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第1章 初雪〜ハツユキ〜

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 朝、俺はカーテンの隙間から覗き出る陽の光によって目が覚めた。

 普段なら清々しい感じの朝だが、今日はなんか体がだるいし、重い……。

 さっきの夢の所為か……?

 うん。たぶんそうだ……。

 そう結論付けて、俺はダイニングキッチンの方へ向かった。


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 ダイニングキッチンに到着した俺はとりあえず、四角い木造のテーブルの上に無造作に置かれたリモコンを手に取り、テレビの電源を付けた。

 いつも日課にしているニュース番組を見るためだ。

 テレビには昨夜、無数のドラゴンがここアルベール王国の都を襲撃してきたというニュースが流れている。
 
 バイト先に近い事もあり、少々驚いたが、ニュースによると突然現れた謎の少女がたった一人で全滅させたらしい。

 一度会ってみたいものだ。


 とりあえず、顔を洗って、昨日の残りものを温めて……?

「…………?」

 ふと、顔を洗っていた時、何かぎ胸のあたりに当たったような感触があった。

 何だ……? と思って胸のあたりに手を触れると何やら柔らかいものが、俺の体についていた。

 というか、なんか服がやけにきついような……。

 一瞬の困惑。だが、恐る恐る視線を下へさげてみる。

「…………へっ?」

 俺の視界に入ったもの。

 それはTシャツをはちきらせんと主張するふくらみがあった。

 というか、膨らみ以前に今出した声にも違和感が……。

 まさかと思い、テレビ横に取り付けてあるある姿見で自分の姿を確認した。

 うん。

 これは夢だな……。

 いや、夢に違いない……。

 きっと、昨日の疲れがまだ溜まっているんだ。

 確認した瞬間、俺はすぐさま現実逃避した。

 だって、こんなの非現実過ぎる。
 
 雪のように真っ白で、腰まで伸びた長い髪。
 色白で、小柄な整った顔立ち。
 瞳は水のように透き通っていて。
 体はなんというか、グラマラスというか出るところが出て、閉まっているところは閉まっている。

 率直にいうとスタイル抜群の和風美人といった感じの10代半ばぐらいの少女が目の前の姿見に映し出されていた。
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