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1.私、お婿様ができました。
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「ううぅ…パーティーなんていやだなぁ…逃げたいなぁ…」
今日は年に一度の宮中での晩餐会。
国中の貴族、各国の代表が王宮に集められ、親睦を深める。
栄華を誇るヴァリエスの宴は豪勢で、華やかだ。
…私には拷問だけど
「団長…いえ、シャルロット姫」
私に従事するのは、私の右腕であるレジーナ。
眼鏡をかけ、知性が滲み出ている非の打ちどころのない男装の才女だ。
「王族である貴女がでなくてどうするのです」
「…おねがい、『姫』はやめて、『姫』は」
「何をおっしゃいますか。絶世の美貌、溢れるカリスマ、煌びやかなドレス、そしてそれを着こなす豊満な乳と尻…(じゅる)完璧な『姫』ではございませんか」
おっと、最後が変だぞー。卑猥だぞー。なんだー、そのヨダレは…
「私…もう34なんだけど…」
「何をおっしゃいます。私、熟女でもいけますので大丈夫ですよ姫」
おい…
「団長の言う通りだ。この雰囲気…あたしには合わないね」
部下のゼシカが不機嫌そうに言う。
おお、味方がいた…
「でも、一応団長は姫様なんだし、我慢するか」
うぅぅ…どうしよう。
確かにこういった席は好きじゃないけど、今日だけは、今日だけは逃げたい。
「あら、シャルロット姉様じゃない」
「あー、本当だ」
「うぐっ」
きてやがった…
異母妹のアリシアとレイナ…
「相変わらずシャル姉様はきれー」
「ほーんと、これでなんで貰い手がいないのかしらね」
ぐさっ…
私のハートを見えない刃が斬り裂く。
「だいじょうぶ!いつかシャル姉様にも素敵な旦那様ができるよ!」
「でも、もう…34…だもんね。左大臣殿なんてどう?シャルロット姉様を狙ってるらしいわよ」
異母妹の心の刃が連撃となる。
くそぉ、二人とも結婚してるからって…独身がそんなに悪いか!
知ってんだぞ、お前達の旦那が側室やら愛人囲ってんの!?
それに左大臣だとぉ!
あんな女癖の悪いブタ親父の慰み者なんかになるか!
だいたい、もう私はなぁ…
「シャルー」
びくぅっ!
私はその声に体を震わせる。
突然、異母妹達の顔が色めく。
声の主は、礼服を着た紅顔の美少年。
紅い髪に紅い瞳、背は私より低く、しかし、とても姿勢が正しい。
手に、幾つか果物や料理の皿を載せた銀盆を持っている。
「ど、ドラグ…ど、どうしたのだ?」
私はどもりながら問いかける。
「どうって…果物大好きだったでしょ。持ってきたよ」
はぅっ!やめてくれ!そんなそんな素敵な笑顔で私を見ないで!
「それと、ゼルダにはお肉」
「おう…ありがとな…」
ゼルダ!顔を赤らめるな!
「はい、白の方が好きだよねレジーナ」
「ふ、ふん。べ、別に感謝なんかしませんからね」
レジーナ!なにツンデレってんの!?
「ちょ、ちょっと、シャルロット姉様。誰この子」
「シャル姉様の部下?でも、シャル姉様のところって女性しか」
「うぐっ…むっ…じ、実はこの子は…」
「はじめまして」
だから、そんなまぶしい笑顔をするな!
異母妹達が『はうっ』とか言ってるじゃないか!
「ぼくはドラグ=アレフ=ドラゴニス。シャルロットの…」
なぜチラッと私をみる…まさか私に言えと!?
このドSめぇぇぇ…
「あの…その…お、夫のドラグです。はい」
その一言で、異母妹どころか、周りの連中まで驚愕しやがった。
今日は年に一度の宮中での晩餐会。
国中の貴族、各国の代表が王宮に集められ、親睦を深める。
栄華を誇るヴァリエスの宴は豪勢で、華やかだ。
…私には拷問だけど
「団長…いえ、シャルロット姫」
私に従事するのは、私の右腕であるレジーナ。
眼鏡をかけ、知性が滲み出ている非の打ちどころのない男装の才女だ。
「王族である貴女がでなくてどうするのです」
「…おねがい、『姫』はやめて、『姫』は」
「何をおっしゃいますか。絶世の美貌、溢れるカリスマ、煌びやかなドレス、そしてそれを着こなす豊満な乳と尻…(じゅる)完璧な『姫』ではございませんか」
おっと、最後が変だぞー。卑猥だぞー。なんだー、そのヨダレは…
「私…もう34なんだけど…」
「何をおっしゃいます。私、熟女でもいけますので大丈夫ですよ姫」
おい…
「団長の言う通りだ。この雰囲気…あたしには合わないね」
部下のゼシカが不機嫌そうに言う。
おお、味方がいた…
「でも、一応団長は姫様なんだし、我慢するか」
うぅぅ…どうしよう。
確かにこういった席は好きじゃないけど、今日だけは、今日だけは逃げたい。
「あら、シャルロット姉様じゃない」
「あー、本当だ」
「うぐっ」
きてやがった…
異母妹のアリシアとレイナ…
「相変わらずシャル姉様はきれー」
「ほーんと、これでなんで貰い手がいないのかしらね」
ぐさっ…
私のハートを見えない刃が斬り裂く。
「だいじょうぶ!いつかシャル姉様にも素敵な旦那様ができるよ!」
「でも、もう…34…だもんね。左大臣殿なんてどう?シャルロット姉様を狙ってるらしいわよ」
異母妹の心の刃が連撃となる。
くそぉ、二人とも結婚してるからって…独身がそんなに悪いか!
知ってんだぞ、お前達の旦那が側室やら愛人囲ってんの!?
それに左大臣だとぉ!
あんな女癖の悪いブタ親父の慰み者なんかになるか!
だいたい、もう私はなぁ…
「シャルー」
びくぅっ!
私はその声に体を震わせる。
突然、異母妹達の顔が色めく。
声の主は、礼服を着た紅顔の美少年。
紅い髪に紅い瞳、背は私より低く、しかし、とても姿勢が正しい。
手に、幾つか果物や料理の皿を載せた銀盆を持っている。
「ど、ドラグ…ど、どうしたのだ?」
私はどもりながら問いかける。
「どうって…果物大好きだったでしょ。持ってきたよ」
はぅっ!やめてくれ!そんなそんな素敵な笑顔で私を見ないで!
「それと、ゼルダにはお肉」
「おう…ありがとな…」
ゼルダ!顔を赤らめるな!
「はい、白の方が好きだよねレジーナ」
「ふ、ふん。べ、別に感謝なんかしませんからね」
レジーナ!なにツンデレってんの!?
「ちょ、ちょっと、シャルロット姉様。誰この子」
「シャル姉様の部下?でも、シャル姉様のところって女性しか」
「うぐっ…むっ…じ、実はこの子は…」
「はじめまして」
だから、そんなまぶしい笑顔をするな!
異母妹達が『はうっ』とか言ってるじゃないか!
「ぼくはドラグ=アレフ=ドラゴニス。シャルロットの…」
なぜチラッと私をみる…まさか私に言えと!?
このドSめぇぇぇ…
「あの…その…お、夫のドラグです。はい」
その一言で、異母妹どころか、周りの連中まで驚愕しやがった。
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面白そうな設定だと思います。
これからも頑張ってください。