『スキル0の俺が“女神の代行者”に指名されて、気づけば世界最強ハーレムでした』

春夜夢

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第16話『魔王との邂逅と、最初の選択』

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暗黒の裂け目が、神域の空を裂いた。

「リクさま……! この魔力、桁違いです……!」

ノアが震えながら俺の腕にしがみつく。
セリナは剣を構え、アリアは低く構えた姿勢で睨みを効かせる。

「来るぞ……あれは、ただの魔族じゃない」

やがてその裂け目から、一人の男が現れた。

漆黒の外套に、異様な存在感。
左右非対称の双眸。圧倒的な魔力の波動。

「久しいな、“私の子”よ」

「……お前が、“原初の魔王”エグゼルト」

リクは拳を握りしめ、真正面から対峙する。

エグゼルトは、鼻で笑った。

「愚かだな。あの女神の“寵愛”を受け、
 貴様は自分を“誰か”にしようとしている」

「違う」

リクは静かに、だがはっきりと言った。

「俺は、“俺として生きる”ことを選んだ」

「……ほう?」

「お前の子としてでも、女神の道具としてでもない。
 この世界で出会った“仲間”と、“自分の意思”で歩く。それが、俺の選択だ」

沈黙。

エグゼルトは、ふっと笑った。

「ならば証明してみせろ。
 “お前が世界を導く資格があるか”――この“父”が、力で試してやろう」


---

次の瞬間、空間が歪み、
神域が一面、戦場へと変貌する。

「来るぞ、全員構えろ!」
リクの号令で、仲間たちが一斉に展開する。

「風よ、護って!」(ノア)
「私が前に出る!」(セリナ)
「影、喰らえ……!」(アイリス)
「あらゆる計算、完了ですわ」(エリザベート)
「リク。……俺の力、貸す」(アリア)

そして、最後に――
リュミエールが後方で静かに祈る。

「世界の均衡よ、“彼”に力を」


---

エグゼルトの一撃は、都市一つを吹き飛ばすほどの規模だった。
それを、リクたちは――全員で、受け止めた。

「行け、リク! お前だけが届く!」

「……わかった!」

リクは【創滅神化】を発動。

光と闇が混ざり合う魔力が、翼を生み、彼を空へと舞い上げる。

「これが……俺の“選んだ力”だあああああッ!!」

拳が、エグゼルトの胸を貫いた。

衝撃とともに、空間が浄化されていく。


---

崩れ落ちる原初の魔王は、静かに笑った。

「……やはり、お前は“私ではなかった”」

「それで、いい」

「ならば、生きてみせろ。
 全てを抱えてなお、進めるのならば……」

その声が、霧のように消えていった。


---

「リクさま……」

ノアが泣きながら抱きつく。

「すごかった……リク」

セリナが剣を納め、微笑む。

「……やっぱ、“俺の王”だな」

アリアが頷く。

仲間たちの顔が、誇らしげに光の中に浮かんでいた。

(俺は、確かにここにいる。
 “誰でもない俺”として、みんなの中に)


---

◆次回予告
第17話『王国騎士団の動乱と、ハーレム試練祭!?』
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