天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第二十章 ユニット組分け編

第60話‐1 知恵の神エンキ

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第60話「知恵の神エンキ」


グループ内でのユニット対決をすることが決まった美少年達だが、本人達の意思により組み合わせが決まった。

ヒュアキントスとナルキッソス、アドニスとガニュメデスというユニットである。

彼らをそれぞれプロデュースするマスターことロキと、ヘルメスの元にもその結果が知らされた。

2人はそれぞれ、思惑を巡らせていたのだった。



(なるほど。ナルキッソス君はヒュアキントス君と組むのか。できればアドニス君が良かったんだけどなあ)
ヘルメスは心の中で呟く。

彼が考えていたのは、ナルキッソスとアドニスでペアを組み、女性人気を狙ったユニットにするということだった。

アドニスは女性人気が一番高いので、ターゲット層を女性にしてかっこいい路線のコンセプトにしようと考えていたのだ。
それにアドニスを引き込めば、アフロディーテやペルセポネを味方にすることもできる。

(それに、かっこいいイメージのナルキッソス君も見てみたいし♡)

妄想をして思わずニヤニヤしてしまうヘルメス。

しかし、残念ながら目論見は外れてしまったようだ。

(まあ、仕方ないか…さて、あの2人のペアだとするとどういう路線で行くかな)
そう思い直し、頭を切り替えることにしたのだった。

***

一方、ロキも同じように思案していた。

(んー…。やっぱ仲が良い者同士で組んだかあ~。ヒュアキントス君が良かったんだけどな。あの子は忖度もできて太鼓持ちだし、それにアポロンを引き込めそうだからな)

美少年達が持つコネクションや繋がりも積極的に利用するつもりだった。

(だがアドニス君も女性人気は一番高いし、それにコネならガニュメデス君も強いしな。さてどうしたものか)

ロキはこの対決に何が何でも勝ちたいと思っていた。

なぜならヘルメスに対して、自分が上だと示したいというプライドがあったからだ。

それに彼はナルキッソスを引き抜こうとしたくらいなので、彼が勝てば奪われてしまうかもしれない。


(万が一でも負けるわけにはいかない…!よし、僕の先輩である彼に相談してみることにしよう!)

そう思った彼は早速行動に移したのだったーーー

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