【下地版】ハズレ勇者の鬼畜スキル 〜ハズレだからと問答無用で追い出されたが、実は規格外の歴代最強勇者だった?〜

水先 冬菜

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世界の破滅編

魔族ですよ魔族!! めっちゃレアなんですけれども!?

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「ぐっ!!」

 俺が勢いよく引き抜かれたナイフが男の子の右腕部を斬り落とす。

「よくもっ!!!」

 すると、男の子の肩から触手のようなものが突き出て、瞬く間に腕が再生した。

「それって、超速再生って奴かな…………?

 凄い能力だね!!」

 きっと俺は今、目をギンギンに輝かせているだろう。

 漫画でしか見た事のなかった再生能力を今、俺はしかとこの目に焼き付けた。

 ああっ!!

 何と素晴らしき、ファンタジー世界!!

 この感動を皆にも伝えたいっ!!

「ふざけるなっ!?」

「失敬な…………!!

 感動しているんだよっ!?」

 何で、この感動が分からないのかなっ!?

 君が持っている能力は、実に素晴らしいものなんだよ!?

 誰もが一度は見てみたい筈だ!!!

 こと、異世界から来た連中なら特にっ!!!

 元の世界なんか、ポルターガイスト現象みたいな霊的なものはあっても、魔法みたいなものはないんだぞっ!?

「大体、何だよそれはっ!?」

「ん? 何って、これの事…………?」

 男の子が俺の腹の部分を指差した。

 そこには、少し破れたローブの内から見える白い物体が露出している。

「これ…………?

 ただの【プラモ装甲】だけど…………?」

「何なんだ!?

 それはっ!!?」

 何だと言われてもなぁ~…………。

 俺もまだよく分かってないんだよね?

 つい先日、だし…………。

 というか-------------

「君に教える義務…………ないよね…………?」

「そうか…………そんなに死にたいらしいな…………?」

 あれ?

 何か、怒っちゃってる?

 まずったかな??

「この魔王様の右腕にして、四天王の頂点に君臨するディーマン様に対して、よくもそんなおちょくった態度が取れるものだ!!

 私の計画を台無しにしてくれた分も合わせて、その命であがなえっ!!!」

「え?

 魔王様って言った…………?

 ちょ、ちょっと待って!!?

 君ってひょっとして-------------」

「今更怖気付いても遅いわ!!!

 貴様は此処で死に晒せっ!!!!」

 男の子の身体を突き破って、異形の形をした化け物が俺の目の前に姿を現す。

 悪魔のような翼を羽ばたかせ、トラのような獰猛な牙と爪を持った生物。

 間違いない!!

 きっと、これが魔族って奴だ!!?

 めっちゃレアじゃんっ!!!

 テンション上がるうううっ!!!!!!

「食らえええええ!!!!!」

「おっと…………!!」

 俺がヒラリと交わすと数件の建物が、その斬撃で倒壊して行く。

 たった一振りで、凄い威力!!

 掠っただけでも、危ないかもね!!!

「貴様…………何故、そんなに嬉しそうにしているんだ…………?」

「嬉しいに決まってるじゃないっ!!!

 ねぇねぇっ!!

 次よ次っ!!!

 もっと、凄い技があるんでしょうっ!?」

「貴様…………狂っているのか…………?」

 俺の反応に若干、戸惑いを浮かべる魔族。

 あれ?

 どちらかと言えば、引いているのか…………?

 ワイッ?!

 何故っ?!?!?!

「貴様は危険だっ!!!

 今、この場で排除するっ!!!!!」

 今度は、俺が困惑していると魔族が再びその爪を振り落とした。

 否、振り下ろしただけではない。

 口から火を吹き、翼をはためかせ、超絶的なスピードで俺の目をかく乱してくる。

 その上、あまりにも早過ぎる為、魔族が分身しているようにも見える。

「ははははははっ!!!!

 これなら、どうする事も出来まいっ!!!!」

 明らかに、勝ち誇ったような魔族の声がこだまする。

 そうでも、ないんだけどなぁ~…………。

 丁度良いし、此処で試すのもありかな…………?

 念のため、仮面を被ってっと-------------

「これで終わりだっ!!!」

 三方向から巨大な火球が俺に迫る。

 普通に避けられるが、今回はあえて避けたりはしない。

 何故なら-------------ちょっと、試したい事があってな…………!?


【スキルリリース】


 俺がそう唱えた瞬間、放たれた火球が一筋の光によって両断され、霧散した。

「そ、その姿は-------------!?」

『スキルリンク《プレイヤー・ワン》-------------俺の奥の手にして、俺自身が俺だけのスキルだ』

 驚愕に歪む魔族の瞳に、白き機神が首を向けた瞬間、魔族の視界が左右に、グニャリと歪んだ。

「ば、馬鹿な…………」

 斬られた気付いた時にはもう遅い。

 超速再生が間に合わない程の圧倒的な速さで、細切れにされた魔族は最後に、そんな情けない言葉を残して、この世を去った。

「グッバイ…………。

 貴重な経験をありがとう。

 魔族さん…………」

 俺がスキルを解いた瞬間、周りの風景に亀裂が走り、気が付けば、俺は元の喧騒のある町へと戻っていた。

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