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帰ってきた辺境伯
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「「「おかえりなさいませ、旦那様」」」
使用人たちが揃って頭を下げる中、周りを見回して自身も頭を下げようとしたルイの肩にそっと触れて、エメリーンは首を横に振った。ここ最近、見たことがないほどに昏い顔をしたルイを見れば、ヒューバートが父親として最悪であることはエメリーンの目に明らかだった。
――そういえば、旦那様ってあんな顔だったわね。
かつては王都新聞の記事にもなったその美貌も、興味がないエメリーンには何の意味もなさなかった。ついに領地に帰ってきたヒューバートに対し、エメリーンは特に思うところはない。以前のエメリーンであれば、どうやったらヒューバートに愛されるのか、なんてことを思っていたわけだが、アリサの記憶を取り戻した今となっては、エメリーンはヒューバートの好意など、心底どうでもいいと思っている。
――旦那様って、私の好みのタイプではないのよね。
仲良くなった執事長たちから、「辺境伯としての仕事はもとより、辺境伯夫人としての仕事も、エメリーンには手を出させないように」と指示が出ていることを聞いたので、仕方なくではあるが、そちらは一旦言われるままにした。エメリーンが辺境伯領に来てまだひと月であるため、情報収集や人材把握を優先したのだ。
それで分かったことだが、ヒューバートは王都での噂と同じく、領地でも女好きで名を馳せていた。それが幸いかどうかは悩むところではあるが、ヒューバートは女性を屋敷にお持ち帰りはせず、外で遊んでくるタイプとのことで、ルイの目に淫らな姿を映すことはなく済んでいるらしいが、それでも浮いた話がルイの耳には入ってしまう。そんなこともあってか、使用人たちの多くは、ヒューバートのルイに対する態度に内心ではかなり腹を立てているということも、エメリーンは把握した。
「ルイ様に、一体何の罪があるというのですか?」と、エメリーンに詰め寄る勢いだったのは、侍女頭のレイニーだ。最初こそ、ルイとエメリーンの接触を妨害していたレイニーだが、エメリーンと過ごして明るく変化したルイを見てすぐに、くるりと手の平を返した。「ルイ様が良ければそれで」と、実に気持ちの良い切り替えの早さだった。
執事長も「老後のため、後継者たるルイ様こそが我が主と思って仕えております」とのことで、ヒューバートには形式上の礼を尽くしていると言わんばかりの、ルイ信者であることが分かった。
ある意味、ヒューバートがルイをほったらかしにしていたおかげで、エメリーンと使用人たちとの交流は早く進んだというわけだ。
ほったらかしというと、もしかしたらヒューバートには反論があるかもしれない。ルイは身の回りの生活に困ることはないし、次期辺境伯としての教育も、これから組まれているのだという。だが自身は女性のところに入り浸り、王都に行くのにもルイは連れていかない。それではしっかり親子関係を築いているとは言えないだろう。エメリーンの幼少時に、罠でも声を掛けてきていた分、憎くても視界に入れていた分だけ、あの義母コンスタンスのほうがまだマシなのではと思うところもあるくらいだ。
「「「お帰りをお待ちしておりました」」」
使用人たちが屋敷の入り口からずらりと二列に並び、その最奥にエメリーンとルイが立っている。エメリーンは、自身がここに到着した時は執事長と侍女頭の二人の出迎えだったなと、何だかずいぶん昔のことのように思い出していた。
兵士や侍従たちを伴って帰ってきたヒューバートを、真っ先に執事長と侍女頭が出迎えている。何か報告でも溜まっているのか、ヒューバートも使用人たちもしばらくその位置のまま動かない。
――屋敷に上がってから、報告なりなんなりすればいいのに。
エメリーンはため息を吐いて、ルイに手を差し伸べた。
「戻りましょうか」
挨拶は済んだとばかりにエメリーンがその場を去ろうとすると、ルイはまだ入り口付近で執事長たちと話をしているヒューバートとエメリーンを交互に見ながら困ったような顔をした。
「エメリーンさまは、ちちうえとはなしがあるのではないですか?」
「ありませんね」
端的に答えて、エメリーンはルイに聞いた。
「ルイ様は? 旦那様と何か話したいことがありますか?」
「……ちちうえは、いつもぼくのほうは見ないで、とおりすぎるから」
――えええええ。何、そのクズ。
すでに知っていたことではあるものの、悲しげな表情のルイを見て、エメリーンは自身のヒューバートに対しての評価がさらに下がっていくのを感じた。
「戻りましょう。そうですね。今日はこの前気にされていた、靴投げの練習をしましょうか」
「くつなげ? やる! やりたい!」
うつむいていたルイが、ぱっと視線を上げた。ルイの興味を引くことに成功したエメリーンは、さっさとヒューバートに背を向け、ルイと手を繋いでいつもの中庭に向かうことにした。後ろで使用人たちが慌てているような気配を感じたが、エメリーンはあえて無視して進んだ。
「くつなげ、たのしみ」と明るい表情をしたルイに安堵して廊下を歩いていたエメリーンは、少し遠くからの「おい、待て」という不機嫌な声を耳にした。辺境伯夫人と辺境伯子息に、ぞんざいな口が利ける人物には限りがある。そう、たとえば辺境伯などである。
「エメリーンさま」
不安そうな声を出して、ルイがエメリーンと繋いでいる手をぎゅっと握る。
「大丈夫です」
エメリーンが、繋いでいるのと別の手でルイの銀髪をそっと撫でると力んでいたルイの力が少し抜けた。
「靴投げのイメージトレーニングは出来ていますか?」
「う、うん。ばっちり!」
エメリーンが後方からの声に全く反応せず、足も止めないことに目を白黒しながらも、ルイも後ろを振り返らずに答えた。その顔には「いいのかな」と書いてあるようだ。
――良いに決まっている。
エメリーンがルイに微笑みかけながらスタスタと歩くと、ルイもその歩きについてきた。
「あら? また歩きが早くなりました? ルイ様は本当に覚えが良いですね」
褒められたルイは、ほわあっと嬉しそうな笑顔になってエメリーンに抱き付いてくる。その勢いを利用してルイをさっと抱き上げると、エメリーンは中庭へ向かう足をさらに速めた。ルイのこの笑顔を邪魔する存在は、この屋敷には一人しかいないはずだ。
「このまえみた、しゅたっ、ぴたっ、ていうの、やりたい」
「ええ。ルイ様なら今日中には基本が習得できると思いますよ」
楽しそうに笑顔で去っていった二人を見送って、使用人たちがこわごわとヒューバートの方を伺うと、ヒューバートは茫然とした顔をしている。何が起きたのか理解できていないその様子を、使用人たちは静かに見守っていた。辺境伯であるヒューバートの声を無視したエメリーンを責める声が一つも上がらなかったことに、ヒューバートはまだ気が付いていなかった。
使用人たちが揃って頭を下げる中、周りを見回して自身も頭を下げようとしたルイの肩にそっと触れて、エメリーンは首を横に振った。ここ最近、見たことがないほどに昏い顔をしたルイを見れば、ヒューバートが父親として最悪であることはエメリーンの目に明らかだった。
――そういえば、旦那様ってあんな顔だったわね。
かつては王都新聞の記事にもなったその美貌も、興味がないエメリーンには何の意味もなさなかった。ついに領地に帰ってきたヒューバートに対し、エメリーンは特に思うところはない。以前のエメリーンであれば、どうやったらヒューバートに愛されるのか、なんてことを思っていたわけだが、アリサの記憶を取り戻した今となっては、エメリーンはヒューバートの好意など、心底どうでもいいと思っている。
――旦那様って、私の好みのタイプではないのよね。
仲良くなった執事長たちから、「辺境伯としての仕事はもとより、辺境伯夫人としての仕事も、エメリーンには手を出させないように」と指示が出ていることを聞いたので、仕方なくではあるが、そちらは一旦言われるままにした。エメリーンが辺境伯領に来てまだひと月であるため、情報収集や人材把握を優先したのだ。
それで分かったことだが、ヒューバートは王都での噂と同じく、領地でも女好きで名を馳せていた。それが幸いかどうかは悩むところではあるが、ヒューバートは女性を屋敷にお持ち帰りはせず、外で遊んでくるタイプとのことで、ルイの目に淫らな姿を映すことはなく済んでいるらしいが、それでも浮いた話がルイの耳には入ってしまう。そんなこともあってか、使用人たちの多くは、ヒューバートのルイに対する態度に内心ではかなり腹を立てているということも、エメリーンは把握した。
「ルイ様に、一体何の罪があるというのですか?」と、エメリーンに詰め寄る勢いだったのは、侍女頭のレイニーだ。最初こそ、ルイとエメリーンの接触を妨害していたレイニーだが、エメリーンと過ごして明るく変化したルイを見てすぐに、くるりと手の平を返した。「ルイ様が良ければそれで」と、実に気持ちの良い切り替えの早さだった。
執事長も「老後のため、後継者たるルイ様こそが我が主と思って仕えております」とのことで、ヒューバートには形式上の礼を尽くしていると言わんばかりの、ルイ信者であることが分かった。
ある意味、ヒューバートがルイをほったらかしにしていたおかげで、エメリーンと使用人たちとの交流は早く進んだというわけだ。
ほったらかしというと、もしかしたらヒューバートには反論があるかもしれない。ルイは身の回りの生活に困ることはないし、次期辺境伯としての教育も、これから組まれているのだという。だが自身は女性のところに入り浸り、王都に行くのにもルイは連れていかない。それではしっかり親子関係を築いているとは言えないだろう。エメリーンの幼少時に、罠でも声を掛けてきていた分、憎くても視界に入れていた分だけ、あの義母コンスタンスのほうがまだマシなのではと思うところもあるくらいだ。
「「「お帰りをお待ちしておりました」」」
使用人たちが屋敷の入り口からずらりと二列に並び、その最奥にエメリーンとルイが立っている。エメリーンは、自身がここに到着した時は執事長と侍女頭の二人の出迎えだったなと、何だかずいぶん昔のことのように思い出していた。
兵士や侍従たちを伴って帰ってきたヒューバートを、真っ先に執事長と侍女頭が出迎えている。何か報告でも溜まっているのか、ヒューバートも使用人たちもしばらくその位置のまま動かない。
――屋敷に上がってから、報告なりなんなりすればいいのに。
エメリーンはため息を吐いて、ルイに手を差し伸べた。
「戻りましょうか」
挨拶は済んだとばかりにエメリーンがその場を去ろうとすると、ルイはまだ入り口付近で執事長たちと話をしているヒューバートとエメリーンを交互に見ながら困ったような顔をした。
「エメリーンさまは、ちちうえとはなしがあるのではないですか?」
「ありませんね」
端的に答えて、エメリーンはルイに聞いた。
「ルイ様は? 旦那様と何か話したいことがありますか?」
「……ちちうえは、いつもぼくのほうは見ないで、とおりすぎるから」
――えええええ。何、そのクズ。
すでに知っていたことではあるものの、悲しげな表情のルイを見て、エメリーンは自身のヒューバートに対しての評価がさらに下がっていくのを感じた。
「戻りましょう。そうですね。今日はこの前気にされていた、靴投げの練習をしましょうか」
「くつなげ? やる! やりたい!」
うつむいていたルイが、ぱっと視線を上げた。ルイの興味を引くことに成功したエメリーンは、さっさとヒューバートに背を向け、ルイと手を繋いでいつもの中庭に向かうことにした。後ろで使用人たちが慌てているような気配を感じたが、エメリーンはあえて無視して進んだ。
「くつなげ、たのしみ」と明るい表情をしたルイに安堵して廊下を歩いていたエメリーンは、少し遠くからの「おい、待て」という不機嫌な声を耳にした。辺境伯夫人と辺境伯子息に、ぞんざいな口が利ける人物には限りがある。そう、たとえば辺境伯などである。
「エメリーンさま」
不安そうな声を出して、ルイがエメリーンと繋いでいる手をぎゅっと握る。
「大丈夫です」
エメリーンが、繋いでいるのと別の手でルイの銀髪をそっと撫でると力んでいたルイの力が少し抜けた。
「靴投げのイメージトレーニングは出来ていますか?」
「う、うん。ばっちり!」
エメリーンが後方からの声に全く反応せず、足も止めないことに目を白黒しながらも、ルイも後ろを振り返らずに答えた。その顔には「いいのかな」と書いてあるようだ。
――良いに決まっている。
エメリーンがルイに微笑みかけながらスタスタと歩くと、ルイもその歩きについてきた。
「あら? また歩きが早くなりました? ルイ様は本当に覚えが良いですね」
褒められたルイは、ほわあっと嬉しそうな笑顔になってエメリーンに抱き付いてくる。その勢いを利用してルイをさっと抱き上げると、エメリーンは中庭へ向かう足をさらに速めた。ルイのこの笑顔を邪魔する存在は、この屋敷には一人しかいないはずだ。
「このまえみた、しゅたっ、ぴたっ、ていうの、やりたい」
「ええ。ルイ様なら今日中には基本が習得できると思いますよ」
楽しそうに笑顔で去っていった二人を見送って、使用人たちがこわごわとヒューバートの方を伺うと、ヒューバートは茫然とした顔をしている。何が起きたのか理解できていないその様子を、使用人たちは静かに見守っていた。辺境伯であるヒューバートの声を無視したエメリーンを責める声が一つも上がらなかったことに、ヒューバートはまだ気が付いていなかった。
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