最下級冒険者は英雄である事をひた隠す 〜生産スキルで、メカチート生産?〜

水先 冬菜

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第二章 魔王は再び蘇る?

修復率九十九パーセント

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 《魔力伝達回路》の修復強化完了。

 システムチェック。

 右腕部と《魔力伝達回路》の同期に不具合。

 《雷電》への魔力供給にエラー。

 許容以上の負荷のため、緊急停止プロセスを起動します。

「くそっ!!」

 カードデバイス《神電》の修復作業は難航していた。

 悔しさのあまり、テーブルに拳を叩き付ける俺。

 あれから、数日、不眠普及で、作業に没頭していた。

 《魔力伝達回路》自体は完成に持ち込めたのだが、全てを組み直してから、新たな問題が起きた。

 エネルギーの心臓部。

 パワードスーツの魔力源たる《魔力式変換駆動エンジン》の神聖強化版。

 《神聖式魔力増幅駆動エンジン》の神聖と《神電》の主武装、刀状の兵装である《雷電》の神聖が反発して、想定以上の負荷が掛かっていた。

 魔力を増幅する力と魔力を打ち消す力が互いに喧嘩して、機体も、装着者にも、ダメージを与えていた。

 前回の失敗を踏まえて、出力系の《リミッター》を掛けたのが、それも仇になったようだ。

 そもそも、《神電》は圧倒的な機動性と魔法の無効化を主に開発された機体だ。

 光をも超える全身の高起動ユニットを駆使して、魔力そのものを無効化する切断性の高めた刀で相手を斬り伏せる。

 だが、その反面、肉体に掛かる負荷が大きく、神聖同士が反発して、供給以上の魔力を消費していた。


 要するに、《神電》は二つの神聖が噛み合わないため、《ヴァルキリー》以上に燃費が悪い上、肉体に害を及ぼしているのだ。


 計算によれば、稼働時間はたったの五分。


 それ以上の稼働は、機体そのものが破損し、下手をすれば、肉体に取り返しのつかない後遺症が残るようだ。


 例えをあげるなら、両脚の神経組織が断裂して、二度と歩けなくなるとかも考えられる。


 だから、それを阻止するため、五分経過すると、《リミッター》が働いて、強制的にカードデバイス化するようにしてある。


 まさか、ここでも、燃費の悪さに悩まされるとは…………。


 しかも、肉体面での問題と稼働時間の問題も加わってだ。

 ほんと、パワードスーツに関しては問題が山積みだな…………。

 初期型のパワードスーツである《ヴァルキリー》だって、まだ、には至っていないというのに…………。


 ほんと、どうしたものか…………。


 一番の問題は《無限回廊》と《死への誘い》--------この相反する神聖の調和だ。


 元々、水と油な分、調整は困難だ。

 どうにかして、合わせ…………られないか…………。

「いや、待てよ…………」


 もしかしなくても、これなら…………!?

 カッと目を見開いた俺は、今思い付いた事を試してみた。

 すると…………。

「やっぱりか…………」

 その解析結果を見て、思わず、笑みが溢れる。

 この方法なら、稼働時間も大幅に上がるし、魔力の消費量も減らせられる。

 ある程度の問題は解消され、今からでも充分に間に合う。

「なら、さっそく…………!」

 俺は頬を叩いて、気合を入れ直すと、再び作業に没頭し出した。


 おかげで、また徹夜する事になったのだが、それは些細なものだ。


 何としても、こいつを完成させなければ、に届くもんも届かねぇからな…………。

 来るであろう未来に想いを馳せ、何とか、数日で、《神電》の修復率を九十九パーセントまで持ち込めた。

 ここから先は俺の腕次第。

 魔法理論上は可能だが、そもそも出来るかどうかも分からない代物。

 だが、俺のパワードスーツに関する知識が合わせれば、可能性は高くなる。

「さて、最後の追い上げ…………行くとしますか…………」

 俺は魔力を高めて、スキルを発動したのだった。
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