15 / 20
抗う意志と、絶望の預言
しおりを挟む
塔の第二層が変貌する。
宙に浮かぶ足場、ゆらめく光の壁、空間そのものが意思を持ったように戦場へと姿を変えていた。
フィノとレントが身構える中、ゼインの黒衣が大きく広がる。
「見せてもらおう。君たちが、“希望”を名乗る資格があるかどうかを」
──バシュン!
ゼインが放ったのは、影を束ねたような刃。
レントがとっさに前へ出る。右手を構えた瞬間、彼の掌から光の壁が展開された。
(……これは、僕の力!?)
「やっぱり、“器”には防御の概念がある……!」
フィノが驚きつつも魔法陣を展開する。
「──光よ、導きの道を!」
放たれた魔法がゼインの足場を砕くが、彼は影を使って空中を跳躍しながらかわす。
「器と導き手。両方が揃って、ようやく神々の想定外。だが──」
ゼインの背後に、塔の壁が裂け、そこから幻影のような文字が浮かび上がる。
『予言:器が真に覚醒せしとき、全ては滅びの選択へと帰結する』
「……!」
塔が突如、預言記録を読み上げ始めた。
フィノが血の気を引かせる。
「これは……旧世界の“禁じられた預言”。器が完全に力を解放すれば、世界は均衡を失う──」
「嘘だ……そんなの……!」
レントの瞳が揺れる。
塔の言葉は、彼の心に“疑念”という名の影を落とした。
──選んだ先に滅びがあるなら、自分はやはり“存在してはいけない”のか?
ゼインが刃を構える。
「見ろ、それが“自我”の限界だ。器に心など不要。
君のその揺らぎが、世界を壊す引き金となる」
「……違う!」
レントの隣で、フィノが叫ぶ。
「揺らいでいい! 迷っていい!
そのたびに選び直せるのが、“意志を持つ存在”なんだよ!」
その声に、レントが目を見開いた。
──たとえ預言が“滅び”を告げようとも、今、選びたい未来がある。
「……僕は、誰かに預けられた運命じゃなくて、僕自身の“選択”を、信じたい!」
その言葉とともに、レントの身体に新たな光が宿る。
──ギィィィィン!
塔の足場が崩れ、戦場が激しく揺れる中、
“器”の力が、初めて“未来を塗り替える力”として目覚め始めていた──!
宙に浮かぶ足場、ゆらめく光の壁、空間そのものが意思を持ったように戦場へと姿を変えていた。
フィノとレントが身構える中、ゼインの黒衣が大きく広がる。
「見せてもらおう。君たちが、“希望”を名乗る資格があるかどうかを」
──バシュン!
ゼインが放ったのは、影を束ねたような刃。
レントがとっさに前へ出る。右手を構えた瞬間、彼の掌から光の壁が展開された。
(……これは、僕の力!?)
「やっぱり、“器”には防御の概念がある……!」
フィノが驚きつつも魔法陣を展開する。
「──光よ、導きの道を!」
放たれた魔法がゼインの足場を砕くが、彼は影を使って空中を跳躍しながらかわす。
「器と導き手。両方が揃って、ようやく神々の想定外。だが──」
ゼインの背後に、塔の壁が裂け、そこから幻影のような文字が浮かび上がる。
『予言:器が真に覚醒せしとき、全ては滅びの選択へと帰結する』
「……!」
塔が突如、預言記録を読み上げ始めた。
フィノが血の気を引かせる。
「これは……旧世界の“禁じられた預言”。器が完全に力を解放すれば、世界は均衡を失う──」
「嘘だ……そんなの……!」
レントの瞳が揺れる。
塔の言葉は、彼の心に“疑念”という名の影を落とした。
──選んだ先に滅びがあるなら、自分はやはり“存在してはいけない”のか?
ゼインが刃を構える。
「見ろ、それが“自我”の限界だ。器に心など不要。
君のその揺らぎが、世界を壊す引き金となる」
「……違う!」
レントの隣で、フィノが叫ぶ。
「揺らいでいい! 迷っていい!
そのたびに選び直せるのが、“意志を持つ存在”なんだよ!」
その声に、レントが目を見開いた。
──たとえ預言が“滅び”を告げようとも、今、選びたい未来がある。
「……僕は、誰かに預けられた運命じゃなくて、僕自身の“選択”を、信じたい!」
その言葉とともに、レントの身体に新たな光が宿る。
──ギィィィィン!
塔の足場が崩れ、戦場が激しく揺れる中、
“器”の力が、初めて“未来を塗り替える力”として目覚め始めていた──!
0
あなたにおすすめの小説
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
掃除婦に追いやられた私、城のゴミ山から古代兵器を次々と発掘して国中、世界中?がざわつく
タマ マコト
ファンタジー
王立工房の魔導測量師見習いリーナは、誰にも測れない“失われた魔力波長”を感じ取れるせいで奇人扱いされ、派閥争いのスケープゴートにされて掃除婦として城のゴミ置き場に追いやられる。
最底辺の仕事に落ちた彼女は、ゴミ山の中から自分にだけ見える微かな光を見つけ、それを磨き上げた結果、朽ちた金属片が古代兵器アークレールとして完全復活し、世界の均衡を揺るがす存在としての第一歩を踏み出す。
道化たちの末路
希臘楽園
ファンタジー
母亡き後、継承権もない父と愛人母娘が公爵家を狙い始めた。でも私には王太子という切り札がいる。半年間、道化たちが踊るのを、私たちは静かに楽しんで見ていた。AIに書かせてみた第3弾。今回も3000文字程度のお気楽な作品です。
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる