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序章/陵辱の暗黒時代のハジマリ
0.災厄の誕生
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『災厄』はある日、突然生まれた。
●
『それ』が意識を手に入れた時、流れの急な川の岸辺に倒れていた。
『それ』は醜かった。
顔はゴブリンに近いようだが、ゴブリンよりも嫌悪感を抱く醜さ。
長時間餓えていたのか骨皮だけの身体に垂れ下る大きく醜悪な『逸物』。
―― ギ、ギィ… ――
かなりの距離を流されてきたようで、『それ』の身体には倦怠感と所々に鈍い痛みがあり、空腹の状態で息も絶え絶え、助かる見込みもない瀕死の状態だ。
後、数時間…もしくは数十分もあれば、死ぬ。
『ハァ、ハァッ!』
一匹の狼が瀕死の『それ』を餌と見なし、近づいてくる。
狼は匂いを嗅ぎ、『それ』の状態を確認し、判断する。
―― これはもう『肉』だ ――
いつもは他の獣を狩る狼だが、この日は労せず『肉』にありつける。
獣ながら狼はささやかな幸福を感じ、『肉』に噛みつ――
『ギャワッ!』
狼は悲鳴を上げる。
噛みつこうとした『肉』が、逆に自分の喉元に噛みついたのだ。
暴れまわる狼の喉元から流れる血を啜りながら、骨と皮だけの腕で必死に狼を捕える。
そして、少しずつ狼の喉の肉を咀嚼し始めた。
生きたまま喰われていく狼は、しばらくして動かなくなった。
その後、動かなくなった狼を『それ』は喰い始めた。
考えなしに噛みつき、噛み千切り、咀嚼し、毛を吐き出しながら肉を喰い、内臓を啜り、骨を齧り砕く。
しばらくすると、喰い終わり、辺りには血の跡だけが残っている。
喰い終わると川の水を飲み、そのまま寝転がり、睡眠を取る。
今喰い終わった狼を己の肉にする為に…
『それ』が睡眠を取り始めて、小一時間後、再び狼が現れた。
『グルゥゥゥゥゥゥッ…ガァァァァァァッ!』
『それ』が事前に目を覚まし、気付いたのは、警戒心と必要以上の敵意を丸出しにして吠えていたためだった。
それもそのはず…
この狼は喰い殺された狼の妻だった。
大事な愛しい夫を殺されて、殺意を剥き出しにしている。
『それ』は同じように喰おうした時、ふと、その狼の匂いを嗅ぐ。
自然と『それ』は
―― にたぁ… ――
おぞましい笑みと舌なめずりをする。
股間の逸物を隆起させ、吠える狼に『それ』は『ケダモノ』の如く襲いかかった。
数十分後、狼は悶絶して、泣くのような鳴声を出していた。
夫を受け入れていた場所を散々犯され、加減を知らぬ『ケダモノ』の責めに耐えきれなかった。
しかし、今も容赦無く狼犯している『ケダモノ』は不満だった。
―― ナニカ…チガウ… ――
そう思って、何度目かの穢れた汚液を狼に吐き出すと、容赦無く噛みつき、喰い始めた。
喰い終わると、再び寝始める。
すると、『ケダモノ』の骨と皮だけの身体が少しずつ膨らんでいく。
その光景は気味が悪く、おぞましい変化だった。
数時間後、『ケダモノ』が目を覚ました時には、身体が整っていた。
喰らったモノをそのまま血肉とした『ケダモノ』の身体に再び異変が起きる。
先程の狼を犯した時とは比べ物にならない程の衝動が『ケダモノ』の身体を襲う。
マグマのような性欲は『ケダモノ』の逸物を痛々しい程に勃起させ、『ケダモノ』に狂いそうな灼熱の衝動が全身を襲う。
放っておいても汚液を撒き散らしそうな勢いだ。
―― ナ、ナニカ…!ナニカ、ナイノカ! ――
その時、『ケダモノ』は何かに気づき、鼻を動かす。
先程より、遥かに利く鼻が『ケダモノ』に教える。
そして、『ケダモノ』は森を走る。
『匂い』の元に…
マグマのような本能が求めるソレ…
―― ミ、ミツケタッ! ――
白い肌。
整った顔。
果実のような乳房。
独特の甘い匂い。
『ケダモノ』は本能を剥いて襲いかかった。
●
『それ』が意識を手に入れた時、流れの急な川の岸辺に倒れていた。
『それ』は醜かった。
顔はゴブリンに近いようだが、ゴブリンよりも嫌悪感を抱く醜さ。
長時間餓えていたのか骨皮だけの身体に垂れ下る大きく醜悪な『逸物』。
―― ギ、ギィ… ――
かなりの距離を流されてきたようで、『それ』の身体には倦怠感と所々に鈍い痛みがあり、空腹の状態で息も絶え絶え、助かる見込みもない瀕死の状態だ。
後、数時間…もしくは数十分もあれば、死ぬ。
『ハァ、ハァッ!』
一匹の狼が瀕死の『それ』を餌と見なし、近づいてくる。
狼は匂いを嗅ぎ、『それ』の状態を確認し、判断する。
―― これはもう『肉』だ ――
いつもは他の獣を狩る狼だが、この日は労せず『肉』にありつける。
獣ながら狼はささやかな幸福を感じ、『肉』に噛みつ――
『ギャワッ!』
狼は悲鳴を上げる。
噛みつこうとした『肉』が、逆に自分の喉元に噛みついたのだ。
暴れまわる狼の喉元から流れる血を啜りながら、骨と皮だけの腕で必死に狼を捕える。
そして、少しずつ狼の喉の肉を咀嚼し始めた。
生きたまま喰われていく狼は、しばらくして動かなくなった。
その後、動かなくなった狼を『それ』は喰い始めた。
考えなしに噛みつき、噛み千切り、咀嚼し、毛を吐き出しながら肉を喰い、内臓を啜り、骨を齧り砕く。
しばらくすると、喰い終わり、辺りには血の跡だけが残っている。
喰い終わると川の水を飲み、そのまま寝転がり、睡眠を取る。
今喰い終わった狼を己の肉にする為に…
『それ』が睡眠を取り始めて、小一時間後、再び狼が現れた。
『グルゥゥゥゥゥゥッ…ガァァァァァァッ!』
『それ』が事前に目を覚まし、気付いたのは、警戒心と必要以上の敵意を丸出しにして吠えていたためだった。
それもそのはず…
この狼は喰い殺された狼の妻だった。
大事な愛しい夫を殺されて、殺意を剥き出しにしている。
『それ』は同じように喰おうした時、ふと、その狼の匂いを嗅ぐ。
自然と『それ』は
―― にたぁ… ――
おぞましい笑みと舌なめずりをする。
股間の逸物を隆起させ、吠える狼に『それ』は『ケダモノ』の如く襲いかかった。
数十分後、狼は悶絶して、泣くのような鳴声を出していた。
夫を受け入れていた場所を散々犯され、加減を知らぬ『ケダモノ』の責めに耐えきれなかった。
しかし、今も容赦無く狼犯している『ケダモノ』は不満だった。
―― ナニカ…チガウ… ――
そう思って、何度目かの穢れた汚液を狼に吐き出すと、容赦無く噛みつき、喰い始めた。
喰い終わると、再び寝始める。
すると、『ケダモノ』の骨と皮だけの身体が少しずつ膨らんでいく。
その光景は気味が悪く、おぞましい変化だった。
数時間後、『ケダモノ』が目を覚ました時には、身体が整っていた。
喰らったモノをそのまま血肉とした『ケダモノ』の身体に再び異変が起きる。
先程の狼を犯した時とは比べ物にならない程の衝動が『ケダモノ』の身体を襲う。
マグマのような性欲は『ケダモノ』の逸物を痛々しい程に勃起させ、『ケダモノ』に狂いそうな灼熱の衝動が全身を襲う。
放っておいても汚液を撒き散らしそうな勢いだ。
―― ナ、ナニカ…!ナニカ、ナイノカ! ――
その時、『ケダモノ』は何かに気づき、鼻を動かす。
先程より、遥かに利く鼻が『ケダモノ』に教える。
そして、『ケダモノ』は森を走る。
『匂い』の元に…
マグマのような本能が求めるソレ…
―― ミ、ミツケタッ! ――
白い肌。
整った顔。
果実のような乳房。
独特の甘い匂い。
『ケダモノ』は本能を剥いて襲いかかった。
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