迷子

1・虎の部屋

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→「虎の絵が描かれた襖の部屋」(メリーバッドエンド)

やしろは見つからない場所って言ってた、ってことはおれが自分から訪れない場所なのではないかと思い、あの部屋に向かった。

部屋の中には綺麗置かれた大きめの布団が真ん中にひかれ、小さめのたんすが置いてある。

とりあえず、布団をひっくり返してみる、が見つからない。
次にたんすの中を見ようとした瞬間、部屋の近くで声がした。

「かくれんぼに誘ってるのかな？見つかったらあさとには罰ゲーム受けてもらうからね」

楽しそうな声で恐ろしいことを言っている。
廊下から足音がする。
やばい、この部屋隠れる場所がない！！

どうしよう、とりあえず、ぐしゃぐしゃの布団を適当に被り、息をころす。


ピシャ、

「まさか、自分からこの部屋に隠れてないよね。まさかね」


心臓がバクバク言っている。

「こっちにはきていないのかな」

ピシャ

襖が閉まる音がする。


「ぷ、はあっ、はぁ、」

布団で息を止めるのはキツく、急いで布団をどかした。








「自分からこの部屋に来てくれたんだ♡」



襖の前にやしろが笑顔で立っている。


「あ、……」

まずい、やっちゃった。



「そっか、あさとも僕と同じ気持ちだったんだね。」


「違う、おれは、おれは家に帰りたい！」



「そんなこと言えるのも今日までだよ」