天界アイドル~ギリシャ神話の美少年達が天界でアイドルになったら~

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第二十七章 ユニット対決第二弾後編

第85話-2 ユニット対決第二弾開始!

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その頃、ヒュアキントスとナルキッソスは舞台裏で緊張しながら出番を待っていた。

(ヘパイストス様達も協力してくれて、やれることは全部やったはず……後は僕たち次第だね)

そう思いながら不安そうな表情を浮かべるヒュアキントスの手を、隣に座るナルキッソスがギュッと握る。


「……大丈夫か?」
「うん……」
「僕たちならきっと勝てるって!」
「ふふっ……ありがとう」

2人はお互いに励まし合い、心を落ち着かせるのだった。



そしていよいよ運命の時を迎えるーーー



会場には多くの者が集まっていた。
皆それぞれが期待に満ち溢れた顔でライブを待ちわびている様子だ。

やがてその興奮が最高潮に達する瞬間が訪れる。


『さぁ皆さんお待ちかね!遂にこの日がやってきました!』

スポットライトを浴びた司会者が声高らかに告げる。
その言葉を受けて観客達のテンションはさらに高まりを見せていく。

会場内はまるで地響きのような歓声に包まれた。


それもそのはずである。

なにせ今日は特別な日なのだからーー
今日ここで行われる一世一代の大イベントに参加する権利を勝ち取るために、多くの者が激しく競い合った結果、ようやくこの場に集うことができたのだ。


そしていよいよヒュアキントスとナルキッソス組の幕が上がるーーー!!

3,2,1,0の合図とともにカーテンが開くと、そこには美しい衣装に身を包んだ2人の美少年が佇んでいた。

美少年達の登場に会場内はより一層大きな歓声に包まれる。

さっそく曲が流れ始め、それに合わせて踊り始めた2人の姿に誰もが目を奪われていった。

激しく情熱的なステップに加えて、独特の妖艶な雰囲気を感じさせる歌声によって会場内には異様な空気が流れ始める。

それはまさに異次元空間とも呼べるような空間だった。

圧倒的な美しさを放つ両者には、その場にいるだけで全ての者を魅了していく力があるように思わせた。

そしてーー
それはもちろん2人の努力と魅力が根底にあるからこそだが、それだけではない仕掛けが施されていることに観客達は気づいていなかったーーー

(よしっ……!!いい感じだよ……!!)
(あぁ、これならいけるかもしれないぞ!)

最初は緊張した様子の2人だったが、いざステージに立ってみると不思議と気分が高揚し、自然と自信がついて来るようだった。

(僕らしくないけど……どうせなら派手に行こうか!)
(そうだな……!)

そんな想いに駆られた彼らは、更に大胆な行動に出ることにしたのであるーーーー 



第86話に続く・・・
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