天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第五章 スポンサー編

第15話‐1 初めてのキス

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第15話「初めてのキス」

残り2件のスポンサー獲得に行き詰まるヒュアキントスは、狡知の神ロキから作戦を提案されていたのだった・・・ 


「ちょっと大きな声じゃ言えないな。耳貸して」

ヒュアキントスは素直に耳を貸し、ロキはそっと小声で囁いた。

「ま・く・ら♡」
「………え??」
「だからぁ、枕だよ。枕営業♡」


それを聞いた途端、ヒュアキントスの顔は真っ赤になった。

「!!で、できません!!そんなこと…!」


ロキは爆笑した。

「あっはっは!!冗談に決まってるでしょ!」
「な、何だ~~。もう、からかわないでくださいよ!」



「ごめんごめん。真面目な話、そんなの倫理的にNGだよ。だってハラスメントだからね。地球じゃ枕営業は横行してるみたいだけど、天界では絶対禁止されてるから。それに君達って音楽活動だよね?音楽業界はあのアポロンが牛耳ってるから、あいつはそんな不正は絶対許さないよ」

ヒュアキントスはそれを聞いて安心した。


「お詫びに、とっておきの方法を教えてあげるよ」
「本当ですか!?」
「それはね・・・・・・」


***

「アドニス、ガニュメデス。君達はもうスポンサーが見つかってるけど、頼む、協力してほしい!」
ヒュアキントスは彼らに頭を下げていた。


彼らは顔を見合わせて困惑していた。一体どうしたというのだろう?そう思っていると……

「みんなで番組に出演したいんだ!!」
「番組??」



彼の話はこうだった。
ロキからされた提案というのは、ネット上の人気番組に出演することだった。


ここシリウス及び天界にもネットはあり、地球でいうSNSもあって、ネット上で個人が番組を公開するシステムもある。


地球でいうところのYOUTUBEやニコニコ動画のようなものだ。

このネット番組はTVとは違い、個人が自由に番組(チャンネル)を持つことができ、中にはかなり影響力が高い個人チャンネルもある。



そんな人気チャンネルのゲストとして出演し、企業にアピールすればスポンサーがつくかもしれないということだったのだ・・・。もちろんギャラなどはない。しかし知名度を上げるには良い機会だというのだ。

影響力が高いチャンネルは企業もチェックしていることも多い。


TVに出演するのは難しいが、個人チャンネルであれば可能である。



そんな話を聞いて2人は驚いたのだった。

(そうか……その手があったのか……!さすがだな……)
(へえ、面白そうだな。よし!やってみようか…)


2人は賛成してくれたのだった。ナルキッソスも渋々賛成した。そして早速打ち合わせをし、収録日を迎えたのだった・・・。

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