天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

B-pro@神話創作してます

文字の大きさ
232 / 295
第二十六章 ユニット対決第二弾前編

第82話‐1 軍神アレス

しおりを挟む
第82話「軍神アレス」

美少年達B‐PROJECTユニット対決第二弾は「クリエイティブ対決」に決まり、ヒュアキントスとナルキッソス組は一歩先に進んでいた。

そんな中、アドニスの元に思わぬ来訪者が訪れているところだった。
それはなんと、オリンポス12神の1人、軍神アレスであったーー!


「お前がアドニスだな?話は聞いているぞ」
「あ、貴方は……?」

突然現れた長身の男に戸惑うアドニスだったが、アレスは気にせず続けた。

「俺はアレスだ」


(アレス!?どっかで見たことあると思ったら、オリンポス12神のアレス様だったのか…)

その男は威圧感を漂わせ、殺気まで感じさせるほど迫力があった。
そして敵意を隠そうとせず好戦的な目をこちらに向けている。
その視線だけで威圧されそうだ。

(この人、怖い…!)

しかし、ここで怯むわけにはいかない。

「アレス様が私に何の御用でしょうか?」
冷静に対応するアドニスに対し、アレスはニヤリと笑った。



「単刀直入に言おう。俺はお前を認める気はない」
「!?」

唐突に現れて何を言い出すかと思えば、まさかの敵対宣言である。

「お前、アフロディーテのお気に入りだそうだな?気に入らないな」
「・・・」

(この方は確か、アフロディーテ様の愛人なんだよな。だから俺に敵意を向けてるのか)


アフロディーテは複数愛者であり、アドニスも複数愛の性的指向を持っているので、彼女に対して独占欲はなかったが目の前の男は違う価値観なのかもしれない。


「お前、大罪を犯したそうだな?それを隠してのうのうと生きているらしいじゃないか」
「……っ!」
「アフロディーテに気に入られてるからといって調子に乗っているようだな。身の程知らずめが……」
「そ、そんなことありません!」
「どうだかな。お前、知らないんだろ?お前達が勝負の対象になってることも」
「え………?どういうことですか?」

アドニスは何のことかわからず首を傾げた。
すると、アレスが嘲笑うように鼻で笑う。

「やはり知らなかったのか。父上はお前たちに温情を見せているからな。お前達の罪はまだ消えてなどいない。処罰するのか更生を認めるのか審判中だ。そして、その審判に我々オリンポス12神が加わることが先日決定したのだ」
「え・・・!?」

あまりに衝撃的な内容を聞いて、アドニスは目の前が真っ暗になるような錯覚を覚えた。


(俺とヒュアは、まだ処罰される可能性があるのか……?ヒュア………)

大切な親友の顔が脳裏に浮かぶ。
自分だけならまだしも、運命共同体である大事な親友が処罰されるかもしれないなんて耐えられなかった。


「そして、お前たちが負けた場合、お前の仲間も連帯責任でペナルティを負うことになる。俺がしごいてやるから楽しみに待っていろ」
「なっ!?」
「じゃあな」
そう言って、アレスは颯爽と去っていった。


残されたアドニスは、呆然としたままその場に立ち尽くしていたのだった。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?

九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。 で、パンツを持っていくのを忘れる。 というのはよくある笑い話。

パンツを拾わされた男の子の災難?

ミクリ21
恋愛
パンツを拾わされた男の子の話。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...