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第十七章 グループの分裂編
第48話-1 ガニュメデスの衝撃の告白
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第48話「ガニュメデスの衝撃の告白」
ナルキッソスが、ヘルメスからソロデビューの打診を受けていた一方。
ガニュメデスはゼウスから言われたことに思いを巡らせていた。
『あの2人の免罪符を求めるのであれば、試練を与えるーー』
そう告げられていたのだ。
1万3千年前に大罪を犯し、眠りについたまま処罰を保留にされていた植物神2人。
彼らを救うためには、ゼウスの助けを借りるしかないと思ったガニュメデスだったが、その覚悟を試されようとしていたのだ。
(僕は性愛を感じないし誰も愛したことはない。だが僕の中にも愛はあったのか・・・)
***
ガニュメデスが自らの愛に対して思いを巡らす一方、ナルキッソスも愛について悩んでいた。
(僕は僕しか愛せない呪いにかけられている。なのに、ヘルメス様に抱きしめれて、キスをされても嫌じゃなかった…もしかして…)
彼はある可能性を考え始めていた。
(呪いが、解除され始めているーーー?)
考えてみると覚えがあった。
今も鏡をよく見るが、明らかに以前より減っているのだ。
今も自分のことを愛しているが、以前ほどの熱量は感じなくなっていたのだ。
(ということは、僕が誰かを愛することができるようになるってことなのか...?)
そんな考えが頭をよぎった時、ハッと我に返った。
(え…?もし呪いが解除されつつあるとすれば…僕への愛はなくなってしまうのか?)
その事実に気付いた時、全身が震え上がった。
(ずっと、この呪いを解きたかった。だけど…)
自分への愛がなくなることが急に怖くなったのだ。なぜなら、それまでの彼は自分のことが嫌いだからだった。
自分しか愛せない呪いは苦しみでしかなく、ずっと逃れたかった。
だが反面、自分だけ愛せれば気が楽でもあった。
他人と関わることに無関心でもいられた。他の者に愛を求める必要もないからだ。
しかし今は違う。愛されたいと願う気持ちが芽生え始めていたことに彼は気付いた。
そして同時に恐怖心を抱いていた。今まで築き上げてきたものが崩壊するかもしれないということにだ。
自分が自分でいられる唯一の居場所を失いたくないと思っていたのだった。
ナルキッソスは初めて感じる感情に戸惑っていた。
ナルキッソスが、ヘルメスからソロデビューの打診を受けていた一方。
ガニュメデスはゼウスから言われたことに思いを巡らせていた。
『あの2人の免罪符を求めるのであれば、試練を与えるーー』
そう告げられていたのだ。
1万3千年前に大罪を犯し、眠りについたまま処罰を保留にされていた植物神2人。
彼らを救うためには、ゼウスの助けを借りるしかないと思ったガニュメデスだったが、その覚悟を試されようとしていたのだ。
(僕は性愛を感じないし誰も愛したことはない。だが僕の中にも愛はあったのか・・・)
***
ガニュメデスが自らの愛に対して思いを巡らす一方、ナルキッソスも愛について悩んでいた。
(僕は僕しか愛せない呪いにかけられている。なのに、ヘルメス様に抱きしめれて、キスをされても嫌じゃなかった…もしかして…)
彼はある可能性を考え始めていた。
(呪いが、解除され始めているーーー?)
考えてみると覚えがあった。
今も鏡をよく見るが、明らかに以前より減っているのだ。
今も自分のことを愛しているが、以前ほどの熱量は感じなくなっていたのだ。
(ということは、僕が誰かを愛することができるようになるってことなのか...?)
そんな考えが頭をよぎった時、ハッと我に返った。
(え…?もし呪いが解除されつつあるとすれば…僕への愛はなくなってしまうのか?)
その事実に気付いた時、全身が震え上がった。
(ずっと、この呪いを解きたかった。だけど…)
自分への愛がなくなることが急に怖くなったのだ。なぜなら、それまでの彼は自分のことが嫌いだからだった。
自分しか愛せない呪いは苦しみでしかなく、ずっと逃れたかった。
だが反面、自分だけ愛せれば気が楽でもあった。
他人と関わることに無関心でもいられた。他の者に愛を求める必要もないからだ。
しかし今は違う。愛されたいと願う気持ちが芽生え始めていたことに彼は気付いた。
そして同時に恐怖心を抱いていた。今まで築き上げてきたものが崩壊するかもしれないということにだ。
自分が自分でいられる唯一の居場所を失いたくないと思っていたのだった。
ナルキッソスは初めて感じる感情に戸惑っていた。
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