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村門
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土がむき出しの道を歩いている。
誰がってカークが。
背中にスライムの入ったカバン。
頭は怪我を隠して革紐でグルグル巻き。
セキ達が乗っている肩の後ろも擦りむけて酷いが放置。
血液はスライム化しているので洗ったように血糊は無い。
ちなみに70㎏の人の血液は約5L。
だらだら失血死量半分。
大量出ショック死は20%で、致死量30%だそうだ。
お腹と背中は革の胸当てでガードされているが、肩は丸出しである。
変な風に曲がってしまった足は、スライム血液が全身を巡ることで傾きを矯正しているので飛び降りとか出来たらしい。
傷はあるので縛ったままではある。
こんな死ぬような大怪我をしたカークだが、回避率は高い。
樹に囲まれていた間は小さな物音で速攻樹の上に逃げ込み、そこから周りを確認。
道に出てからは物音がすると即剣に手をかけて周辺確認していた。
道は何かが身をひそめそうな低木を避け、石を並べて街路樹が植えられていた。
だから音がしたら石と街路樹を警戒すればいいのだ。
と言う話。
カークの警戒心は強いが、なんで崖から落ちたのかは覚えてないそうだ。
「見えて、きた」
少し小高くなった道を登ると、下り坂の先に壁が見えた。
「村の、門、ある」
あそこが人間の集まっている所か。
畑の様に広々した感じではないな。
「ここから、怪我人、真似、する」
今のカークは歩くのに痛くて辛かったりしてないんだよな?
「痛み止め、血、少な目」
血の流れが少ないと痛みも少ないって事か。
「はい」
でも痛みが無くなったわけじゃないんだろ?
「はい。傷、塞がないと」
じゃあ、急ごう!
「痛いふり、歩く、ゆっくり」
まあそうか。
出来るだけ急ごう。
「はい」
そうして、足を引きずるふりをしながら村の門に近づく。
門の上で人間が動いているのがわかるくらいに来たら、門が開いて人間が二人出て来た。
「怪我を負ったのか!何があった?」
「不注意、崖から、落ちた。足、折れてる、と思う」
「それは大変だ!それでだが、まず、身分証はあるか?」
「はい」
カークが胸当てから金属の板を出して見せる。
「確認した。兵に付き添わせるから教会に行くといい。治療師がいる」
「そうする」
そう言って門から離れて歩き出そうとしたら、付き添ってくれていた兵士に止められた。
「怪我は足と頭、肩の傷はそのまんまじゃないか! 肩貸すより抱えて行った方が良いな。他に痛いとこはあるか?」
「痛いの、怪我のとこだけ」
「よし。じゃあ横抱きにするから力抜け」
兵士がカークの右側に立ち、カバンの下から腕が伸びて左の脇腹に兵士の指が見えた。
そのまま体が上昇する感覚がしたと思ったら、カークは座っている格好になっていた。
右側に兵士が貼り付いている。
「これは、恥ずかしい」
早足の兵士に抱えられたまま移動するようだ。
カークの体が丸まっているので顔が見える。少し赤いな。
「むぅ~」
誰がってカークが。
背中にスライムの入ったカバン。
頭は怪我を隠して革紐でグルグル巻き。
セキ達が乗っている肩の後ろも擦りむけて酷いが放置。
血液はスライム化しているので洗ったように血糊は無い。
ちなみに70㎏の人の血液は約5L。
だらだら失血死量半分。
大量出ショック死は20%で、致死量30%だそうだ。
お腹と背中は革の胸当てでガードされているが、肩は丸出しである。
変な風に曲がってしまった足は、スライム血液が全身を巡ることで傾きを矯正しているので飛び降りとか出来たらしい。
傷はあるので縛ったままではある。
こんな死ぬような大怪我をしたカークだが、回避率は高い。
樹に囲まれていた間は小さな物音で速攻樹の上に逃げ込み、そこから周りを確認。
道に出てからは物音がすると即剣に手をかけて周辺確認していた。
道は何かが身をひそめそうな低木を避け、石を並べて街路樹が植えられていた。
だから音がしたら石と街路樹を警戒すればいいのだ。
と言う話。
カークの警戒心は強いが、なんで崖から落ちたのかは覚えてないそうだ。
「見えて、きた」
少し小高くなった道を登ると、下り坂の先に壁が見えた。
「村の、門、ある」
あそこが人間の集まっている所か。
畑の様に広々した感じではないな。
「ここから、怪我人、真似、する」
今のカークは歩くのに痛くて辛かったりしてないんだよな?
「痛み止め、血、少な目」
血の流れが少ないと痛みも少ないって事か。
「はい」
でも痛みが無くなったわけじゃないんだろ?
「はい。傷、塞がないと」
じゃあ、急ごう!
「痛いふり、歩く、ゆっくり」
まあそうか。
出来るだけ急ごう。
「はい」
そうして、足を引きずるふりをしながら村の門に近づく。
門の上で人間が動いているのがわかるくらいに来たら、門が開いて人間が二人出て来た。
「怪我を負ったのか!何があった?」
「不注意、崖から、落ちた。足、折れてる、と思う」
「それは大変だ!それでだが、まず、身分証はあるか?」
「はい」
カークが胸当てから金属の板を出して見せる。
「確認した。兵に付き添わせるから教会に行くといい。治療師がいる」
「そうする」
そう言って門から離れて歩き出そうとしたら、付き添ってくれていた兵士に止められた。
「怪我は足と頭、肩の傷はそのまんまじゃないか! 肩貸すより抱えて行った方が良いな。他に痛いとこはあるか?」
「痛いの、怪我のとこだけ」
「よし。じゃあ横抱きにするから力抜け」
兵士がカークの右側に立ち、カバンの下から腕が伸びて左の脇腹に兵士の指が見えた。
そのまま体が上昇する感覚がしたと思ったら、カークは座っている格好になっていた。
右側に兵士が貼り付いている。
「これは、恥ずかしい」
早足の兵士に抱えられたまま移動するようだ。
カークの体が丸まっているので顔が見える。少し赤いな。
「むぅ~」
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