漆黒の令嬢は光の皇子に囚われて

月乃ひかり

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初恋編

35話 快楽の罠*

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 この騎士様は、なんてダンスが上手なの…。

 フィオナは黒い騎士の仮装をした彼がワルツを巧みにリードするのに息を飲んだ。

 ワルツは互いの腰を密着させ、足と足を絡み合わせながら身体を男性に預けて踊る、とても親密なダンスだ。

 背も低く歩幅もあまりないフィオナは、ワルツでは特に、男性に合わせてついていくのがやっとだったが、この騎士はそれを十分に熟知してリードしてくれている。

 それに、いま流れているのはいつものワルツよりテンポの速いヴェニーズワルツ。

 この騎士はフィオナが歩幅を気にすることなく、軽やかに音楽にのって踊れるようにターンやステップを踏んでいた。
 背の高い彼にとっては逆にとても神経を使うことになりそうだが、そんな様子はおくびにも見せていない。
 
 たぶん小さい時から自然にダンスが身についているような方なのだろう…。
 ということは、貴族かしら?

 フィオナは、洗練されたダンスを踊るこの騎士が、本当はどのような素性なのか知りたくなった。
 
 近くで見上げると、大抵の柔和な若い貴族の男性と違って男らしい魅力に溢れている。
 すっきりと高く存在感のある鼻。
 夜だからだろうか、顎髭がうっすらと生えているのが、ぞくりとさせる魅力を醸し出している。
 背はすらりと高く、肩幅もがっしりとしているが、いかめししくはない。

 ちょうどフィオナの目線の高さに黒いシルクのシャツから肌けた日に焼けた胸元が見えて、逞しい胸の筋肉の盛り上がりが露わになっていた。
 どきりとして目のやり場に困り、目を屢叩しばたかせて騎士の顔を見上げた。

 凝った細工の銀色の仮面の奥から覗く黒い瞳は、心の奥底を探るようでなんだか、自分が何者か見透かされているような気がする。

「美しい妖精にそんなに見つめられると、風穴が空いてしまいそうだ」

 黒騎士が、少し苦笑しながらフィオナを見た。
 
「あ、あの、ごめんなさい。その…、初対面の男の方と、普段、こんな風に踊ることはないものですから」

 フィオナは、不躾に彼をじっくり見ていたことを恥じて頬を赤く染めた。

「では、今夜はやはり来て良かった。こんなに美しい妖精と踊れたのだから」

「今夜の舞踏会に来たくなかったのですか?」

「うん…、まぁ舞踏会というのは、いつも憂鬱でね。娘を結婚させたがっている母親達に追いかけ回されるものだから」

 フィオナは彼が独身なのだとわかった。
 それに、世の母親から有望な結婚相手として見られていることも。

「まぁ、では、この仮面舞踏会は、追いかけ回す母親達もいないですし、今夜は無礼講だから思い切り楽しまなくては」

 フィオナはくすくすと笑った。

「では、今夜、君が僕をたのしませてくれる?」

 彼がそう言った時、ちょうどワルツが終わったが、黒騎士はフィオナの腰を引き寄せたまま、耳元で囁いた。
 その生温かい声色に、どきんとして不思議なざわめきを覚えた。

「あの、私は…殿方を楽しませるようなことは何もできないので…」

「そうかな?君は十分、男を愉しませることが…できそうだ」

 彼の指がフィオナの頬をそっと撫でた。

 フィオナは、先程、無礼講だから楽しめと言った自分の言葉を呪った。
 こんな会話はひどく親密すぎる。この人はなんだか危険だ…。

「たとえば、今のダンスでも十分、愉しませてくれたよ。踊ってくれてありがとう。さすが妖精だけあってとても軽やかなダンスだ。ところで、何か飲み物でも?」

 ふいに話題を切り替えられ、フィオナはホッとした。
 自分の思い過ごしかもしれない。
 この方は単に憂鬱さを紛らわすため、男女の軽い会話のやり取りを楽しんでいるだけのようだ。

「ええ、少しこの中は暑いみたい。レモネードか何か…」
「では、庭に行こう。庭にも楽団がいて、ここより飲み物のテーブルも空いているよ」

 黒騎士はそう言うと、さっとフィオナの腰に手を回し、王宮の庭へと案内した。

 この人は、すぐに決断して人を意のままに動かすようなことに慣れているようだ。
 フィオナは、男性と二人きりで庭に行くのを躊躇したが、ちょうど従姉妹の近くを通り過ぎる時、彼女と目が合った。
 従姉妹は、いってらっしゃい、という風に手をひらひらと振ると、相変わらず羊飼いの男性と親密な様子で戯れていた。

 今夜は誰もがいつもの自分とは違う仮面を被り、男女のちょっとした戯れを楽しんでいる。
 
 大丈夫。今は、私は王女ではないのだから。
 いつも厳しい母の目があり王族としての規律ばかりを考え自分のしたいように振舞ったことなどなかった。
 今夜だけは私もそんな殻を破って、この危険な雰囲気の騎士様と…少し大人の会話を楽しんでもいいかもしれない。

 庭に降りると、至る所に篝火かがりびが焚かれ炎が揺らめいている。
 円形の石畳の広場では楽団が音楽を奏でていて、星空の下、何組かの男女がロマンチックなダンスを楽しんでいた。

 「はい、どうぞ」

 黒騎士は、飲み物のテーブルでレモネードを受け取ると、フィオナに渡した。
 彼も琥珀色のシェリー酒を取ると、ごくりと飲み干す。
 その喉の動きに目が惹きつけられ、下腹部にじわりとした疼きが湧き上がった。

 黒い衣装のせいだろうか、篝火に浮かび上がる姿も気だるげな大人の男性の色香をまとっており、フィオナの胸をざわめかせた。
 この騎士様の仕草のひとつひとつに、なぜこんなに惹きつけられるのだろう・・・

「ここは少し賑やか過ぎるから、静かなところで話をしようか」

 黒騎士はフィオナの腰に手を当てると、庭園の奥に誘った。
 
 彼は、ローゼンの貴族なのだろうか。
 フィオナもよく知らない王宮の庭園の小道を自分の家の庭のようにすたすたと進む。
 
 楽団の音楽がほのかに聞こえる少し奥まった木々の間に、ちょうど背もたれのない石のベンチが置いてあった。

「こちらにどうぞ。妖精さん」

 黒騎士は自分のマントをさっと脱ぐと、フィオナが座れるようにベンチにひいた。

「どうもありがとう」
 
 遠慮なくその上に座る。
 黒騎士も彼の体から発せられる熱がすぐそばに感じられるほど、近くに腰を下ろした。

「あの、あなたは、ローゼンの方?」

 フィオナは急に鼓動が早くなり、何か話をしなくてはと思って黒騎士に聞いた。

「僕の素性が気になる?」

「あの、貴族の方だと思うのだけど、あなたのような方、今まで王宮でお見かけしたことがなくて」

「そういう君は、本当は妖精ではなく、王宮にいる人?」

 フィオナはしまった、と思った。
 この人に私が王女だと気づかれてしまっただろうか…。

「いえ、私は今日、初めて従姉妹と一緒に仮面舞踏会に参加したの。でも、あなたのお仕事は何だか分かったわ。当ててみましょうか?」

 あわてて自分から彼に話題をそらした。

「ほう?それはすごい。一体なんだと思う?」

「手をお貸して」

 黒騎士が差し出したてのひらを両手でとってそっと開いた。
 思った通り、長い指にざらりとした剣のたこがある。

「ほら、あなたの手にはすごく剣だこがあるわ。きっと兵士か…本当の騎士様でしょう?」

 フィオナは謎解きをした子供のように得意げに黒騎士の顔を見た。
 彼の黒い瞳にゆらりと面白そうに踊る赤い炎の影が見えた気がした。
 
「そうかな、ただの鍛冶屋かもしれないよ?」

「いいえ、だってカイルさ…、いえ、知り合いの騎士様も、同じようなところに剣だこがあったもの」

「だとしたら、僕は今夜、森の妖精を守る騎士というところかな?」

「では、私を魔物から守ってくださる?」

「それはどうかな…? あるいは、僕が騎士の仮面をかぶった魔物かもしれないよ…」

 黒騎士は仮面の奥の目を細めると、フィオナに差し出していた手を翻した。
 ほっそりしたフィオナの手首を掴んで、顔を近づけると柔らかい肌に唇を這わせた。

 「あっ…」

 しっとりと熱い唇の感触にびくりとし、差し出した手がふるりと震えた。
 手を引こうとしたが、黒騎士がわずかに舌先を出して手首の筋に沿ってそっと舐めあげる。
 乳白色の柔らかな肌をたどり、肘の内側、そしてむきだしの肩口まで食むようにゆっくりと愛撫されるとフィオナの体の芯が熱くなり、激しい震えが走った。

「騎士様、やめて…」
「美しい妖精のあなたに魅せられてしまったようだ」

 黒騎士は、鎖骨に舌先を這わせたまま囁き、喉のくぼみをちゅくっと吸った。

「…あんっ…」

 甘い痺れが全身を走り、小さな呻き声が洩れた。
 あまりの心地よさに、思わず喉元を差し出すように首をのけぞらせてしまう。
 黒騎士がフィオナの官能を高めるように唇を這わせ、首筋をだんだんと上に辿ってフィオナの唇に行き着いた。

「あなたの唇を味わせてほしい」
 
 仮面の奥から翳る黒い瞳で見つめられると、抗うことができなかった。
 フィオナの顔を両手で挟み、ゆっくりと唇を重ねた。
 その唇の熱さにフィオナの中で眠っていた体中の細胞が一気に目覚めた気がした。

 しっとりと熱を孕んだ唇が自分の上唇をついばみ、今度は下唇を啄ばむ。
 その甘い感触にフィオナの唇も柔らかくとろけてしまう。
 吐息とともに唇をわずかに開くと、黒騎士の舌が容赦なく割って入り、フィオナの舌を絡め取り口内を蹂躙じゅうりんするように激しく貪った。

「んくっ…んっ…」

 フィオナは黒騎士がもたらした激しいキスの快感を抑えきれずに体を震わせた。

 私はどうしてしまったの。
 身体中が灼けそうなほど火照っている。
 こんなぞくぞくとした甘い感覚があるなんて、想像もしていなかった。

 カイル様は、婚約者だというのに私の手か頬にほんの軽い儀礼的な口づけしかしない。
 こんな風に人気のない場所に連れてきて、二人きりになったりなどしなかった。

 それはなぜ? 
 私に魅力がないから…?

 でも、この方は欲望を隠そうとせずに、私を求めている気がする。

「いい子だ。おいで」

 黒騎士は華奢なフィオナを抱き上げると、自分の腰の上にフィオナをまたがららせた。

 黒騎士はさらに舌を絡め、なぶるように吸い上げる。
 フィオナは生まれて初めての荒々しい口づけの感覚に恍惚とし、くたりと黒騎士に身を預けた。

 逞しい胸に抱かれたまま、唇を吸い上げられ、強く激しく求められ、自分でもよく分からない欲望に包まれて快楽の夢の中にいるような気がした。

 まるでなにかの魔法にでもかかってしまったかのようだった。


 ランスロットは、王女の唇を貪りながら、飢えと渇望を感じた。
 これは計画だというのに、思いがけず王女とのダンスや会話を楽しみ、彼女の口の中の甘さに自分の方が陶酔し、体が熱く燃えている。
 俺としたことが、フィオナを籠絡ろうらくするどころか、口づけをしただけですでに自分のものが歯止めがきかなくなりそうなほど、石のように硬くなっている。

 荒い息を抑えながらさらに口づけを深めると彼女の手が自分の首に絡みついてきた。
 フィオナの唇を貪りながらドレスの胸元を押し下げ、小ぶりだが形のよい乳房を露わにしてそっと包んだ途端、小さな乳首が生を得たようにつんと尖る。

「あっ、やぁ…」
「かわいい蕾だ」

 ランスロットが唇を離すとお互いの絡まった唾液の糸がたらりと引く。
 濡れた唇のまま、小さな乳房の先端をざらつく舌で含み、敏感に尖った薄桃色の乳頭を舌で押しつけるように弄んだ。

「やぁう…うん…」
「ここを触られるともっと気持ちがよくなるよ…」

 両方の乳房を舌で弄びながら、フィオナの裾をめくり上げた。 
 ドロワーズの中に手を入れると、柔らかな巻き毛をかき分けて、襞に沿って蜜壺にくちゅりと指を浸した。
 彼女はすでに蜜をたらして濡れそぼっている。

「き、騎士様、これ以上は、あっ、あっんっ…」

「これ以上は…?」

 フィオナの言葉を繰り返し、クスッと笑う。

「これ以上何をされるか無垢な妖精にはわかっていないだろう?僕がどんなに淫らなことを考えているか」

 そう言うと指にたっぷりと蜜を塗りつけて、襞の中にぬぷりと指を潜り込ませ、撫であげながら花芯を探った。

「や、も、だめ…」

「くっ…」

 フィオナが腰をくねらせると、ほっそりした柔らかな腿がランスロットの硬くなったものに擦れて、思わずランスロットの息もフィオナ以上に絶え絶えになる。

 ミイラ取りがミイラとはよく言ったものだ…
 ランスロットは舌打ちして自分の屹立が当たらないようにフィオナの腰をずらした。

 フィオナのドロワーズの中をまさぐりプクリと膨れた花芽を探り当てると、ぬるぬると蜜を塗りつけながら、優しく何度も撫でる。
 
「あっ、やっぁ、そこは、さわったら、だめ…こわい」
「うろたえないで。大丈夫。はじめから激しくはしない。僕に委ねて、ただ感じてればいい…」

 ランスロットはあやすように口づけを落としながら、剣だこのある指で、くちゅくちゅと蜜の音を立てながら花芽をもてあそぶ。

「こうすると気持ちいだろう?」

 指の腹がきゅうっと押しつぶすように花芽を撫であげた。

「やぅ、あっん、あぁっーーー!」

 フィオナにこれまで感じたことのない破裂するような快感が突き抜けると、びくびくと腰を震わせ、ぐったりともたれかかった。

「ああ、可愛い人。君のった姿もなんて愛らしい…」

 ランスロットはフィオナを胸に抱き入れ、震える背中を撫でながら、彼女の波が通り過ぎるのを優しく待った。

 だが、いつまでもここにいると、いつ人が来るとも限らない。
 本来の目的を果たさなければ……。

「君の部屋に行こう。フィオナ」

 ランスロットが低く艶めいた声で、胸に顔を埋めるフィオナの耳元に囁いた。

「あ、あなたは、私が誰か…知っていたの…?」

 フィオナが朦朧もうろうとしつつも、ランスロットの顔を見上げる。

「ああ、初めからね。君の透き通るようなアメジストの瞳を近くで見れば、すぐに王女様フィオナだとわかったよ」

 ランスロットはフィオナの仮面を取って、薄紅色の頬を優しく撫でた。

「美しいフィオナ。今宵、僕に君を抱かせて欲しい」

 ランスロットは、たった今、絶頂に達して欲望に蕩けたフィオナの瞳を見つめた。 

 これは賭けだった。

 彼女がもし断れば、幻惑の魔法をかけるしかない。

 
 ーフィオナ、君のすべてを僕のものにー

 フィオナの体をぞくりと戦慄が走った。
 低く艶めいた声で、黒い騎士が悪魔のような誘惑の言葉を紡ぐ。
 私は、魔法にでもかかってしまったのだろうか?
 騎士は欲望に翳る目でフィオナの答えを待っている。

 彼は、私を欲しがっている。
 悪魔というのは、ひどく獰猛で恐ろしいものだと思っていた。
 でも本当はこんな風に快楽を与え、心地よい声が耳をくすぐって甘い誘惑を囁くのだ。
 何もかもこの蠱惑的こわくてきな悪魔に身を委ねて、先ほどのように愛撫されたいという強い欲求が湧き上がった。
 
 フィオナは、ランスロットの瞳に魅入られるかのようにこくりと頷いた。

「フィオナ…」

 ランスロットは、再びフィオナに唇を重ねた。
 すでに自分を受け入れ柔らかく蕩けた唇を押し分けて熱い舌を差し込む。
 震えるフィオナの舌を絡め取り甘い唾液とともに味わうように吸い上げた。

 これで計画がうまくいくという安堵と、罪悪感の両方が胸に湧き上がる。

 ー君は大きな過ちを犯した。
 今すぐ俺を拒絶し、大声を出して逃げ出すべきだったのに……

 ランスロットはフィオナを軽々と抱き上げると、そのままいっそう口づけを深め、彼女の愉悦を否応なしに高めていく。
 途切れとぎれに響く舞踏会の音楽に、くちゅくちゅという水音が重なり、淫らな音楽を紡ぎ出していた。
 フィオナは、ただ蕩けた様子で甘い口づけに酔いしれていた。

 ランスロットはフィオナを抱く手に力を入れると、目的の場所に向かって歩き出した。
 すでに、この王宮の中は調べつくしてある。

 王女の部屋の周辺は警備が厳しいが、すでに邪魔な兵士や侍女達の夕食に少量の眠り薬を入れて眠らせてあり、明け方までは誰も王女の部屋に近づかないだろう。

 今は生まれて初めて味わう快楽に溺れているフィオナも、明日の朝、目覚めた頃には、きっと後悔で涙に打ちひしがれることになるだろうに…

 ふとランスロットの頭にその光景がまざまざと浮かび上がり、戸惑いを隠せずに立ち止まった。

 くそ、余計な感情は切り捨てろ。
 これは、ただの情事ではない。
 お前は今から王女に己のくさびを打ち込み、子をはらむようたっぷりと精を注げばいい。

 ランスロットは冷たく自分に言い放つと、くたりともたれかかるフィオナを抱き上げたまま、夜露に濡れる芝を踏みしめた。
 フィオナの部屋に向かって転移すると、二人の姿がその場からふうっと掻き消えた。

 そこには先ほどまで響いていた甘く淫らな水音はなく、舞踏会の音楽だけが切れ切れに聞こえるだけだった。

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