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フェイボア=大牙猪
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しばらくすると、ガヤの尻尾は半分くらいの太さに落ち着いた。
「急ぐか?」
「キッ!」
「アーサー。教会の外の林で、フェンボアが暴れた、らしい」
フェイボア?
「大人の人間の、胴体くらいの大きさで、大きな牙で、足が短いのに、動きが早くて突進が怖い」
ふむふむ。
「牙を研ぐのに、木や岩壁にも、突進する。昨晩は、ガヤ達のいる樹に、突進してきて、折れたって」
何だと!
トトとマーラは!
「木が倒れて、巣にしていた、木の穴に、閉じ込められているって」
それは大変だ!直ぐ行こう!
「道具小屋に、寄ってく」
道具小屋は教会の隣の家畜小屋にくっついてある物置で、畑に使う道具が置いてある。
何か必要か?
「倒木を壊すなら、鉈は必要」
わかった。
現場の状態がどう変化しているかわからないから急ごう。
「キッ!」
「わかった」
何か会話して、カークは背負いカバンを持って部屋を出て、道具小屋から鉈を持ち出したところでケイとセンが待っていた。
二匹をカバンに詰めてカークが駆けだすのを、緑のスライムが見ていた。
行ってくるな~。
「キッ!」
カークが大股で駆ける速度に追いつかれることなく、スコラのガヤが林の木々を渡るように駆けていく。
声がかかる度にカークの進行方向が変わる。
人間には回避不可能な障害物を知らせているらしい。
素晴らしい意思疎通だな。
自分はそんなに滑らかな疎通が出来ないから、少し羨ましい。
……走っている状態のカークにつかまれて撫でられる。なんだかなぁ。
林の中を風景が流れるほどのスピードで走り抜けたので、到着まで異常は無かったような気がする。
「そう言うとこは、避けて通った」
くっ、そう言うオチか!
……目的地に着くと、ふしゅーふしゅーと鼻息のような音が辺りに響いていた。
確かに何本かの木が根元より少し上の部分から折られている。
しかし、昨晩暴れた動物が夜が明けたのにその場にとどまっているのはおかしくないか?
「キッ!」
この上からガヤの警戒音が響く。
足音を立てないようにカークが近づいて行くと、太くて立派な牙を大木に突き刺したままで固まっている黒っぽい生き物を発見。
あの体勢だと、頭突きをしようとしたけど牙の方が長くって思いっきり刺さってしまったのだろう。
周りを見る限り、細い木はそれに耐えられずに折れた模様。
動けないなら今のうちにトトとマーラを救出してしまおう!
「わかった」
カークが頷き、ガヤが木から降りてきて目的の木まで案内を買って出る。
手にはすぐ使えるように鉈が握られている。
フェイボアの横を通ると、血走った目で睨まれた。
足から背中までの高さがカークの胸の高さまである。デカい。
ふしゅーふしゅーと荒い鼻息漏らし、鼻水とよだれにまみれたその姿で睨まれるとかなり怖い!
さっさと行こう!
「急ぐか?」
「キッ!」
「アーサー。教会の外の林で、フェンボアが暴れた、らしい」
フェイボア?
「大人の人間の、胴体くらいの大きさで、大きな牙で、足が短いのに、動きが早くて突進が怖い」
ふむふむ。
「牙を研ぐのに、木や岩壁にも、突進する。昨晩は、ガヤ達のいる樹に、突進してきて、折れたって」
何だと!
トトとマーラは!
「木が倒れて、巣にしていた、木の穴に、閉じ込められているって」
それは大変だ!直ぐ行こう!
「道具小屋に、寄ってく」
道具小屋は教会の隣の家畜小屋にくっついてある物置で、畑に使う道具が置いてある。
何か必要か?
「倒木を壊すなら、鉈は必要」
わかった。
現場の状態がどう変化しているかわからないから急ごう。
「キッ!」
「わかった」
何か会話して、カークは背負いカバンを持って部屋を出て、道具小屋から鉈を持ち出したところでケイとセンが待っていた。
二匹をカバンに詰めてカークが駆けだすのを、緑のスライムが見ていた。
行ってくるな~。
「キッ!」
カークが大股で駆ける速度に追いつかれることなく、スコラのガヤが林の木々を渡るように駆けていく。
声がかかる度にカークの進行方向が変わる。
人間には回避不可能な障害物を知らせているらしい。
素晴らしい意思疎通だな。
自分はそんなに滑らかな疎通が出来ないから、少し羨ましい。
……走っている状態のカークにつかまれて撫でられる。なんだかなぁ。
林の中を風景が流れるほどのスピードで走り抜けたので、到着まで異常は無かったような気がする。
「そう言うとこは、避けて通った」
くっ、そう言うオチか!
……目的地に着くと、ふしゅーふしゅーと鼻息のような音が辺りに響いていた。
確かに何本かの木が根元より少し上の部分から折られている。
しかし、昨晩暴れた動物が夜が明けたのにその場にとどまっているのはおかしくないか?
「キッ!」
この上からガヤの警戒音が響く。
足音を立てないようにカークが近づいて行くと、太くて立派な牙を大木に突き刺したままで固まっている黒っぽい生き物を発見。
あの体勢だと、頭突きをしようとしたけど牙の方が長くって思いっきり刺さってしまったのだろう。
周りを見る限り、細い木はそれに耐えられずに折れた模様。
動けないなら今のうちにトトとマーラを救出してしまおう!
「わかった」
カークが頷き、ガヤが木から降りてきて目的の木まで案内を買って出る。
手にはすぐ使えるように鉈が握られている。
フェイボアの横を通ると、血走った目で睨まれた。
足から背中までの高さがカークの胸の高さまである。デカい。
ふしゅーふしゅーと荒い鼻息漏らし、鼻水とよだれにまみれたその姿で睨まれるとかなり怖い!
さっさと行こう!
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