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第二十四章 ユニット対決開始編
第76話‐1 処女神達の鑑賞
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第76話「処女神達の鑑賞」
ます先発でライブを披露した、ヒュアキントスとナルキッソス組。
タイプの違う2人ではあるが、相性の良さを存分に発揮し、観客たちの心を鷲掴みにしたようだ。
(ああ、2人だと観客の視線をこんなに浴びるんだな…!楽しい……気持ち良い……)
ナルキッソスは踊りながら恍惚とした表情を浮かべていた。
もちろんアイドルらしく満面の笑みを浮かべ、普段とのギャップで観客を魅了していた。
ヒュアキントスも、持ち前の運動神経の良さと身体能力の高さで、華麗に舞っている。
小柄なのにそれを感じさせないほど、大きな動きで見る者全ての目を釘付けにしていた。
(よしっ、このまま一気に畳みかけるぞ!)
(うん!頑張ろうね!)
お互いに声を掛け合いながら、ラストスパートをかける。
その熱量たるや凄まじく、あっという間に時間が過ぎ去っていった・・・。
観客は皆、夢中になっていたようで、アンコールを求める声があちこちから聞こえてくるほどだった。
だが、そんな声に答えるように再び登場した彼らに、更なる拍手喝采が巻き起こった。
そんな彼らを祝福するかのように、空から光の粒のようなものが降り注いできた。
それはまるで天使たちが舞い降りてきたかのように見えた。
***
(うんうん。大成功だね。彼らのオリジナル曲『ナルシスト』はナルキッソス君を表したような歌詞だし、ラブソングになってる。2人がまるでカップルかのように匂わせる演出にもぴったりハマってたな)
ヘルメスは満足げに頷いていた。彼の計画通りの展開になっていたからだ。
(まあ、本当は私とナルキッソス君の恋愛を書いた歌詞なんだけどね♡それは私達2人だけしか知らない……)
そんな風にほくそ笑むのだった。
「あらぁ…。思ってたよりすごいわね。演出も凝ってるし夢中で見てしまったわ」
アテナに話しかけるのは、同じくオリンポス12神のヘスティアだった。
(まるであの2人が恋人かのような演出…恋愛をしない私なのについドキドキしてしまったわ。やだ、私ったらそんな趣味があったのかしら。新しい扉が開かれた気分…)
いつものように穏やかでおっとりした態度をしていたが、内心ドキドキして高揚しているようだった。
ヘスティアは、この2人のステージをかなり気に召したようである。
「うむ……私も正直驚いているよ……まさかここまでとは……さすがの私でも予想できなかった」
アテナもそれに応えた。
だが、アテナは厳しい表情を崩さないままだった。
彼女は、先日のアルテミスとの会話を思い出していたーーー
ます先発でライブを披露した、ヒュアキントスとナルキッソス組。
タイプの違う2人ではあるが、相性の良さを存分に発揮し、観客たちの心を鷲掴みにしたようだ。
(ああ、2人だと観客の視線をこんなに浴びるんだな…!楽しい……気持ち良い……)
ナルキッソスは踊りながら恍惚とした表情を浮かべていた。
もちろんアイドルらしく満面の笑みを浮かべ、普段とのギャップで観客を魅了していた。
ヒュアキントスも、持ち前の運動神経の良さと身体能力の高さで、華麗に舞っている。
小柄なのにそれを感じさせないほど、大きな動きで見る者全ての目を釘付けにしていた。
(よしっ、このまま一気に畳みかけるぞ!)
(うん!頑張ろうね!)
お互いに声を掛け合いながら、ラストスパートをかける。
その熱量たるや凄まじく、あっという間に時間が過ぎ去っていった・・・。
観客は皆、夢中になっていたようで、アンコールを求める声があちこちから聞こえてくるほどだった。
だが、そんな声に答えるように再び登場した彼らに、更なる拍手喝采が巻き起こった。
そんな彼らを祝福するかのように、空から光の粒のようなものが降り注いできた。
それはまるで天使たちが舞い降りてきたかのように見えた。
***
(うんうん。大成功だね。彼らのオリジナル曲『ナルシスト』はナルキッソス君を表したような歌詞だし、ラブソングになってる。2人がまるでカップルかのように匂わせる演出にもぴったりハマってたな)
ヘルメスは満足げに頷いていた。彼の計画通りの展開になっていたからだ。
(まあ、本当は私とナルキッソス君の恋愛を書いた歌詞なんだけどね♡それは私達2人だけしか知らない……)
そんな風にほくそ笑むのだった。
「あらぁ…。思ってたよりすごいわね。演出も凝ってるし夢中で見てしまったわ」
アテナに話しかけるのは、同じくオリンポス12神のヘスティアだった。
(まるであの2人が恋人かのような演出…恋愛をしない私なのについドキドキしてしまったわ。やだ、私ったらそんな趣味があったのかしら。新しい扉が開かれた気分…)
いつものように穏やかでおっとりした態度をしていたが、内心ドキドキして高揚しているようだった。
ヘスティアは、この2人のステージをかなり気に召したようである。
「うむ……私も正直驚いているよ……まさかここまでとは……さすがの私でも予想できなかった」
アテナもそれに応えた。
だが、アテナは厳しい表情を崩さないままだった。
彼女は、先日のアルテミスとの会話を思い出していたーーー
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