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第十四章 恋愛禁止編
第40話‐1 許されない恋
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第40話「許されない恋」
突然の発言に皆が唖然としていた。
「ナルキッソス……」
ナルキッソスはエロスを見据え、さらに続けて発言した。
「この4人でやり遂げると決めてるんで。僕も辞めることにします。2人が抜けるくらいなら、僕も抜けた方がマシです」
その言葉に今度は全員が絶句したのだった。
彼がそこまで思いつめていたなんて思いもしなかったし、そんなことを思っていたなんて知らなかったからだーーー
「おい、何言ってるんだよ、ナル……!」
「そうだよ、君はどうしても叶えたい願いがあるんだろ?そのためにこれまで頑張ってきたのに…。君まで辞める必要なんて・・・」
アドニスとヒュアキントスは必死で説得しようとした。
その時、エロスが咳ばらいをした。
「君達。勝手に青春ドラマみたいなノリで盛り上がらないでくれる?ふーん、なるほど…。確かに3人が一気に抜けられたんじゃもはやグループとして成り立たないよね。まあ、いいや。今回は僕の負けにしてあげるよ」
「ほ、本当ですか!?」
「うん、いいよ。その代わり条件付きだけどね」
「条件?」
「ヒュアキントス君とアドニス君。君達が恋愛をしてる相手とは今後会うことは一切やめること。それが約束できるなら、今回の件はなかったことにしよう」
(え……それってつまり……)
せっかく想いが通じ合ったのに、諦めなくてはならないということなのかーー その条件を呑むということはつまり、もう会うことはできないということだ。
そんなの嫌だ……!絶対に……! でも、もしそれで許してもらえるというのなら、受け入れるべきなのかもしれない…… 複雑な心境だったが、今は従うしかなかった。
「わかりました。約束します」
そう言って頷くことしかできなかった。
こうして、なんとか最悪の事態を免れることができたのだった。
***
ーーその夜。
ヒュアキントスは寮の自室で、ベッドに突っ伏しながら落ち込んでいた。
今日は色んなことがありすぎて頭がパンクしそうだったが、悩んでいるのはアポロンのことだった。
(アポロン様……諦めないといけないんだ……)
そして、エロスに言われた言葉がずっと頭の中を回っていた。
『君達は自分の立場をわかってないようだね』
『罪も忘れて恋愛に現を抜かすなんて、いいご身分だね』
その言葉はヒュアキントスにとって、深く胸に突き刺さるものだった。
(エロス様の言うとおりだ…言われなくたって、わかってたことなのに。最初から、僕はあの方の隣に立つ資格なんてなかったんだ…僕は、あの方の隣に立つことなんてできない・・・だって、罪を犯してるんだから・・・)
そんなことを考えながら枕に顔を埋めていた。
しばらく落ち込んでいたが、ふと起き上がり、決意した顔で携帯端末を手に取った。
(僕はアポロン様と結ばれることはない・・・諦めなくちゃいけないんだ。だけど…この前のように誤解でアポロン様を傷つけたくない。今度はちゃんと向き合わないといけない…!)
そう思ったら居ても立っても居られなくなり、気づけば電話をかけてしまっていたーーー
突然の発言に皆が唖然としていた。
「ナルキッソス……」
ナルキッソスはエロスを見据え、さらに続けて発言した。
「この4人でやり遂げると決めてるんで。僕も辞めることにします。2人が抜けるくらいなら、僕も抜けた方がマシです」
その言葉に今度は全員が絶句したのだった。
彼がそこまで思いつめていたなんて思いもしなかったし、そんなことを思っていたなんて知らなかったからだーーー
「おい、何言ってるんだよ、ナル……!」
「そうだよ、君はどうしても叶えたい願いがあるんだろ?そのためにこれまで頑張ってきたのに…。君まで辞める必要なんて・・・」
アドニスとヒュアキントスは必死で説得しようとした。
その時、エロスが咳ばらいをした。
「君達。勝手に青春ドラマみたいなノリで盛り上がらないでくれる?ふーん、なるほど…。確かに3人が一気に抜けられたんじゃもはやグループとして成り立たないよね。まあ、いいや。今回は僕の負けにしてあげるよ」
「ほ、本当ですか!?」
「うん、いいよ。その代わり条件付きだけどね」
「条件?」
「ヒュアキントス君とアドニス君。君達が恋愛をしてる相手とは今後会うことは一切やめること。それが約束できるなら、今回の件はなかったことにしよう」
(え……それってつまり……)
せっかく想いが通じ合ったのに、諦めなくてはならないということなのかーー その条件を呑むということはつまり、もう会うことはできないということだ。
そんなの嫌だ……!絶対に……! でも、もしそれで許してもらえるというのなら、受け入れるべきなのかもしれない…… 複雑な心境だったが、今は従うしかなかった。
「わかりました。約束します」
そう言って頷くことしかできなかった。
こうして、なんとか最悪の事態を免れることができたのだった。
***
ーーその夜。
ヒュアキントスは寮の自室で、ベッドに突っ伏しながら落ち込んでいた。
今日は色んなことがありすぎて頭がパンクしそうだったが、悩んでいるのはアポロンのことだった。
(アポロン様……諦めないといけないんだ……)
そして、エロスに言われた言葉がずっと頭の中を回っていた。
『君達は自分の立場をわかってないようだね』
『罪も忘れて恋愛に現を抜かすなんて、いいご身分だね』
その言葉はヒュアキントスにとって、深く胸に突き刺さるものだった。
(エロス様の言うとおりだ…言われなくたって、わかってたことなのに。最初から、僕はあの方の隣に立つ資格なんてなかったんだ…僕は、あの方の隣に立つことなんてできない・・・だって、罪を犯してるんだから・・・)
そんなことを考えながら枕に顔を埋めていた。
しばらく落ち込んでいたが、ふと起き上がり、決意した顔で携帯端末を手に取った。
(僕はアポロン様と結ばれることはない・・・諦めなくちゃいけないんだ。だけど…この前のように誤解でアポロン様を傷つけたくない。今度はちゃんと向き合わないといけない…!)
そう思ったら居ても立っても居られなくなり、気づけば電話をかけてしまっていたーーー
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