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デパートにて
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「お嬢様、秋冬物のプレタポルテショーがあったようですよ」
「ということは、もう店舗にあるかしら?」
「えぇ、こちらにスタイルブックも届いておりますし、そうではないでしょうか」
「そう。なら行きましょうか」
1人で買い物に行ったところで到底持ちきれる量にはならないので始めから私はメイドを連れるようにしている。わざわざ電話するの面倒だもん。早速シルクのガウンからワンピースに着替えて出発。今日はママは京都に紫陽花探し。パパは琵琶湖付近で会食があるらしいから、家には子供達だけ。あ、でもお兄様はサバゲーでパートナーとちょっとした話し合いがあるって言ってたっけ。じゃあお姉様だけか。
「小町お姉様ぁ?一緒にお買い物行きませんか?」
ドアの外から呼びかけてもダメなようなので………
「雪だるま作る?」
あ、間違えた。許可を取らずにづかづかと部屋の中へ入るとこれまたドーリーな姿のお人形が…。あ、お姉様か。そう、お姉様はロリータがご趣味なのだ。本物の人形のように美しく、たまに同じ人間ということが不思議に思えるぐらいだ。今日もお姉様はロリータモードに入っているらしく、一言も喋らない。こちらに目も向けず1人で優雅にお人形を抱いてお茶を飲んでいる。
「………では、わたくし1人で行ってまいります」
「妾も行く」
妾!凄いですね。徹底してますね。と伝えたら当たり前じゃ。だと。流石にこの喋り方する人と一緒に外でたくないなとほんの一瞬思ってしまった。まぁこれも個性か。
小町お姉様は絶対にセグウェイなどには乗らないので渋々門まで歩いて行きリムジンに乗ってデパートへ向かった。
「まぁ!真澄様!よくぞお越しくださいました。こちらへどうぞ」
そう言って案内されるのはデパート深部にある1つの個室。御用達セレブしか入れないサロンがあるのよ。普段は人が少ないけど今の季節、ファッションの入れ替わりの時期には案外混雑したりする。それでも10人20人余裕で入れるような空間なのでそこまで圧迫感はないかな。小町お姉様用のシャンパンと私用にリンゴのジュレ入りサイダーが出された。うむ、美味である
チビチビと飲みながら専属のスタイリストさんとこれもいいあれもいいとどんどん購入して行くと気づけば両手に袋が溜まるほどになっていた。
「良い買い物をしたな」
「小町お姉様は買わなくて良いのですか?」
「妾はヨーロッパの仕立て屋でしか頼まぬ」
そうなんです。小町お姉様は絶対に一点物、つまりオーダーメイド服しか着ないんです。しかもその服なんと私が3着買うのと同じ程の値段がするからこれまたびっくり。でも、それぐらい相談に相談を重ねて作っているんだって。でも貴方飛行機代もあるんだからね?まぁそんなことでとやかくいうほど我が家はお金に困ってないのでいいのか。ちなみに今日は水色と白で統一しているらしい。梅雨らしくて素敵ね。
「あら」
「お主は」
「なんでこういつもいつもお前に鉢合わせる!つきまとうなストーカー」
「はぁ、ストーカーって………この時期ならば会っても当然でしょう。寧ろ毎度のようにケチをつけてくる貴方の方がストーカーよりよっぽど面倒よ」
「なんっ!?」
と、堪忍袋の尾が切れたかのように怒りそうになった後すぐに余裕を取り戻したような笑みでシャンパンを片手にした。お前は貰えないのかという顔で見てくる。そうだった、君とは一度も一緒に買い物をしに来たことがなかったね。それじゃあ知らないのもしょうがないか。哀れ哀れ。そして、もらえなくて当然ということもわからないのかね?だって後ろには紙袋を抱えたメイドが3人だよ?買い物終わってるに決まってるでしょうよ。これだから馬鹿は嫌いだ。
「あらいやだ。彼、立ち飲みしていらっしゃるわ。すぐにサロンへ連れてってあげてちょうだい。私も行くわ」
「は?サロン?お前、寝ぼけているのか?」
「逆に、サロンを知らないんですの?」
そのたわいない行動が時に自分を苦しめるのだ。恥を知れ愚弄
「ということは、もう店舗にあるかしら?」
「えぇ、こちらにスタイルブックも届いておりますし、そうではないでしょうか」
「そう。なら行きましょうか」
1人で買い物に行ったところで到底持ちきれる量にはならないので始めから私はメイドを連れるようにしている。わざわざ電話するの面倒だもん。早速シルクのガウンからワンピースに着替えて出発。今日はママは京都に紫陽花探し。パパは琵琶湖付近で会食があるらしいから、家には子供達だけ。あ、でもお兄様はサバゲーでパートナーとちょっとした話し合いがあるって言ってたっけ。じゃあお姉様だけか。
「小町お姉様ぁ?一緒にお買い物行きませんか?」
ドアの外から呼びかけてもダメなようなので………
「雪だるま作る?」
あ、間違えた。許可を取らずにづかづかと部屋の中へ入るとこれまたドーリーな姿のお人形が…。あ、お姉様か。そう、お姉様はロリータがご趣味なのだ。本物の人形のように美しく、たまに同じ人間ということが不思議に思えるぐらいだ。今日もお姉様はロリータモードに入っているらしく、一言も喋らない。こちらに目も向けず1人で優雅にお人形を抱いてお茶を飲んでいる。
「………では、わたくし1人で行ってまいります」
「妾も行く」
妾!凄いですね。徹底してますね。と伝えたら当たり前じゃ。だと。流石にこの喋り方する人と一緒に外でたくないなとほんの一瞬思ってしまった。まぁこれも個性か。
小町お姉様は絶対にセグウェイなどには乗らないので渋々門まで歩いて行きリムジンに乗ってデパートへ向かった。
「まぁ!真澄様!よくぞお越しくださいました。こちらへどうぞ」
そう言って案内されるのはデパート深部にある1つの個室。御用達セレブしか入れないサロンがあるのよ。普段は人が少ないけど今の季節、ファッションの入れ替わりの時期には案外混雑したりする。それでも10人20人余裕で入れるような空間なのでそこまで圧迫感はないかな。小町お姉様用のシャンパンと私用にリンゴのジュレ入りサイダーが出された。うむ、美味である
チビチビと飲みながら専属のスタイリストさんとこれもいいあれもいいとどんどん購入して行くと気づけば両手に袋が溜まるほどになっていた。
「良い買い物をしたな」
「小町お姉様は買わなくて良いのですか?」
「妾はヨーロッパの仕立て屋でしか頼まぬ」
そうなんです。小町お姉様は絶対に一点物、つまりオーダーメイド服しか着ないんです。しかもその服なんと私が3着買うのと同じ程の値段がするからこれまたびっくり。でも、それぐらい相談に相談を重ねて作っているんだって。でも貴方飛行機代もあるんだからね?まぁそんなことでとやかくいうほど我が家はお金に困ってないのでいいのか。ちなみに今日は水色と白で統一しているらしい。梅雨らしくて素敵ね。
「あら」
「お主は」
「なんでこういつもいつもお前に鉢合わせる!つきまとうなストーカー」
「はぁ、ストーカーって………この時期ならば会っても当然でしょう。寧ろ毎度のようにケチをつけてくる貴方の方がストーカーよりよっぽど面倒よ」
「なんっ!?」
と、堪忍袋の尾が切れたかのように怒りそうになった後すぐに余裕を取り戻したような笑みでシャンパンを片手にした。お前は貰えないのかという顔で見てくる。そうだった、君とは一度も一緒に買い物をしに来たことがなかったね。それじゃあ知らないのもしょうがないか。哀れ哀れ。そして、もらえなくて当然ということもわからないのかね?だって後ろには紙袋を抱えたメイドが3人だよ?買い物終わってるに決まってるでしょうよ。これだから馬鹿は嫌いだ。
「あらいやだ。彼、立ち飲みしていらっしゃるわ。すぐにサロンへ連れてってあげてちょうだい。私も行くわ」
「は?サロン?お前、寝ぼけているのか?」
「逆に、サロンを知らないんですの?」
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