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幼馴染みたいです。
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「じゃあまた後でね」
「なぁ……お前あんな便利なことも出来るんだな。それで魔王の居場所も見られるんじゃないか?」
部屋に入ろうとするとユーリが声を掛けてくる。
「!? 確かに」
何故その発想が無かったのだろう。いや、無意識に避けていたのだろう。1人で魔王の居場所を探るなんて……少し怖い。
「今見てみるか?」
「え?」
そう言って私の許可もなく勝手に部屋に入るユーリ。
こうやって2人で一緒の空間にいるのが久しぶりで、少し恥ずかしいような嬉しいような気持ちになる。
ユーリも先ほどまでの空気が嘘のように、ごく自然に私の部屋にいる。
「でもやっぱり怖くない?」
鏡の前に立つユーリに問いかける。私はまだ怖いという気持ちの方が強い。
「大丈夫、俺が隣に居るから」
そう言う彼はもう先程までの怒りは収まっているようで。いつもの調子。久々に彼が隣に居て頼もしく感じた。
一緒にダンジョンに入っても、いつも私の事を気にしてくれる彼。彼がそう言うならと鏡に聞いてみる。
しかし鏡に魔王の居場所を問うが、やっぱり恐怖から声が震えてしまう。
それを感じ取ったかのように鏡に何も変化はなく、私達を映し続けている。
「やっぱり魔王は居ないってこと?」
「いや、そんなことはないはずだ」
「うーーん、何で映さないのかな。ちょっと待ってて」
化粧台の上に置きっぱなしのノートを開いて問いかけてみる。
「それは?」
「落界人用の魔法アイテムなの。これに聞けばスキルの使い方とか教えてくれるの」
「……お前、そんな大事なノート置きっぱなしにしてるなよ」
「確かに。次からはちゃんとバックにしまいます」
少し呆れた顔のユーリに見られながらもノートに聞いてみる。
『鏡は本心から見たいものしか映さない』
「……やっぱり魔王を見るのは怖いって感じてしまったから見れなかったのかも。ごめんね」
「そうか」
少し気まずい空気が流れる。彼の役に立ちたいのに結局私がしたのはみんなを惑わせる情報しか出すことが出来なかった。
こうやって彼らが本当に知りたいことは手に入れられないことを歯痒く感じる。
「そういえば昨日ララさんと散歩しているところ見たよ? ララさん可愛くて良い子だよね」
話を変えようと口にしたのが昨日見た2人の姿だった。……失敗した。口には出したものの、あまり聞きたくないなと思ってしまう。しかしそんな私の心を知らない彼はこの話題に乗ってきてしまった。
「お前は本当に人を信用し過ぎだ。まだ何も知らないだろう。あいつは見た目程そんな単純なやつじゃないぞ」
「なんか知ってる風じゃん。ユーリの方こそララさんのことそんなに知ってるの?」
「あぁ。同郷の出身だからな。昨日もその話をしてた」
「え?同郷……?」
「あぁ、同じ集落の出身だ。あいつは4人兄弟の長女で、俺は6人兄弟の長男」
「待って、情報が多すぎて整理できないんだけど。ユーリが6人兄弟ってことも初耳だよ!?」
ユーリの発言にこちらは混乱しているのだが、彼はそうだっけ?とあまり気にしてない様子。
ユーリのことを知ってるつもりだったが、私はそんな情報すら知らなかった。彼の戦い方や、普段のトレーニング内容は知っていても、そんな基本情報すら知らないのだ。
「……それって幼馴染ってことだよね?」
「あぁ、そうとも言うな」
落ち込む心を一度落ち着かせ、先程聞いたことの確認を取る。しかし彼のあっさりとした返事を聞いた瞬間薄暗い気持ちが湧いてくるのを感じる。やっぱり2人は……。
「おい!大丈夫か?顔色が真っ青だぞ?」
どうやら動揺が顔に出ていたらしい。彼に心配され鏡を見るが、確かにそこには真っ青な顔をした自分が映っている。
動揺をして呼吸の仕方も忘れてしまったのかも知れない。だがそんなこと彼に知られたくないから誤魔化してしまう。
「ちょっと力を連続で使って疲れてるのかも……」
そう言った側からふらついて倒れそうになる。しかしふらついた私をしっかり受け止めてくれる腕がそこにはあった。
彼の温かい体温に包まれると、呼吸するのが楽になった気がする。もう少しこのままでいたい。そう思うとそれが通じたのか更に力を込めて抱きしめてくれる。
「ユーリ……」
「ごめん、疲れてるよな。もう戻るからゆっくり休め」
急に体温が離れていったと思ったらそのまま振り向く事なく彼は部屋を去っていく。それだけでまた心細さを感じてしまう。
やっぱり私はユーリのことが好きなのかな……?
でもユーリは? ただのキスフレみたく思ってるだけ? 本当に好きなのはララさん?
1人で居ると嫌な考えばかりしてしまう。
彼がララさんのことをどう思っているのか知りたいが、怖くて聞くことが出来ない。
それに自分のユーリに対する気持ちだってまだ曖昧だ。
この世界で助けてくれたから好きなだけか、彼をひとりの男性として好きなのか分からない。
彼が居なかったら今の私の居場所はないから、ただの依存心なのかも知れない。
そんな依存心から彼の幸せの邪魔をしてはいけない。
とにかく一休みしよう。そして起きたらこのことは一旦私の胸の中に閉まってしまおう。
今考えなきゃいけないのは神殿とあの魔石の関係についてだけだ。そう自分に言い聞かせて眠りについた。さっき朝ごはんを食べたばかりだが、今日一日ぐらいグータラしても文句は言われないだろう。
「なぁ……お前あんな便利なことも出来るんだな。それで魔王の居場所も見られるんじゃないか?」
部屋に入ろうとするとユーリが声を掛けてくる。
「!? 確かに」
何故その発想が無かったのだろう。いや、無意識に避けていたのだろう。1人で魔王の居場所を探るなんて……少し怖い。
「今見てみるか?」
「え?」
そう言って私の許可もなく勝手に部屋に入るユーリ。
こうやって2人で一緒の空間にいるのが久しぶりで、少し恥ずかしいような嬉しいような気持ちになる。
ユーリも先ほどまでの空気が嘘のように、ごく自然に私の部屋にいる。
「でもやっぱり怖くない?」
鏡の前に立つユーリに問いかける。私はまだ怖いという気持ちの方が強い。
「大丈夫、俺が隣に居るから」
そう言う彼はもう先程までの怒りは収まっているようで。いつもの調子。久々に彼が隣に居て頼もしく感じた。
一緒にダンジョンに入っても、いつも私の事を気にしてくれる彼。彼がそう言うならと鏡に聞いてみる。
しかし鏡に魔王の居場所を問うが、やっぱり恐怖から声が震えてしまう。
それを感じ取ったかのように鏡に何も変化はなく、私達を映し続けている。
「やっぱり魔王は居ないってこと?」
「いや、そんなことはないはずだ」
「うーーん、何で映さないのかな。ちょっと待ってて」
化粧台の上に置きっぱなしのノートを開いて問いかけてみる。
「それは?」
「落界人用の魔法アイテムなの。これに聞けばスキルの使い方とか教えてくれるの」
「……お前、そんな大事なノート置きっぱなしにしてるなよ」
「確かに。次からはちゃんとバックにしまいます」
少し呆れた顔のユーリに見られながらもノートに聞いてみる。
『鏡は本心から見たいものしか映さない』
「……やっぱり魔王を見るのは怖いって感じてしまったから見れなかったのかも。ごめんね」
「そうか」
少し気まずい空気が流れる。彼の役に立ちたいのに結局私がしたのはみんなを惑わせる情報しか出すことが出来なかった。
こうやって彼らが本当に知りたいことは手に入れられないことを歯痒く感じる。
「そういえば昨日ララさんと散歩しているところ見たよ? ララさん可愛くて良い子だよね」
話を変えようと口にしたのが昨日見た2人の姿だった。……失敗した。口には出したものの、あまり聞きたくないなと思ってしまう。しかしそんな私の心を知らない彼はこの話題に乗ってきてしまった。
「お前は本当に人を信用し過ぎだ。まだ何も知らないだろう。あいつは見た目程そんな単純なやつじゃないぞ」
「なんか知ってる風じゃん。ユーリの方こそララさんのことそんなに知ってるの?」
「あぁ。同郷の出身だからな。昨日もその話をしてた」
「え?同郷……?」
「あぁ、同じ集落の出身だ。あいつは4人兄弟の長女で、俺は6人兄弟の長男」
「待って、情報が多すぎて整理できないんだけど。ユーリが6人兄弟ってことも初耳だよ!?」
ユーリの発言にこちらは混乱しているのだが、彼はそうだっけ?とあまり気にしてない様子。
ユーリのことを知ってるつもりだったが、私はそんな情報すら知らなかった。彼の戦い方や、普段のトレーニング内容は知っていても、そんな基本情報すら知らないのだ。
「……それって幼馴染ってことだよね?」
「あぁ、そうとも言うな」
落ち込む心を一度落ち着かせ、先程聞いたことの確認を取る。しかし彼のあっさりとした返事を聞いた瞬間薄暗い気持ちが湧いてくるのを感じる。やっぱり2人は……。
「おい!大丈夫か?顔色が真っ青だぞ?」
どうやら動揺が顔に出ていたらしい。彼に心配され鏡を見るが、確かにそこには真っ青な顔をした自分が映っている。
動揺をして呼吸の仕方も忘れてしまったのかも知れない。だがそんなこと彼に知られたくないから誤魔化してしまう。
「ちょっと力を連続で使って疲れてるのかも……」
そう言った側からふらついて倒れそうになる。しかしふらついた私をしっかり受け止めてくれる腕がそこにはあった。
彼の温かい体温に包まれると、呼吸するのが楽になった気がする。もう少しこのままでいたい。そう思うとそれが通じたのか更に力を込めて抱きしめてくれる。
「ユーリ……」
「ごめん、疲れてるよな。もう戻るからゆっくり休め」
急に体温が離れていったと思ったらそのまま振り向く事なく彼は部屋を去っていく。それだけでまた心細さを感じてしまう。
やっぱり私はユーリのことが好きなのかな……?
でもユーリは? ただのキスフレみたく思ってるだけ? 本当に好きなのはララさん?
1人で居ると嫌な考えばかりしてしまう。
彼がララさんのことをどう思っているのか知りたいが、怖くて聞くことが出来ない。
それに自分のユーリに対する気持ちだってまだ曖昧だ。
この世界で助けてくれたから好きなだけか、彼をひとりの男性として好きなのか分からない。
彼が居なかったら今の私の居場所はないから、ただの依存心なのかも知れない。
そんな依存心から彼の幸せの邪魔をしてはいけない。
とにかく一休みしよう。そして起きたらこのことは一旦私の胸の中に閉まってしまおう。
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