婚約破棄とか面倒くさいからやめてもらっていいですか?

ぎんさむ

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おバカ同士お似合いじゃないですか

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「蛍の知っている情報だと、彼女は有名宝石店の娘。名前は椿 寧々つばき ねねです。趣味は……買い物ですね。成績でいうと古典が苦手のようです。それに比べて英語はこの学園の中でもそこそこのレベルですね。ですがここ最近謎の経営不振に陥っているそうです。店終いの際にお金の集計をした時と月終わりに集計した際の額が合わないそうです。そこで監視カメラを2つつけると、何故かたまに電源が切れていることがあり、その日に限って必ずお金の額が合わないんだと」

「へぇ、それは椿さんが取っている可能性は?」

「十分にありえるかと。椿さんのご両親自身もそうおっしゃってましたし」

そんなことをしてまで、服装を華やかにしたいのか………。そういえば彼女、昨日私が履いてたローファー今日履いてたよね?あれ意外と高いのに……あと、中指につけてたあの指輪……おっきなダイヤだったわ。あれを自腹で買うとなったら相当よ。私だって自分のご褒美として買うぐらいだと思う。あ、でも量産品だったら随分マシになるか。私の場合宝石はオーダーメイドって決めてるから。これはいい材料にはなると思ったんだけど、血が繋がっているからこれは犯罪にならないんだよね。確かだけど………。親族相盗例は直系血族者には刑が免除されるんじゃなかったっけ?でも、これで罪が減るわけでもない。やったことは親族だから犯罪にならないだけで他人だったら十分犯罪として認められる。漬け込む材料としてはなかなかいいんじゃないかな。

「ふぅ、頭使ったら疲れた~」

「しっかりしてください。そんな花蓮様と蛍いたくないです」

「ちょっとくらいいいじゃない~」

「ダメです」

ペシッと頭を叩かれたのでしょうがなく今さっき戻って来た凛ちゃんの肩に頭を預ける。眠い………。未だ、私があげた腕時計を嬉しそうに眺めながら凛ちゃんが口を開く。

「彼女の携帯電話にこのような写真が」

「え、なんでそんなの持ってるのよ」

「彼女の携帯の性能、内容そのまんまのものを二限ほどお借りしまして、その間にバックアップさせてもらいました」

「それって犯罪じゃ……?」

「分かりませんが、バレなきゃ平気ですよ」

お、おお、恐ろしい。バレなきゃ平気なんて私絶対言えないよ。まぁでも嘘つくのは得意だし、バレない自信はあるけどね。人間の嘘は約50%は見抜かれないんだって。
残りの50%は見抜く人が凄かったのか、言う人がバレバレだったのか。でも、1日に女性で3回、男性は5回嘘をつくと言われている。それなのに確率としては50%って結構すごいと思う。はじめから堂々としていれば嘘はバレないんだよね。さすが私の優秀な右腕くんだ。

「凛、見せてちょうだい」

「こちらです。
高級クラブに毎日通っているようですね。この写真からはお酒を飲んでいる姿が見られますね」

「そう………そんなに悪い子にはお仕置きが必要よね?皆さんそう思わない?」

わたくし、正義感が強いの。

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