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第十七章 グループの分裂編
第47話-1 ヘルメスの誘惑
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第47話 「ヘルメスの誘惑」
伝令の神ヘルメスから仕事の依頼を受けたナルキッソスは、彼の会社に来ていた。
応接間に通されると、すでにヘルメスが座って待っていたのだ。彼が入ってきたことに気付くと立ち上がり笑顔で出迎えてくれたのだった。
「やぁ、よく来てくれたね♪さあどうぞこちらへ」
そう言って椅子に座るよう促されたので素直に従うことにした。
勧められるままに席に着くと早速本題に入ることになった。
「・・・・・というわけで、CMの仕事の件は以上なんだが、実はね。今日君を呼んだのは、もう一つ話があるんだ」
そこで一旦言葉を区切ると、真剣な表情でこちらを見つめてきたのだ。そのただならぬ雰囲気に緊張が走った。一体どんな話が飛び出してくるのだろうか・・・
「実はね、私も作曲をやることがあってね。アポロンほどではないけど、一応自分で作った曲があるんだ。それで良ければ君に歌って欲しいと思っているんだが、どうかな?」
まさかの提案だった。
しかし何故自分なのだろうか?
他にも有名な歌手などたくさんいるだろうし、わざわざ新人である自分を指名してくる理由がわからなかった。
「いや、はっきり言う方がいいね。君を引き抜きたいと思ってる」
「・・・え?」
突然のことに思考が追いつかず、間の抜けた声が出ただけだった。
そしてようやく理解した途端、驚きのあまり固まってしまったのである。
そんな様子を気にすることなくヘルメスは言葉を続けた。
「私は伝令の神だが、芸能関係にも伝手を持っていてね。この前のライブを観た時ピンときたんだ!これは素晴らしい才能を持っているって!ねえ、ソロでやってみないか?」
「すみません。お断りします」
ナルキッソスはあっさりと断ったのだ。そして言葉を続けた。
「仲間を裏切れないんで。あいつらには恩もあるし、4人でやり遂げると決めてるので」
その答えを聞いた瞬間、ヘルメスはニヤリと笑ったかと思うと意に介さない様子でこう切り出した。
伝令の神ヘルメスから仕事の依頼を受けたナルキッソスは、彼の会社に来ていた。
応接間に通されると、すでにヘルメスが座って待っていたのだ。彼が入ってきたことに気付くと立ち上がり笑顔で出迎えてくれたのだった。
「やぁ、よく来てくれたね♪さあどうぞこちらへ」
そう言って椅子に座るよう促されたので素直に従うことにした。
勧められるままに席に着くと早速本題に入ることになった。
「・・・・・というわけで、CMの仕事の件は以上なんだが、実はね。今日君を呼んだのは、もう一つ話があるんだ」
そこで一旦言葉を区切ると、真剣な表情でこちらを見つめてきたのだ。そのただならぬ雰囲気に緊張が走った。一体どんな話が飛び出してくるのだろうか・・・
「実はね、私も作曲をやることがあってね。アポロンほどではないけど、一応自分で作った曲があるんだ。それで良ければ君に歌って欲しいと思っているんだが、どうかな?」
まさかの提案だった。
しかし何故自分なのだろうか?
他にも有名な歌手などたくさんいるだろうし、わざわざ新人である自分を指名してくる理由がわからなかった。
「いや、はっきり言う方がいいね。君を引き抜きたいと思ってる」
「・・・え?」
突然のことに思考が追いつかず、間の抜けた声が出ただけだった。
そしてようやく理解した途端、驚きのあまり固まってしまったのである。
そんな様子を気にすることなくヘルメスは言葉を続けた。
「私は伝令の神だが、芸能関係にも伝手を持っていてね。この前のライブを観た時ピンときたんだ!これは素晴らしい才能を持っているって!ねえ、ソロでやってみないか?」
「すみません。お断りします」
ナルキッソスはあっさりと断ったのだ。そして言葉を続けた。
「仲間を裏切れないんで。あいつらには恩もあるし、4人でやり遂げると決めてるので」
その答えを聞いた瞬間、ヘルメスはニヤリと笑ったかと思うと意に介さない様子でこう切り出した。
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