないでくれ!!」
サミュエルの言葉に、私は虫でも見るような嫌悪の顔を彼に向けた。言うまでもなく、私のウエディングドレスも台無しだろう。せっかくの自信作なのに。と、ため息が漏れる。
しばらく黙って揉める様子を眺めていると、二人を宥めていたサミュエルがこちらを振り向いた。
「ご、ごめんっ!!」
頭を下げて謝るサミュエル。だが続いた言葉は耳を疑うものだった。
「君との婚約は解消させてもらいたい。やっぱり僕は彼女たちを愛しているんだ。」
彼女たち?せめて一人に絞れよっ!と、下品な言葉は飲み込む。
「だから、き、君にはここから退場して欲しい。ただでさえややこしいのに、関係のない君がここにいると大変なんだ。分かってくれるよね?」
この人は、何を言っているのだろう? 私は同じ人間と話していたつもりなのに、まるで言葉が通じないものと話している気分になる。
だが、このままでは埒が明かないと私は判断して、サミュエルの言うとおりその場を辞することにした。
控え室に戻り、私は事の次第を整理する。今日は私の晴れの日だったはず。 どうしてこうなったのか?
自分の結婚式に花嫁が、二人も乱入してきた。そして、私は対象外だから退場しろと言われた。そして、ここで待機している。おかしくはないか?頭が痛くなり、手で押さえてため息が漏れた。
コンコン
「メリッサ…」
「お父様、お母様。」
部屋に入ってきたのは私の両親で、二人とも落ち込んだ様子だった。それはそうだろう。自分の娘が結婚式で振られたんだ。気が狂っても仕方ないと思うが、私の両親はそこで喧嘩できるようなタイプではない。泣き寝入りするタイプの人間なのだ。
「…すまない。」
「お父様が謝ることではありませんわ。それより、どうなりそうですか?」
「サミュエルとの婚約は解消されることになるだろう。今はまだ揉めているが、ヴィオラかソフィアとの結婚が決まりそうだ。」
「そう。」
何となく予想はしていた。侯爵家のご令嬢が結婚式に乱入してきたんだ。伯爵家の私が敵うはずもない。
「メリッサ…」
母は目に涙を浮かべて、私に申し訳なさそうな顔を向ける。
「大丈夫よ…。悪いのですが、着替えたいのでメイドを呼んできてもらっても良いですか?」
私が言うと心配そうな顔を向けたが、微笑んで見せると父が母の背中を押して部屋を出た。
ふぅ…これで少しの間は一人になれそうだ。
私は窓の前まで行き、深呼吸をする。木々に囲まれ緑が美しい庭。その奥には先程まで私がいた教会が見える。
どうやらまだ、揉めているのだろう。教会は重い扉を閉めたまま沈黙している。
「バカヤローーー!!!」
私は徐に靴を脱いで手に持つと、教会に向けて思いっきり投げつけた。靴は勢いよく真っ直ぐに飛んでいく。
ガサッ
「え?あっ、ちょ、と、止まってーーー!!!」
「え?」
木の影から出てきた人物に、私の靴は見事にクリーンヒットした。
「イテテ…」
靴が頭に命中した青年は、頭を手で擦りながら落ちた靴を拾う。そして、不思議そうに辺りを見渡している。
「す、すみませんっ!」
私の声に青年がこちらを向いた。ゆっくりとこちらに向かって来る。怒っているだろうなと思いながらも、私は青年がこちらに来るのを待った。
「君がこれを?」
尋ねる青年は、透き通った水色の髪に澄んだ深い青色の瞳が美しい。先程の事がどうでもよくなるような美男子だった。
「聞いてる?」
「えっ?あ、はい。…私のです。すみませんでした。怪我はありませんか?」
「大丈夫だけど…君…」
怒ってるよね。普通に考えて、靴投げられて頭に当てられたら、私でも怒るわ。そう考えて怒られる覚悟を決める。
だが、聞こえてきたのは楽しそうな明るい声。
「ここからあそこまでこれ投げたの!?すごい力だねっ!」
「えっ?」
楽しそうにいう青年に、私は恥かしさで頬が染まっていくのが分かる。
よし、話題を変えよう。
「あ、あの貴方、結婚式の参列者ではないの?」
「あ、ああ。証人として呼ばれていたんだけど、何だか揉めているからね。」
困った様子の青年に私は申し訳ない気持ちになる。だが、青年は毒気のない顔でとんでもない言葉を続けた。
「女性関係に締まりのない男ほど、情けないものはないよね。見ていられなくて、とりあえず散歩してたんだよ。」
なかなかすごいことを言うなと思う。恐らくはサミュエルが呼んだ証人だろう。彼の性格ならば、自分より格下を選ぶだろうから、私と同じ伯爵クラスだろう。なのに、この物言いは余程サミュエルを嫌いなのだなと感じた。
「…ああ、自己紹介がまだだったね。」
これは失礼と、礼を取る青年。その優雅な動作に見とれてしまう。
「リアム・マルティネスと申します。よろしくね…メリッサ・アンジェリーニ。」
「リアム…王太子の名前?え?それに、わ、私の名前?なんで?」
「アハハッ…お、面白いね君。とりあえず少し落ち着きなよ。ね?」
ね?って言われて落ち着けるわけない。リアムって言ったらこの国の王太子の名前だし、それが本当なら何で彼がここにいて私の名前を知っているのだ?そ、それに、もし本物なら私は王太子に靴を投げつけたってことになるじゃないか!!
「あ、あなた…」
「はい、なんでしょう?」
私は王太子に向けてビシッと指を突きつける。
「王太子の名を騙る不届きものねッ!!」
それが私とリアムの出会いとなった。
少し気の弱いところがある私の婚約者は、私より2つ年上で侯爵家の長男。私は伯爵家の次女で、本来ならあり得ない話だ。この奇跡的な婚約が決まったのは、父が古くからサミュエルの父と仲が良く、事業拡大のために援助してもらうなど交流があったためだ。
つまり、私にとって玉の輿というやつだ。彼と結婚すれば将来安泰が確約されたようなもの。それも私の心を弾ませる理由の一つだった。
なんて素敵な未来が待っているのだろうと想像していたら、扉が小さく叩かれる。合図だ。ゆっくりと重々しい扉が開かれる。
教会内はガラス張りの天井で光をたっぷりと取り込んで輝いていた。青々とした木々の葉がさらに美しくしている。
そんな神秘的な景色の中、白のモーニングコートを着たサミュエルが、こちらを少し緊張した様子で見ている。
父のエスコートに合わせてバージンロードを歩く。ドレスに慣れているとはいえ、ウエディングドレスは緊張する。
なんとか転ばずに教壇の前まで来ると、エスコートの相手がサミュエルに交代する。
「とても綺麗だよ。」
ボソリと私にだけ聞こえるように言うサミュエルに、ドキンと胸が跳ね上がった。緊張して震える手を彼の腕に置き、神父の方を見る。
バンッ!
「ちょっと待ちなさい!!」
閉められたはずの扉が勢いよく開らかれる。そこにはウエディングドレスに身を包む少女が二人立っていた。
一人でも驚きなのに、なぜ二人?しかもどちらも私の知っている顔だった。
隣のサミュエルを見ると、焦った様子で冷や汗をかいている。身に覚えがあるようだ。
「サミュエル!私との約束はどうなったの!?婚約を解消して私と結婚するって言ってくれたじゃない!あれは嘘だったの!?」
「何言ってるのよ!サミュエルは私と婚約する約束をしているのよっ!」
並んだ二人は何やらもめ始める。薄紫色のロングヘアをまとめている年上の女性がヴィオラ。一方、茶色の少しウェーブした髪をまとめている私と同じ歳の女性がソフィア。どちらも侯爵家のご令嬢だった。
私がサミュエルの家に行くと、必ずといっていいくらいの頻度で彼女たちは彼の家にいた。側室を取るのが当たり前のこの国では、それ自体は珍しいことじゃない。
だが、この状況はどう言うことなのか?父や母も唖然と二人の花嫁を見ている。
私が睨み付けると、冷や汗を流すサミュエル。
「こ、これは…」
彼が言葉に困っていると、二人の花嫁がこちらに向かって来る。
三人の花嫁を前にして、戸惑うサミュエル。
って、なんだよこの状況は…。
私は渦中の人なのに、第3者的な位置から冷静にその様子を見ていた。
「何で、メリッサと結婚式を挙げようとしているのかしら?彼女とは婚約を解消するって言ってましたよね?」
ソフィアが言って、ヴィオラも頷いている。
「婚約解消?…なんの話かしら?サミュエル?」
「えっと…その…」
「貴女みたいな格下の女と結婚するなんて考えられない。それに、僕は君を愛しているんだ。と、言っていたのは嘘でしたの?」
「あら、聞き間違いかしら?ソフィアの言い方だと、まるで自分がサミュエルの相手だと言っているように聞こえますわね。」
「そう言いましたわ。ヴィオラこそ、まるで自分がサミュエルの婚約者だと言いたそうですけれど、間違っていましてよ?彼と婚約するのは私です!」
睨み合う二人。これではせっかくのウエディングドレスが台無しだ。
「ま、待って!僕のために争わないでくれ!!」
サミュエルの言葉に、私は虫でも見るような嫌悪の顔を彼に向けた。言うまでもなく、私のウエディングドレスも台無しだろう。せっかくの自信作なのに。と、ため息が漏れる。
しばらく黙って揉める様子を眺めていると、二人を宥めていたサミュエルがこちらを振り向いた。
「ご、ごめんっ!!」
頭を下げて謝るサミュエル。だが続いた言葉は耳を疑うものだった。
「君との婚約は解消させてもらいたい。やっぱり僕は彼女たちを愛しているんだ。」
彼女たち?せめて一人に絞れよっ!と、下品な言葉は飲み込む。
「だから、き、君にはここから退場して欲しい。ただでさえややこしいのに、関係のない君がここにいると大変なんだ。分かってくれるよね?」
この人は、何を言っているのだろう? 私は同じ人間と話していたつもりなのに、まるで言葉が通じないものと話している気分になる。
だが、このままでは埒が明かないと私は判断して、サミュエルの言うとおりその場を辞することにした。
控え室に戻り、私は事の次第を整理する。今日は私の晴れの日だったはず。 どうしてこうなったのか?
自分の結婚式に花嫁が、二人も乱入してきた。そして、私は対象外だから退場しろと言われた。そして、ここで待機している。おかしくはないか?頭が痛くなり、手で押さえてため息が漏れた。
コンコン
「メリッサ…」
「お父様、お母様。」
部屋に入ってきたのは私の両親で、二人とも落ち込んだ様子だった。それはそうだろう。自分の娘が結婚式で振られたんだ。気が狂っても仕方ないと思うが、私の両親はそこで喧嘩できるようなタイプではない。泣き寝入りするタイプの人間なのだ。
「…すまない。」
「お父様が謝ることではありませんわ。それより、どうなりそうですか?」
「サミュエルとの婚約は解消されることになるだろう。今はまだ揉めているが、ヴィオラかソフィアとの結婚が決まりそうだ。」
「そう。」
何となく予想はしていた。侯爵家のご令嬢が結婚式に乱入してきたんだ。伯爵家の私が敵うはずもない。
「メリッサ…」
母は目に涙を浮かべて、私に申し訳なさそうな顔を向ける。
「大丈夫よ…。悪いのですが、着替えたいのでメイドを呼んできてもらっても良いですか?」
私が言うと心配そうな顔を向けたが、微笑んで見せると父が母の背中を押して部屋を出た。
ふぅ…これで少しの間は一人になれそうだ。
私は窓の前まで行き、深呼吸をする。木々に囲まれ緑が美しい庭。その奥には先程まで私がいた教会が見える。
どうやらまだ、揉めているのだろう。教会は重い扉を閉めたまま沈黙している。
「バカヤローーー!!!」
私は徐に靴を脱いで手に持つと、教会に向けて思いっきり投げつけた。靴は勢いよく真っ直ぐに飛んでいく。
ガサッ
「え?あっ、ちょ、と、止まってーーー!!!」
「え?」
木の影から出てきた人物に、私の靴は見事にクリーンヒットした。
「イテテ…」
靴が頭に命中した青年は、頭を手で擦りながら落ちた靴を拾う。そして、不思議そうに辺りを見渡している。
「す、すみませんっ!」
私の声に青年がこちらを向いた。ゆっくりとこちらに向かって来る。怒っているだろうなと思いながらも、私は青年がこちらに来るのを待った。
「君がこれを?」
尋ねる青年は、透き通った水色の髪に澄んだ深い青色の瞳が美しい。先程の事がどうでもよくなるような美男子だった。
「聞いてる?」
「えっ?あ、はい。…私のです。すみませんでした。怪我はありませんか?」
「大丈夫だけど…君…」
怒ってるよね。普通に考えて、靴投げられて頭に当てられたら、私でも怒るわ。そう考えて怒られる覚悟を決める。
だが、聞こえてきたのは楽しそうな明るい声。
「ここからあそこまでこれ投げたの!?すごい力だねっ!」
「えっ?」
楽しそうにいう青年に、私は恥かしさで頬が染まっていくのが分かる。
よし、話題を変えよう。
「あ、あの貴方、結婚式の参列者ではないの?」
「あ、ああ。証人として呼ばれていたんだけど、何だか揉めているからね。」
困った様子の青年に私は申し訳ない気持ちになる。だが、青年は毒気のない顔でとんでもない言葉を続けた。
「女性関係に締まりのない男ほど、情けないものはないよね。見ていられなくて、とりあえず散歩してたんだよ。」
なかなかすごいことを言うなと思う。恐らくはサミュエルが呼んだ証人だろう。彼の性格ならば、自分より格下を選ぶだろうから、私と同じ伯爵クラスだろう。なのに、この物言いは余程サミュエルを嫌いなのだなと感じた。
「…ああ、自己紹介がまだだったね。」
これは失礼と、礼を取る青年。その優雅な動作に見とれてしまう。
「リアム・マルティネスと申します。よろしくね…メリッサ・アンジェリーニ。」
「リアム…王太子の名前?え?それに、わ、私の名前?なんで?」
「アハハッ…お、面白いね君。とりあえず少し落ち着きなよ。ね?」
ね?って言われて落ち着けるわけない。リアムって言ったらこの国の王太子の名前だし、それが本当なら何で彼がここにいて私の名前を知っているのだ?そ、それに、もし本物なら私は王太子に靴を投げつけたってことになるじゃないか!!
「あ、あなた…」
「はい、なんでしょう?」
私は王太子に向けてビシッと指を突きつける。
「王太子の名を騙る不届きものねッ!!」
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