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第四章 主神との出会い編
第10話‐3 俺とお前は運命共同体
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翌日。
ヒュアキントスとアドニスは2人とも眠りにつくことができず、朝を迎えた。
(はぁ、さすがに眠れなかったな…あんなこと知ったら…)
ヒュアキントスは日課の朝のランニングをしながら、ぼんやりした頭でそう思っていた。
その日、マスターからB-PROJECTの4人に通告があった。
「諸君。音楽の神アポロン様のレッスンも問題はなかったようだね。これからも引き続き失礼がないように。さて、今日は君達に重要な知らせがある」
「………何でしょうか?」
「君達が取り組んでいるこのプロジェクトは、『天界にアイドル文化を誕生させることを成功させる』ことだったな。…だが、それでは曖昧すぎると思わないかい?何をもってプロジェクトの成功なのか…。それでは君達の望みを叶える指標も見えなくなってしまう。そこで!」
マスターは仰々しく説明した。
「君達に試練を用意することにした」
「し、試練!?」
「そうだ。それに明確なゴールは必要だろう。そのゴールを達成したら、君たちの望みを叶えてあげよう。その後のアイドル活動も継続するかやめるか選んでも構わない」
その言葉に一同はざわついた。
しかし、これは願ってもないチャンスだった。なぜなら今までずっと目標もなく漠然としていて、到着点がわからなかったからだ。
それが明確に示されるのだ!しかもそれを達成できれば、アイドル活動をやめても良いという。
まさに願ったり叶ったりだった。
皆それぞれ期待に満ちた表情をしていたが、次の言葉に表情が固まることとなった。
「さて、そのゴールだが…君達がデビューライブをした会場、そこで行うライブ動員を満員にすることだ!」
「え!?そ、そんな!無理ですよ!あそこ収容人数1万人の会場なんですよ!」
ちなみに収容人数1万人の会場は、地球の日本でいうと日本武道館と同じくらいである。
「これは決定事項だ!そして、チャンスは1回限り。あの会場はなかなか抑えられないからね。これから本格的に活動をしてもらうが、あの会場でライブするまでの間、満員にできるよう励むことだな」
「え~っ!そんなの無茶だよ~!どうしよう~!」
「マジかよ……」
「おやおや、これは大変だね」
「ふん」
4人はそれぞれの反応をしたが、
「でも決まってるなら、やるしかないよね!頑張ろう!みんな!えい!えい!おー!!」
ヒュアキントスだけは前向きだった。
そんなヒュアキントスの様子を見た他のメンバーたちは呆れながらも、内心頼もしくも思っていたのだったーー
第11話に続く・・・
ヒュアキントスとアドニスは2人とも眠りにつくことができず、朝を迎えた。
(はぁ、さすがに眠れなかったな…あんなこと知ったら…)
ヒュアキントスは日課の朝のランニングをしながら、ぼんやりした頭でそう思っていた。
その日、マスターからB-PROJECTの4人に通告があった。
「諸君。音楽の神アポロン様のレッスンも問題はなかったようだね。これからも引き続き失礼がないように。さて、今日は君達に重要な知らせがある」
「………何でしょうか?」
「君達が取り組んでいるこのプロジェクトは、『天界にアイドル文化を誕生させることを成功させる』ことだったな。…だが、それでは曖昧すぎると思わないかい?何をもってプロジェクトの成功なのか…。それでは君達の望みを叶える指標も見えなくなってしまう。そこで!」
マスターは仰々しく説明した。
「君達に試練を用意することにした」
「し、試練!?」
「そうだ。それに明確なゴールは必要だろう。そのゴールを達成したら、君たちの望みを叶えてあげよう。その後のアイドル活動も継続するかやめるか選んでも構わない」
その言葉に一同はざわついた。
しかし、これは願ってもないチャンスだった。なぜなら今までずっと目標もなく漠然としていて、到着点がわからなかったからだ。
それが明確に示されるのだ!しかもそれを達成できれば、アイドル活動をやめても良いという。
まさに願ったり叶ったりだった。
皆それぞれ期待に満ちた表情をしていたが、次の言葉に表情が固まることとなった。
「さて、そのゴールだが…君達がデビューライブをした会場、そこで行うライブ動員を満員にすることだ!」
「え!?そ、そんな!無理ですよ!あそこ収容人数1万人の会場なんですよ!」
ちなみに収容人数1万人の会場は、地球の日本でいうと日本武道館と同じくらいである。
「これは決定事項だ!そして、チャンスは1回限り。あの会場はなかなか抑えられないからね。これから本格的に活動をしてもらうが、あの会場でライブするまでの間、満員にできるよう励むことだな」
「え~っ!そんなの無茶だよ~!どうしよう~!」
「マジかよ……」
「おやおや、これは大変だね」
「ふん」
4人はそれぞれの反応をしたが、
「でも決まってるなら、やるしかないよね!頑張ろう!みんな!えい!えい!おー!!」
ヒュアキントスだけは前向きだった。
そんなヒュアキントスの様子を見た他のメンバーたちは呆れながらも、内心頼もしくも思っていたのだったーー
第11話に続く・・・
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